屑街ログ2。

十月十二日 トップ更新

ノビタとシズカ


いつもの空き地、土管の上に腰掛けている二人。

「だからさ、どらえもんが来たから…ボクの未来は変わるんだ」

右拳を握り締めながら、シズカの顔を覗き込むノビタ。


「新しい未来では、ボクは…その、シズカちゃんと結婚して…」

「やめて」


固く閉じたままの瞳でゆっくりと二回首を振るシズカ。

ノビタは眼鏡のずれを直しながら、どうしたの?と言った顔でまばたきを繰り返した。


「私はノビタさんの事が好きよ。ええ、好き好き、愛してるわ」


投げやりともとれるシズカの声に、頬がかーっと紅潮しまばたきが止まる。

一秒、二秒、三秒、更に一呼吸おいて。


「あ、あの…ぼ、僕も…」


「簡単な勉強もできないのが鬱陶しいの」


声を遮るシズカの言葉、表情をなくすノビタ。


「どうだっていいあやとりを見せびらかすのは不愉快。

 運動音痴で一人で残されてる所なんか本当に目障りね。

 野良犬から必死で逃げる癖に、時折見せる偽善的な勇気には呆れるわ。

 それに、ドラちゃんの機械で見た未来を口に出したのは最悪」


早口でなく、一言一言に重みを込めての言葉。

言葉が終わる頃、ノビタは肩の震えが止まらず、顔面は蒼白になっていた。

視線は後ろ斜め下、両手は太股の間にだらんっとぶら下がっている。



「……でも、貴方に傍にいて欲しいわ。

 わけがわからないの。自分が気持ち悪いわ。

 アンタを見ていると虫唾が走るのに、いないと私が私でなくなるの。

 きっとわからないでしょうけど、愛情って…こういうものかもしれない」


喜んでいいのか悪いのかよく分からないまま、ノビタは声を吐く。

「本当に……?」


「自信ないわ」



視線を合わせないまま一秒の躊躇いもなく答えるシズカ。


空はいつまでも晴れていた。



十一月二日 トップ更新

ごめんなさい

YoShiMiKi 君。

普通に小説が間に合いませんでした。

なので、えせニュースサイトなんかをやってみます。


マジンガーZの格納庫と銀河鉄道の線路の発注を受けるのは

前田建設だけ。


名台詞。

土木設計部の部長「マジンガーZって建設機械に使えないの?」


工学博士大嶋部長「その機械獣というロボットの攻撃がどういった衝撃力になるか

 できる範囲の爆力でいいからシミュレートして欲しいんだよね」


F課長「何だよそれ、ミクロマンのおもちゃみたいだな。

 大体超合金Zって磁石でくっつくのか?」


何から何まで真面目に計算する姿、最高に素敵です。



写真


「不浄観」の写真を見た時に生きる力は美しいという使い古された言葉に対して

「なら、死んだら汚くなるのか?」と怒っていた事を思い出しました。

頑張って生きているから美しいのではないと思います。

諦めて挫折するから格好悪いのではないと思います。



クドリャフカ

ライカ、吠える者。

世界で最初に宇宙に上がった生命。

結論を言ってしまうなら、彼女は数時間で死んでしまっていたのだけれど。


彼女はありのままの一日を過ごそうとしました。

ただ、それだけです。


どんな姿か僕は知りません、見た事もありません、見ようとも思いません。

でも、とても好きです。





<番外編>


友人に詐欺事件の事を話しました。


「同情するから金をくれ!!」


あ、あれ?

何か違う。


マンションの契約更新で給料を失った彼に話すべきではありませんでした。



十一月九日 トップ更新

お話と、何となくニュース

神詩曲(カムイユーカラ)

こうだったら、血がたぎるなあ…と思って書きました。





懐かしいイライラ棒ウサギ編。

誰かバックに流れている音楽が何なのか教えて下さい。

こういう音楽がとても好きなので、宜しくお願いします。

ちなみに一番早くクリアした人は六秒でクリアしたそうですよ。


病院?

音量を上げてから見たほうが絶対に愉快です。

過ぎたるは猶及ばざるが如し……これだから、現実というのは侮れません。

色々な機能を使おうとする向上心も紙一重の見本ですね。


豪快すっ飛ばしHP(読んでいる人を)

どのページを見ても自分の無学さが身に染みいります。

勿論、勝手にリンクしているので、ドキドキです。


ラスト。想像力次第で色々な用途に。

脅迫状作成スクリプト



十一月十八日 トップ更新

場繋ぎニュース。

ハワイなら僕でも教授になれるかも。

UFOロジー講座 という名前はどうかと思いますが。



壊れて薄汚れたマネキン達

最上段、左から二番目。

お洒落とか芸術とか良くわかりませんが、凄く格好いいです。



俺の詩を聞けぇー!!

