銀のロマンティック・・・てへへ




注:この文章は偏愛に満ちています。
男子SP(02/02/13 現地時間12日夜)

第3グループの第1滑走は竹内洋輔
ミス多すぎ。日本のジャッジは技術点 3.7をつけていた。フリーに進めるのか?
第3滑走 アレクセイ・ヤグディン
「金メダルに最も近いロシア人の一人」98, 99, 00と世界選手権を3連覇。 オリンピック直前のグランプリファイナルでプルシェンコを抑えて優勝。
SPでは削った氷を撒くパフォーマンスを見せた。
言うことなし。ノーミスで楽しそうに滑っていた
第4滑走 本田武史
日本のエース。「プラクティスチャンピオン」と呼ばれるように本番に弱い。 ここ1年ぐらいSP、フリー両方ノーミスで滑ったことが無かった。
めちゃくちゃ悪い成績を残してもエースで居続けられるのは後進が育ってないから。
曲は「ドン・キホーテ」。白いスペイン貴族風の衣装で登場。 今まで本番でミスばっかりだったのに、今日はノーミス。
この時点でヤグディンについで2位につけた よくやった!
第4グループのエフゲニー・プルシェンコ
現世界選手権王者。「金メダルに最も近いロシア人の一人」
金髪で前髪とサイドをパッツンと切ったカリメロ頭で登場。 この前は肩まで届くほど長かったのにちょっと切ったみたい。
誰に切ってもらってるんだろう?本人はこの髪型好きなんだろうか? 曲はアメリカ開催を意識して「マイケル・ジャクソンメドレー」
銀色のトップに黒のボトムの衣装。
・ ・・・・。
最初のコンビネーションジャンプ、四回転―三回転で、転倒・・・。 この人が転倒するのを初めて見た。
大ショック!・・。 解説の五十嵐さんも初めてだったらしく、「珍しい光景です」と言っていた 2000年の世界選手権のフリーで三回転倒し、4位になった時以来の大きなミス。
SPは非常に厳しくミスの度合いによって何点減点とか決まっているのでこれは痛い。 やっぱり何が起こるかわからない。
プルシェンコのすごい所は切り替えが速い。 次のトリプルアクセルは綺麗にきめた。 他の要素は全部満たしていたし,観客を惹きつける演技をした。
曲が「スリラー」に変わった頃から自然と手拍子が起こる 技術点は5.4が並んでいたが、芸術点は5.9が3つ出た。
かたや最近ミスばかりだった本田武史がノーミスの演技でSP終わって2位。 今まで本田がプルシェンコの上をいくことがなかったのに。
ノーミス同士で本田がプルシェンコの上を行く日が来ればすばらしい


