鳥たちの永遠

筆者:sukuU 編集:秋月 優菜


今自分は、彼女と2人で暮らしている。
僕の名前は尋、彼女の名前は恵美。
僕達2人は来月にも結婚の約束をしていた。
そんな中、まさか、あんな出来事が起きるとは、2人とも考えもしていなかった。
ある日の出来事だった。
突然恵美が鳥を飼いたいと言い出したのだった。
僕は、断固として断った。
何故恵美がたくさんの動物の中で鳥を選んだのかは分らないけど、鳥だけはどうしても、駄目なんだ。
「なんで鳥を飼っちゃいけないの?」
僕は、困って頭をポリポリ掻きながらこう言った。
「鳥だけはどうしても駄目なんだゴメン」
そう言って逃げるように外に出ていった。
しばらくして戻ると恵美は居なくなっていた。
「あいつ何処に行ったんだろう」
回りをくまなく探したが恵美の姿は何処にも見当たらなかった。
2人で暮らすようになって初めての喧嘩だった。
もちろんその日は、恵美は帰ってこなかった。
僕は、心配になり気づいたら電話を取っていた。
恵美が行きそうな場所は分かっていた。
ツゥルルルルルルルル−ーーー
「はい」
母が電話に出た。
つまりそこは僕の実家だ。
「僕だけど、恵美居るかな?」
弱い声で母に聞いてみる。
「ああ、来てるよ喧嘩したのかい」
う゛、母はすで事情を知っているらしい。
「恵美ちゃんは帰らないって言ってるけど、どうするの?」
こんなこと初めてだったのでどうして良いのかが分からなかった。
「少しの間恵美ちゃん預かるね」
僕はどうしていいのか分からずにそのまま了承してしまった。
「尋何って言ってましたか?」
恵美心配になって電話を切った母に尋ねてみた。
「気が治まったら向かいに来るって」
母は、恵美の気持ちを安心させようと嘘を言った。
「そうですか」
恵美は溜め息を尽き畳に座ろ込んだ。
「一体何で喧嘩したの?」
母がやさしい言葉で恵美に尋ねる。
恵美はあんなことで喧嘩したなんて言いづらかったが母の心配そうな顔を見て言ってみた。
「鳥を飼うか、飼わないかでねーーー」
お茶をすすぎながら母は、過去の話を語りだした。
「昔ねー家でも鳥を飼っていた時があったのよ」
恵美は驚いた。
「えっ、昔鳥を飼っていたんですか?」
大きな声で母に尋ねた。
「えー飼っていたわ、それはもう尋なんて小学校から帰って来たらずーっと鳥と遊んでいたくらい」
「じゃあ何で、尋は、鳥を飼うのがいけないって言ったの?」
訳が分からなくなっていた。
「その可愛がっていた鳥が、2年後病気か何かで亡くなったのよ。
 それからは、どんな動物でも、飼うのを嫌るようになっってしまったの」
母から尋の昔話を聞いて恵美は、泣いていた。
「すごく辛かったと思うのよ、亡くなった日はずーっと泣いていたから、あの子」
「私、尋にそんなことが在ったなんて知らなかった」
尋にどう会えばいいのか自分でも分からなくなっていた。
その時だった。
ガラガラララララ襖が開き、そこには、僕が居る。
「恵美向かいに来たよ」
僕は、息を切らして恵美に言った。
涙を流している恵美が飛びついてくる。
「ごめんね、尋の気持ち知らないで鳥飼いたい何て言ってごめんね」
僕は、最初恵美が何を言っているのか分らなかったが、母の顔を見て、理解した。
「俺の方こそゴメン言えなくて」
恵美の顔を見ていたら僕も涙が流れてきた。
「俺怖かったんだ、可愛がれば可愛がるほど失った時の気持ちの穴が大きくなるから。
 決めたんだ、ピーちゃんが死んだ時、もう二度と鳥は飼わないって」
恵美に僕の気持ちを伝えた。
「でもね尋、尋がそんなに愛情を注がれたピーちゃんは、きっと幸せだったと思うよ」
恵美が俺に語った。
「悲しみを恐れていたら何も愛することはできないわ」
ちょっと顔を引きつめて言った。
「尋、私、鳥飼わなくてもいい、尋が嫌なら私あきらめる」
突然、恵美が飼わなくてもいいなんて言い出した言葉に驚いたが僕はもう決めていた。
「いいんだよ飼っても」
飼ってもいいと言う言葉に恵美は驚いた。
「でも」
「いいんだ、ようやく分った気がするんだ、あいつは、きっと幸せだったんだ、だからもういいんだ」
「うん」
そして、僕達2人は、次の日鳥を買いに行き、鳥と暮らすという新しい生活が始まった。
もちろん一ヶ月後僕達2人は結婚した。
けど昔の鳥の事は、永遠に忘れることはない。
あの時の出来事は、楽しかったピーちゃんとの日々の思い出は、忘れずに僕の心に残るだろう。
永遠に。


次回作も頑張りま〜す byサクサク

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