ヤンキ―魂のこもった詩のコーナーがオススメ。

漢字で言葉を無理やり綴るのは結構好きです。


何故か、演歌歌手の司会になれそうな人が盛り沢山。

BOYSギャラリーには雷神とか風神とかいました。

後、GIRSギャラリー、夕佳里さんの写真だけ異彩を放ちすぎです。




十一月二十三日 トップ更新

貴方が事故にあったのが三日前のような気もするし

何十年も前のような気がします。

貴方はそれからずっと目を覚まさずに夢を見ています。

不平不満を言いながら過ごした日常。

それは、きっと一番楽しかった頃の居心地のいい毎日でしょうね。


でも、いつか…目を覚まして下さい。

貴方が目を覚ますきっかけになれば…と

この手紙を強制的に貴方の夢の中、たまたま見たHPに割り込ませました。


科学も、結構発達したんですよ。

もしも目を覚ましても、あんまり驚かないで下さいね?

こんな文章、きっとすぐに忘れてしまうでしょうが

皆、貴方を待っています。


本当に、いつか、きっと。





スローモーションカメラで撮るミルククラウンが好きな人とかにオススメ。

グラスが割れる瞬間の 写真サイト。

特に コレ が好きです。



墨絵のような写真

こういうのを見ると中国に行きたくなります。勿論、観光で。



マイケルジャクソン、逮捕されちゃったけど 大丈夫かな?