フリー(02/02/15現地時間14日夜)
 オリンピックではSP24位の選手までがフリーに進める。竹内は24位ぎりぎりで進出。
その竹内の北米で評価が高いらしい「ターザン」のプログラム。衣装はむしろ「ライオンキング」のような毛皮をつなぎ合わせたもの。
確かに独創的で素晴らしいプログラムだと思うけど、(私がこれを見たのは初めて)こんなにミスが続いたら、芸術性もへったくれもないだろう。
今季限りで引退するそうで、五輪に出場できて良かったんじゃないですか?
さて、思いっきり飛ばして第3グループに行きましょう。フリーではSPの順位でグループ分けをして、その中でくじ引きで滑る順番を決める。
そして、順位の低い選手から滑っていく。オリンピックの場合、第3グループはSP7位から12位の選手、つまり入賞を狙える位置だ。
第1滑走はアメリカのトッド・エルドリッジ。世界チャンピオンになり、リレハンメル、長野と出場するも、メダル無し。30歳のベテラン。
本当は長野五輪を最後に引退するはずだったが、惜しくも4位に終わりあと4年続けることを選んだ。
この人は四回転を跳ばないトップレベルの選手として有名だったが、ソルトレイクでは挑戦するという。
曲は「ロード・オブ・ザ・リング」。衣装は黒一色に肩のラインと胸に黒のラメをあしらった地味なもの。
白一色のリンクでは余り目に優しくない。
最初に四回転トゥループに挑戦するも転倒。が、次のトリプルアクセルは綺麗に決めた。そして、三回転―三回転も成功。
この人はなんと言ってもスピンが正確で綺麗。解説の五十嵐さんが「衰えを感じません」と言ったのも納得。
演技を終えるとものすごい歓声が響く中、次に滑るストイコとハイタッチをしてキスアンドクライへ。
この時点で総合1位に立った。この人へのUSAコールは全く不快に感じなかった。
続いては「ミスタークワドラプル」、カナダのエルビス・ストイコ
この人もベテラン。リレハンメル、長野の銀メダリスト。
この人も長野五輪を最後に引退するはずだったのだが、やはり金メダルがとれなかったので4年引退を伸ばした。
おそらくこれが最後の競技大会になるだろう。
曲はリレハンメル五輪で使った「ドラゴン危機一髪」。この選手は鍛え上げた筋肉で空手やカンフーをモチーフとした演技をしてきた。
そんなストイコももう29歳。やっぱりジャンプやスピンなど衰えを感じた。
だが、やはり元世界チャンピオン。エルドリッジもそうだったがスケートに対する情熱を、ベテランの意地を感じた。
彼らはメダルどうのではなく、観客に感動を与える演技をした。この姿勢をカナダのペアに見習って欲しかった。