……ちなみに岐阜は僕の故郷です。



ゲーム、 ピンポン



十一月三十日 トップ更新

毎日、レインボーブリッジを見ながら通勤しています。

深夜、東京、終電間際、駅のホーム。

宗教勧誘の女の人とお婆ちゃんのやりとり。


「こんにちは、お婆ちゃん。私、お婆ちゃんに色々大切な事を教えたいの」


丁寧にお辞儀してお婆ちゃんの横に座る女性。

お婆ちゃんは皺だらけの目を更に細めながら首を振った。


「私なんかにご挨拶を言っていただいてとてもとても嬉しいのだけれどごめんなさい。

私は歳をたくさん取って目も耳も口も上手く働かないの。

あなたがよく見えないし、声も聞いたことがあるかわからないの。

それに素直にありがとうと言うこともできないくらい歳を取ってしまったの」



どっちの言葉が本当なのかはどうでも良かった。

ただ、嫌いじゃないやり取りだったというだけだ。



唐突に話は変わって。

ずっと昔、爺ちゃんと一緒に寝た時、話をしたのを良く覚えている。


「ずっとずっと思うようにしてたいんだ、色々見ていたいんだ。

   爺ちゃんの事は大好きだけど、膝が痛くなるのはやだし

 耳が聞こえなくなるのも嫌だし、色んなものが見えなくなるのも嫌なんだ」


その時、僕は歳を取るのが怖くて爺ちゃんの手をぎゅうっと握った。


「ヒロ、膝が痛くなって足が棒みたいにならないと辿り着けない場所があるし

 耳が聞こえなくなってから、響く音もきっとある。

 俺の目は白濁がかかってるけど、だからこそ色々な物が見えるんだ」


すぐ近くの爺ちゃんの声がやけに遠く聞こえた。


「後な……俺の耳はまだ遠くなってないぞ」


爺ちゃんは当時りんごを握り潰せる握力で僕の手を握り返し

僕は布団を跳ね上げて絶叫した。



婆ちゃんに二人で怒られた。



それからまた、二人で寝転がった。

少し黙ったり茶化しあった後、爺ちゃんはいつも何か大切な事を僕に言った。

その言葉は良く覚えているのに、目は闇に慣れていたのに。


その時の爺ちゃんの顔だけはどうしても思い出せないんだ。





忍者バーガー

30分以内に届けられなかったら切腹します。

30分以上待たされた挙句、切腹された家の人にはご愁傷様としか言えません。


美人画ができるまで。

こういうのを見ていると僕でも描けそうに思えます。

思うだけなら誰でもできるという事を再確認。


昔のCMアート

丁度真ん中辺り、月と女の子の絵がお気に入り。

よく見ると目の中がぐるぐるしている所がグッド。


シンプルゲーム

玉を相手に打ち返されないように打ち返すゲーム。

レベル7が限界、8以上行けたら多分凄いと思います。

バグ技でちょこっと得点を増やす技を見つけました。

……全くもって、余計な所で役に立たない能力を発揮です。



十ニ月七日 トップ更新

SUPER ORGY BOYHOOD

石田君の父さんは僕でも名前を知っている有名な大学出身だった。

お母さんは石田君が生まれて二年目に自殺した。

写真でしか見たことがないけれど、とてもキレイで

そんな人が自殺するなんてとても信じられなかった。

まあ、背景には宗教とかプライド…とか色々あったんだけど。

僕はそのコトを知っていたから、石田君にそういった話は全く振らなかった。


それでもある日の学校帰り、折田は石田君に聞いてしまった。


「石田のお母さんってどんな感じの人?」


僕は『バカ!前にそういうコトは言うなって話しておいたろうが!』と思った。

石田君は別段普段と変わらないような感じで僅かに目を細めて


「俺も写真しか知らないからなあ、うん…でもキレイな人だと思うよ」


と言った。

石田君が怒らないなのなら、僕に何も言う資格はない。

折田は腕を組みながらうーんっと項垂れた。


折田の癖に少しは人を思いやる気持ちがあったか。

そう僕は少し感心していたが、折田は矢張り折田だった。


「そんなにキレイなのかぁ…今度、写真貸せよ」

僕と石田君は折田の言葉の意味が分からず、きょとんっと目を真ん丸くして顔を見つめあって。


「ちゃんと汚さないように返すって」


その一言が決定的だった。


「人の母さん、オカズにしようとすんな、バカ!」


二人で同時に折田にツッコミを入れて、そのまま大笑いした。


僕はそこまで聞いて人の母をオカズにできる折田が好きだったし

その折田にツッコミを入れて大笑いできる石田君が大好きだった。


ただ、それだけの話。

でも、その事を口で話すには一時間はかかるんだ。





ジョジョの奇妙な冒険 愛する漫画の紹介ページ。

珍しく真面目に誉められる格好いいページです。


プーさんと侍。

侍言葉の使い方?

とりあえずプーさんに用心棒はいりません。

異人の考えることは理解し難いと思いました。



十ニ月十四日 トップ更新

南方大道(みなみかた ひろみち)
相変わらずM君を教育しているのですが。

とりあえず彼に教育した事を箇条書き。


相手先の住所とか名前を赤ペンで書くのはやめよう。

封筒の宛名にはカタカナを使わず、漢字で書こう。

どうしても使いたい時はせめて、外人に出そう。

マンションやアパートに入る時には家賃以外に敷金と礼金が要るよ。

CDを取り出すボタンとパソコンの電源を間違えないようにしよう。

仕事で外に出た時は、せめて相手先に到着か、作業終了の電話を入れよう。

僕が何も言わずに仕事をしている時は作業の邪魔をしないようにしよう。


いや…辞めるから、いいんですけどね?

面接とか、もっとちゃんとした方がいいと思いました。



十ニ月二十一日 トップ更新

SUPER ORGY BOYHOOD

夏休み、町の電灯がとても綺麗だった夜の事だ。

僕は一人初めて学校の屋上に忍び込んで花火していて、呼んでもいないのに最初に来たのは陽一だった。


陽一は農家の生まれで、頭が悪くて、運動神経も良くなかった。

僕と同じくらい間が悪くて、軽トラに引かれたり、崖から落ちたり、喧嘩で負けて歯が欠けたりしていた。


僕と違うのは変な期待はされず、何故か皆の先頭に立つ事もなく言うなれば裏方というやつで。

たまに皆で一緒に行動する時、面倒ごとは大抵陽一が引き受けていたけれど、

陽一がいない時はなかったし―まんざらでもなさそうだった。


二人でそのまま、花火を続けた。

しばらくして、柘植チンがやって来た。

柘植チンは僕が彼の使用済みタオルを勝手に別のクラスの娘に売ったことを

怒ってたから、その金を菓子とジュースにして三人で分けた。

それから段々、皆が集まってきて大騒ぎになってしまって先生に怒られたのだけど。


それまで僕らはジュースに酔っ払いながら、同じ月を見たんだ。



一月四日 トップ更新

南方大道(みなみかた ひろみち)
第一話    第二話    第三話    第四話    第五話    第六話    第七話
SUPER ORGY BOYHOOD

おかっぱみたいに切り揃えた短めの髪で、ちょこっと細めな瞳の彼女。

大人しいけれど、笑った時に小さく口を開ける所が日本人形みたいで可愛いらしかった。

スタイルとかもそれなりに良くて、水泳の時間に手で双眼鏡を作って見ていたら

ホームルームの議題で僕の目線が問題になって、けだもの扱いされたりもした。

皆も見てた癖に、何故か僕一人の責任になっていたのが許せない所だ。

でも、言いたい事をちゃんと言える彼女の性格は嫌いじゃなかった。


そんな彼女から放課後に呼び出され、日記を差し出され


「大道君、交換日記しようよ」


小さな微笑みでそんな事を言われて、戸惑わないわけがない。


ケンカで負ける事や、先生に殴られる事、骨を折る事、自転車を後ろ向きに乗る事。

慣れ親しんだ日常からかけ離れた目の前の出来事に心臓の鼓動は大きくなる一方。


それでも何とか無愛想に頷くと、関節をぎくしゃくさせながら日記を受け取った。


それがあんまりにも不自然だったから、こっそり傍から見てた要(かなめ)は

僕が告白したと思い込んでいたくらいだ。


それから三週間くらい、交換日記を続けた。

彼女の日記は所々に絵があって、色鉛筆や蛍光ペンでカラフルに塗られて

細かい出来事だけでなく占いみたいな事まで書いてあった。

僕はと言えば、汚い鉛筆書きで今日の天気の話、明日の天気の予想、今日食べた物の話…

そんな事しか書けなかったのに、彼女は怒りもせず日記を交換してくれた。


終わりが来たのは土曜日。

家庭科の実習で調味料を担当した僕は、鞄の中でソースを零してしまった。

筆箱に教科書それに…日記もソースでべとべとになって黒ずんでいた。


手渡しで交換すると、彼女が怒りそうだったから、こっそり彼女の鞄に入れておいた。

当然、ソースはちゃんと拭いた。

不安要素は匂いが少し残っている所だったけど、彼女から渡される日記はいつも

いい匂いがしていたし、ソースの匂いなんてすぐに消えてしまうって思ったんだ。



帰り際、震えながら下を向いている彼女に十一回くらい謝ったけど、許してくれなかった。


「僕はコロッケとかお好み焼きとか大好きな物にソースをかける癖があるんだ」


そんな風に言い訳をしたけれど


「でも、日記は食べ物じゃないもの。それに、鞄に入れるなんてひどい」


泣きながら正論を言われて、僕はまた「ごめん」と言った。



最後に何で僕なんかと交換日記したのか聞いたけど、教えてはくれなかった。



一月十二日 トップ更新

正月、名古屋で傾(かたむき)という昔の友達と逢ってきた。

昔、よく一緒に行った線路の下の中途半端な飲み屋は変わってなくて

電車が走る度にコップや皿を手で押さえる感触が懐かしかった。


「今は…ほら、ティッシュとかポストに入ってるエロチラシ作ってるよ」


あんまり簡単に捨てるなよ?と赤ら顔になった傾が、ティッシュを見せてくれた。


やっぱり何処にでもありそうな微妙な女の子の顔が描かれたエロチラシだったけど

誇らしさと苦笑いの混じった彼の顔がとても印象的だった。


「前の工場はどうなった?結構気に入ってなかったっけ」


「ぁー……」


傾は少し考えるような仕草でぼろっちい窓から見える夜空を差して。


「神様は鉄の匂いと曇った空が嫌いなので、工場を潰しました。そして夜空は綺麗になりました」


芝居がかった口調なのに恥ずかしく聞こえないのは九割が酒、一割が彼の人格だろう。


「スチームパンク、好きなのになぁ…ほい」

「ん、次があったら地球が壊れるまで製鉄・工作するよ」


「「乾杯」」





一月十八日 トップ更新

南方大道(みなみかた ひろみち)
SUPER ORGY BOYHOOD

球技大会で野球をやった時、柘植チンが浅いフライを打って放ったバットが

ピッチャーの女の子の足に直撃してしまった。

固まる一同、お姫様みたいに足を崩して泣き始める女の子。

すると、柘植チンは人垣ができるよりも早く駆け寄り、彼女をおぶって保健室へ走っていった。


僕は三塁ランナーだったから、全速力でホームに滑り込んで


「一点もぎとったりー!」


と叫んだが、何故か誰も僕を褒めてはくれず


「今のはインフィールドフライだからアウトだ」


などと石田君が両手で×を作って迎えてくれ、次の打者の折田はバットを教職員用のテントに向け


「魂の打球を正拳伝説(先生のあだ名)に当ててやる」


と息巻き、陽一はホーム辺りの白線を丁寧に引き直していた。



帰りのホームルームでは、何故か柘植チンが褒められ、僕らは怒られてしまった。



同じ保育園で育った幼馴染でも、僕と違って柘植チンはモテる。

というか、僕の友達でモテたのは彼だけだ。



一月二十五日 トップ更新

久々に仕事の話。

UKというかイギリスの携帯電話の基地局の設計とかしました。

久々にミスのない仕事だったのか、現地からも苦情が来ません。

イェイ!