そして、飛ばして飛ばして最終グループへ。ついにメダルが決まる。SP1位から6位の選手が滑る。
第1滑走は中国の李成功。曲は「スターウォーズエピソード1」。
この選手はジャンプは良くても芸術点が全く伸びない。プログラムに恵まれないと思う。
これは選手よりも周りの人間の責任だろう。演技はミスが相次ぎこの時点で総合4位。
完全にメダル争いから去ってしまった。入賞も無理だろう。
続いては日本のエース、本田武史
今日はいつものズタボロの衣装(戦争で焼けた衣服を表現)ではなく、本人が好きなワインレッドの衣装で登場。
この方がいいと思う。曲は「アランフェス協奏曲」。表現力を重視したプログラムだ。
小さなミスがいくつかあったものも全体的に良い演技だった。しかし、守りに入っているように見えた。
表現点は5.8が4つ出た。この時点で総合1位に立つ。メダルに手が届くか?
そして、待ってました!エフゲニー・プルシェンコの登場。
黒地に銀ラメをあしらった闘牛士の衣装、赤いタイとベルトがきりっとしてて良い。
彼は教科書も買えないような非常に貧しい家庭で生まれ育った。もし、4歳の時にスケート靴を買ってもらえなかったら人生は大きく変わっていただろう。
9歳で三回転を全種類、11歳でトリプルアクセルを跳んでいた天才。
11歳で単身サンクトペテルブルクに行き、ミーシンコーチに習うようになった。
14歳で世界ジュニアチャンピオンになり、16歳でシニアの大会で初優勝。その賞金でマンションを買い、それ以来両親や姉の生活を支えている。
曲は「カルメン」、彼はカルメンとドン・ホセの両方を演じる。
このプログラムは五輪用に急遽作ったもので誰もが初めて見るプログラムだった。
1月のグランプリファイナルで新プログラムを披露したが酷評され芸術点が伸びず、ヤグディンが逆転優勝した。
金メダルを獲る為にプルシェンコ陣営は、 「カルメン」で彼の無限のエレガンスを引き出すという賭けに出た。五輪の一ヶ月前にプログラムを作るのは極めて異例のことだ。
SP4位から逆転を狙う為に無謀すぎることだけはしてほしくないと思っていた。「今日はどうか失敗しないで」と祈りながら演技を見る。
立ち上がりの四回転トゥループ+三回転トゥループ+三回転ループ!いつもは最後のジャンプが二回転なのだが、今日は三回転にチャレンジした。
結果、最後のジャンプが両足着氷だったものの成功!やっぱり凄い。着氷した足ですぐに踏み切らないといけないので助走が無い分難度が高い。
次の四回転トゥループも成功。そしてトリプルアクセルも高い。いつものことながらスピード感と高さのある綺麗なジャンプ。
トリプルアクセルから三回転フリップへのジャンプシークエンスも決まった。
中盤、三回転サルコウが二回転になるミスはあったものの、カルメンの魅力を表現したステップを披露。
終盤はカルメンを殺し、男子では彼しかやらないビールマンスピン(足を頭の上に持ち上げて回転するスピン)で締めた。
あー、良かった、四回転ルッツに挑戦して転倒なんて無茶をしなくて。
思い入れが強すぎて落ち着いて見ていられなかった。観客席からは花束が飛び、スタンディングオベーションが起こった。
流石、現世界チャンピオン。
キスアンドクライで採点を待つ間、もらったテディベアの首にかかった金メダルで遊ぶプルシェンコ。ファンサービスたっぷり。可愛いー。
技術点は5.91つ、5.71つあとは5.8がずらり。
芸術点は5.92つ、5.71つ残りは5.8。
現時点で本田を抜いてトップに踊り出た。
地元アメリカのティモシー・ゲーブル登場。
一際大きい歓声が上がる。
曲は「巴里のアメリカ人」。白いシャツにネクタイ、黒いチョッキとパンツ。
なのに鳥の巣頭?生まれつきまっすぐの頭をわざわざ鳥の巣にしたい人の気持ちがわからない。
四回転サルコウ+三回転トゥループのコンビネーションと二度の四回転トゥループを決めた。この選手ジャンプだけは凄い。
私がいまいち好きになれないのはいつもいつも同じような衣装、同じような曲で、どうも一般受けを狙っているようだから。
もっと違うことをやったら芸術点が上がるんじゃないか?
そこそこ高い点が出てるにも関わらずブーイングするアメリカ人がむかついた。この時点で本田を抜き総合2位につける。
5番目の滑走はロシアのアレクサンドル・アブト
初めて彼を見たとき「王子様」だと思った。青いシースルーの衣装で登場。
曲はラフマニノフの「ピアノ協奏曲第三番」。四回転は失敗したものの他のジャンプは成功。特にトリプルアクセルは高さがあって綺麗。
芸術性を感じる演技だった。にしても、採点がおかしい。
フィンランドのジャッジは10位をつけた。さっきからオーストラリアとフィンランドのジャッジは偏った採点をしている。
これは問題にならんのか?アブトは総合で4位につけメダル圏外に去ってしまった。
最終滑走、アレクセイ・ヤグディンの登場。
仮面が描かれた悪趣味な衣装で登場。曲は「仮面の男」。
彼も決して裕福ではない母子家庭で育った。
ミーシンコーチに支持し、その才能を磨き長野五輪に出場するも、インフルエンザにかかり不本意な5位。
そんなぼろぼろのヤグディンを置いてコーチは先に帰ってしまったらしい。
その直後の世界選手権を初優勝するも、コーチは3位になったプルシェンコばかりをかわいがるようになった。
ヤグディンは反発し、単身渡米、イリア・クーリックのコーチだったタラソワのもとへ。
その後も快進撃を続け、成長したプルシェンコと激しい争いを繰り広げるようになった。
四回転のコンビネーションジャンプ、トリプルアクセルなど綺麗に決めた。
一度だけ転倒しかけたが持ち直した。その時歓声が上がったのは何故?
やっぱり失敗して欲しいと思って見ていたんだろうか?
 最大の見せ場はストレートラインステップ。
これでもかこれでもかという感じがして少ししつこい。
文句のつけようが無い演技。6.0を六人のジャッジが出した。
ヤグディンは涙をこぼして喜んでいた。
その後の表彰式。幸せそうなヤグディンとこちらもうきうきしたゲーブルからちょっと離れるように立つ張り付いた笑顔のプルシェンコ。
ヤグディンと握手する時もまわりの空気が凍りついていた。これが若いってことか。
彼には4年後のトリノがあるし、まだまだがんばってほしい。


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