どうせ辞めてしまう仕事とはいえ、完璧な物が出来てそれが皆の役に立つというのは嬉しい事です。

これからイギリスで携帯使う時は僕に感謝の祈りを捧げてからにして下さい。


うおおおお。


まあ、イギリスと言っても広いし……HEMELとBIRMINGHAMなんてそんなに……


シィーット!!


近いよ!というか近すぎです。(現場から1.5km圏内)

おのれ英国人(ジョンブル)め。

長い事、名探偵ホームズを尊敬してきたけれど今日限りだ。

あ、でも犬の方の名探偵ホームズは見ます。

たまに。



二月一日 トップ更新

SUPER ORGY BOYHOOD

柘植(つげ)チンしかモテなかったと言ったが、別に皆が格好悪いわけではない。

折田なんかは喧嘩ばかりしてる癖にとても整った顔立ちで、こんな田舎にいなければ

ジャニーズとかそういうタレントを目指せていたと思う。

何故、そんな折田がモテなかったのか。


第一に鬼ごっこの最中女の子を崖から突き落とした事が挙げられる。

帰りのホームルームで先生から何故落としたのか?と名指しされ


「邪魔だったのでどかしました」


まるで道端の石コロを蹴飛ばすように大変男らしく言って、おおいに女子の反感を買い

何故か逃げていた僕まで悪人にされたのはとても納得いかない事として覚えている。



第二に余計な技を編み出した事。


「戦場で隙を見せる奴が悪い」


上記の言葉通り、僕の学校では迂闊におしっこなどをしようとすると

数人に背後から忍び寄られ、抵抗できないまま袋叩きにあうという掟があった。


その掟を破ったのが折田の編み出した技だ。


これは背後に人の気配がした瞬間、「ハッピーターン!!」と叫んでにおしっこをしたままぐるぐる回る大技で。

その脅威の破壊力はまたたくまに知れ渡り、折田がおしっこをしている最中、男子は誰も近寄らなくなった。


帰り道、通りすがりの女子に「ハッピーターン」を見られ、折田に女子は近寄らなくなった。



もしも折田がモテてたら、僕の骨折は二回くらいは少なくなるし、悪夢みたいな出来事も減っていただろう。

でも、やっぱりモテなくて良かったな…とほんの少しだけ思っている。



二月八日 トップ更新


SUPER ORGY BOYHOOD

夕方、四人家族そろっての食卓で唐突に父がキレた。


「大体、大道は頭が悪すぎる!」


ひどい。

確かに僕の頭の悪さには確かな信頼と実績があったが、思春期まっただなかの

息子に言うべき言葉ではないはずだ。

僕は「うるさい、お前の息子だから仕方ないだろ。うんこバカ」

とは言わずに、今ごろ気づいたのかと父の洞察力のなさに驚いていた。


僕が黙ってうつむいていると父は更に調子を増した。


「俺は高校の時、数学部で数学はよかったんだぞ」


そう、確かに父は中途半端エリートで早稲田速記も使える。

ただ、それを読めるのは父だけなので職場では使えない。

家族も読めないから使えない、本人もたまに読めなくなる。

実に無駄なスキルだ、というかそれは単なる汚い字だ。

そう思いながら僕は黙っていた。


「それなのに何で英語が悪いんだ」


主題が数学から英語におきかわった、明らかにおかしい。

でもそれを言うとまた怒られるので黙って天ぷらを突付いていた。

長い説教を適当に聞き流して十分がたったころ、唐突に父が絶叫した。


「ちょっと俺が英語を見てやるから教科書持って来い!」


僕はとても驚いた。

それは父の絶叫にではなく、英語の教科書の話題がでたからだ。


「オラ、持ってこい」


箸の先を僕の眉間に向け小刻みに振りながら言う父。

まるでチンピラだ。

僕は「英語の教科書は不健康な落書きでいっぱいだから無理だよ」

とは言わず、とっさに嘘をついた。


「英語の教科書は学校に忘れてきちゃった」

「いいや、教科書を学校に忘れるはずがない!」


証拠もないくせに、言い切る父。


「でも、忘れることだってある」


自分でも怖いくらいに言い切れる。


「いいか、教科書は持っていくものだから忘れるわけがないんだ」


意味がわからなかった、でも父が本気だという事は握り締めた拳で分かった。


「教科書なんか忘れるはずがない」と頑として言い張る父。

「忘れちゃった」と飽きてきた僕。

僕の教科書だけは見せたくないという想いがどうしても伝わらない。

こんなことなら、落書き帳を国語の教科書にしておけばよかった―と心から思った。


母と姉はさっさと食器を片付けにいってしまって、茶の間は僕と父とのマンツーマン。


「教科書なんか忘れるはずがない」

「でもほんとにないんだ」

「教科書なんか忘れるはずがない」

「たまたま机に置き忘れて」

「教科書なんか忘れるはずがない」

「急いで帰ってきたから」

「教科書なんか忘れるはずがない」


ロボットと対話している気分、言葉のキャッチボール失敗。

二人とも黙ったまましばらくたって


「じゃあ、英語のノート持ってこい。どんな勉強してるか見てやる」


ついに父が妥協した。ノートはテスト前にだけちゃんと写しているから安心だ。


「それなら、あるから持ってくる」


僕はしめしめの顔をしながら二階へと上っていった。


「めすどれい」


それが英語のノートの開いた直後に出た単語だった。

ウワーオ。

僕は悪友の片桐にノートを貸した事をすっかり忘れていたのだ。

二ページ目。


「飛ぶぜ?飛んじゃうぜ?」


いや、本当にな。

しかも全部ボールペン!消せねぇよ!

三ページ目、四ページ目。

決して綺麗とは言えない僕の書いた英単語。

「SE」で終わっている単語には確実に「X」が書き加えられ、その三文字だけ四角で囲んである職人技だ。

下からは「早く持ってこんか!」と父の怒声が響く。


僕は泣きたくなった。




二月十五日 トップ更新

SUPER ORGY BOYHOOD

『よくアフリカや中国では、食べたくても食べられない人もいるのよ…とか説教されますが

 それは、彼らが自身の収入を考えずに子供を作るからです。

 一組の夫婦で平均二桁の子供を作っていれば食料危機にだってなると思います。

 果たしてそう言った人達の為に援助をする事は正しい事なんでしょうか。

 彼らに必要なのは一時の援助ではなく、あえて食べ残しを見せ付ける事で

 何故日本人はそれができるのかを考えてもらう必要があると思います』


石田君が給食を残す際、正拳伝説に言った言葉。

勿論、殴られて終わった。



二月二十二日 トップ更新

SUPER ORGY BOYHOOD

晋一(しんいち)は養護学級にいた。

頭が悪いからか、大事な事しか言わなくていいと思っているのかほとんど喋らないし

あんまり表情を変える事もなかった。

だから、晋一が喋る時は皆ちゃんと黙って聞く事にしていた。

何かのメロディが思い出せずに、ただ一つの音が続く口笛をよく吹いていて。

たまにメロディを思い出して、先を続けることができると


「今日はいい日になるな」


と、そんな事で皆幸せそうに笑っていた。

晋一はまばたきを増やしながら、少しだけ照れたように俯いていた。


僕の、気のせいかもしれないけれど。



二月二十九日 トップ更新

嗚呼、わかってくれとは言わないがそんなに俺が悪いのか

とある人から携帯のメールで質問を頂きまして


質問:『彼氏にフラれてとても寂しくて死にそうです(かなり略してあります)』


回答:『ご飯をいっぱい食べなさい(一切、略してありません)』


思考:『言葉で何を言ってもどうせ無駄だし眠れないと思うので

    ご飯くらいはいっぱい食っておけという配慮』


結果:『周囲から酷い奴と言われ、本人からもメールが来なくなる』


ひょっとして、悩み相談には向いていないのかも。



三月七日 トップを暫定更新

フランスから友人が帰ってきたので

迎えに行ったり、ちょこっと話したりしてきます。

『BIZARRE』という雑誌があったら買ってきて欲しいと頼んでおいたのですが


「ムッシュです、おフランス帰りザンス」


などと先ほど電話で言っていたので、本当にフランスに言っていたのかも怪しいものです。

そういうわけで短い更新、また明日。



三月八日 トップ更新

仕事の帰り際の電車待ち、良く耳を澄ましています

僕の後ろで高校生の男女が話をしていました。


「俺、海に行きたいな」


「私は受験したくないな」


ガムの広告が貼ってある電車が到着して、二人は乗っていったけれど。

それに乗らなければ多分、海にもいけるし受験もしなくてすむんだよ、と思いました。


満員電車の中は疲れた顔の人でいっぱいです。

疲れた顔をするのが嫌で、思い切り口を開けていたら赤ちゃんに真似をされました。



三月十四日 トップ更新

はんだ付けから金額管理までやります。

辞めると言ってからは、完全にトラブルの便利屋扱い。

…深く関わらないからいいんですけれど。

決算の三月でして、予算の管理なんかを手伝っています。


どんな事をしているかというと、会社で買った物に対し、何故買ったか。いくらしたか。

そんなような事をいっぱい書いて、上の人に承認をもらう仕事です。

具体的には


『品名・客先納入機材一式』『理由・落下試験用の機材と間違えた為』

『金額・四百七十万円』


このようなふざけた報告書に対して、承認がおりるよう

「納入機材に欠陥があり仕方なく廃棄処分にしました」

と理論武装して言い張る仕事です。


屁理屈ばっかり上達してゆきます、大道です。



三月十五日 連続更新

屑街の由来。(誰か何からパクッたか教えて下さい)

『クソの山にも頭を突っ込んでみりゃ、たまにゃダイヤが見つかるって信じてぇだろ?

 まだ見つからねぇけどよ、信じてりゃそいつはあるかもな』


山ちゃんは何からパクったのか教えてくれなかったけど

「クソまみれになりたい」

と言って、ずっと前の二月にいなくなった。


僕はクソまみれになりたかったけど、クソの山に頭を突っ込めなかった。



三月十七日 トップ更新

南方大道(みなみかた ひろみち)
第一話    第二話    第三話    第四話    第五話    第六話    第七話
マッチ売りの少女が死んだのは何故か。

わらとぼろ切れで隙間を埋めた壁と、風邪が音を立てて吹き込き込む天井のせいか!?


「いいえ、違います。サー!」


一人その家で待つ、暴力を振るう父のせいか!?


「いいえ、違います。サー!」


母親の靴をゆりかごの代わりに盗まれたからか!?


「いいえ、違います。サー!」


手に一束と、エプロンに入れたマッチが売れなかったからか!?


「いいえ、違います。サー!」


カールした金色の髪に降り積もった雪の冷たさのせいか!?


「いいえ、違います。サー!」


ようし、答えてみろ!

間違ったら手は全身で最も苦痛を感じる場所だと思い出させてやる!


「イエス、サー!『その女は己の商品に手をつけた』からです!サー!」


ようし、いい答えだ。ファッキンクライストに感謝しろ、そして理解しろ豚!

いいか、商品は拳であり、お前の尻の穴だ!強くでかい所を見せ付けろ!

この指先に乗るネジ一つが、クソと同じお前の命十個より貴いんだ!


「サー!!イエス、サー!!」



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「大道さん達って……いつもこんなコト言ってるんですか?」


仕事しながら先輩と話していたら、新人の相澤君に何だか凄い目で見られました。



三月二十日 トップ更新

緊急更新。いかりや長介さん、死亡。

『ayu readey』なんかをだらだら見ていたらいかりや長介さんが死んだと、でテロップが流れました。

ドリフ世代(ギリギリで)である僕にとってとても衝撃的なニュースです。

早速、友人の石井君に電話をかけて


「死んだよ!いかりや長介が死んだよ!」


「え、マジで?」


「何のんきなコトを言っているんだ、長さんが死んだんだぞ!」


「ふーん」


ガチャン。(電話を切られた音)

ほんとはすぐ、YOSHIMIKI君にもかけました。


電話に出やがらねえ。


人の心がない奴らは放っておきます。(一人は仕事のせいかも)

自分でも何を書いているかさっぱりですが、僕はとても衝撃を受けています。


きっと、本物の雷様になっちゃったんだな…って言うバカが出てくると思いました。


人が死んだら雷様になるのか?と思いますが、僕もそうだったらいいなと思いました。



どきどきしているので、きっとまた更新します。



嘘とか、ドッキリだったらいいな。



ついでに『ayu readey』最終回でした。

そっちは全然哀しくないです。



今、僕が一番怖いのはドリフターズの面々が葬儀などで真面目に挨拶をする事です。

とても不謹慎ですが、ここでこそ『葬式コント』が見たくて仕方ありません。



あの世で「駄目だこりゃ」って言ってもらえたら最高です。




三月二十四日 トップ更新

Tod und Geburt

Q.次に生まれ変わるとしたら誰になりたいですか?


『きっと、もう一度自分を選ぶわ』


アシュリー・ヘギ。





三月二十五日 トップ更新

南方大道(みなみかた ひろみち)
Eine Zukunftgesellschaft im Zerfall

イラクのバグダッドの通信施設の復旧に行く人員を選べと言われて

下記のように答えました。


「フィリピン人行かせましょう!フィリピン人!コスト安いっすよ!!」


命の値段は間違いなく違うし、職業にも貴賎があります。


大道。



四月一日 トップ更新

SUPER ORGY BOYHOOD - 無神論者、石田君。

「運命はありますか」

ねぇよ。


「神様はいますか」

いねぇよ。


「悪魔はいますか」

いねぇよ。


「天国はありますか」

ねぇよ。


「地獄はありますか」

ねぇよ。


「貴方は死んだらどうなりますか」


俺は死なねぇよ。






四月八日 トップ更新

バンテリン。

バンテリン は塗った所の痛みに直に浸透して痛みを取ってくれるそうです。


私は心がとてもとても痛むので、胸にバンテリンを塗りました。

胸に心はありませんでした。


私は心がとてもとても痛むので、額にバンテリンを塗りました。

頭に心はありませんでした。


心が何処にあるかわからないので、バンテリンを窓から投げ捨てると烏に当たりました。

その時、少しだけ心の痛みが和らぎました。


私の心の痛みは、どこか遠くにいるあの烏にあったのです。


少しの時間がたってから、痛みが無くても幸せにはなれないという事が分かりました。




四月十五日 トップ更新

南方大道(みなみかた ひろみち)
世界の足元は意外に脆い。



1+1=?


ちなみにラッセル卿が行った計算では


*S4・42. ト::αε2.⊃:.β⊂α. !β・β≠α.≡.βει・・・・・・・・


こんなようなのが20行くらい続いてゆきます。

こんな事もパッと証明できない癖に、人間というのは色々な事をわかったフリをしています。





上記、父が良く使っていた物事をすりかえて人を騙すテクニックでした。




四月二十三日 トップ更新

南方大道(みなみかた ひろみち)
第一話    第二話    第三話    第四話    第五話    第六話    第七話
花沢さんとカツオ

花沢は背伸びをして、カツオの顔を覗き込みながら言った。


「本当に…変わらないのね、磯野君は」


シャープな顔立ち、透き通った声、顔を覗き込む大きな瞳に目を合わせることはできず

カツオは頬まで垂らした髪を軽く揺らし、目を逸らしながら言った。

「イガグリ頭は止めたし、結構変わったと思うんだけどなぁ」

「そうじゃないわ。磯野君は、ずっと変わってないの」

「花沢さんは、綺麗になったね」

「整形したの。声も手術やホルモンで整えたのよ」

「うん」

「軽蔑してる?」

「僕は綺麗だって言ったよ」

「本当に?」


「本当だよ」


「私…磯野君のコト、好きよ」


「僕がどう思ってるか、言った方がいい?」



「聞きたくない」




六月二十一日 トップ更新

読んだ本。

駕籠真太郎著 殺殺草紙(ころころぞうし(自分読みでコロコロコミック))を買って読みました。


このページに常連で来てくれている人はまず間違いなく知らないと思うので

感想を書いておきます。


とりあえず、主人公の姫様が最高です。

人体年貢に屍袖(かばねそで)、内臓風呂に目玉吸い。

天衣無縫、わがまま放題。自分の欲望に後悔することが一つとしてないのが素晴らしく。

地獄の亡者の心臓抉る姫御手(プリンセスフィンガー)の美しいこと、美しいこと。

そこらの漫画よりも100倍魅せること間違いなし。

漫画史上最凶(狂でないのがポイント)のお姫様、天外沙霧。


山田風太郎もかくやの忍、恐車一族。その忍術の恐ろしさは裏表紙を見ただけで

手にとった大半の人に本を置かせる凄まじさ。(せめて内臓風呂をアップにした方が売れるはず)

他の忍術も子供に見せたらトラウマになると十割保証。

詳しくは書きませんが、歯とか眼とか外反母趾を使った忍法です。

こんなにも食らいたくない忍術は初めてでした。


僕の見識不足かもしれませんが、モーゼの子孫である忍者の一族が出るのもこの漫画だけです。

竹内文書と忍者のコラボは普通は考え付きません。

いや普通じゃないのはずっと前から分かっていましたが。

ただ恐車一族のように忍術に幅があれば、尚良かったと思います。



名台詞。


「お前は自分がゼウスの下に行きたいが為に、他の奴らに悪行させて地獄(いんへるの)送りに

させてるんだ。なーんて自分勝手な奴♪」


上記、沙霧姫が自己犠牲の隠れキリシタンを嘲笑う言葉。





結構、グロい内容なので嫌いな方は注意して下さい。


山手線で座って読んでいたら、隣の人にあからさまに眉を顰められました。



六月二十七日 トップ更新

友情は在る月の如く

TO:大道殿
FM:緒崎


お疲れ様です。

便箋を開けると、紫陽花の良い香りがしました。

発案は、大道君以外の人ですね。ありがとうございます。

兜羅綿のような手触りの緩衝材セットも高かったのでは?

予算オーバーでしょうが、何とか経費で誤魔化して置いて下さい。

そういうの、大道君得意ですよね。


お金は人間を幸福にはしないかもしれませんが

生きていく上でどうしても必要です。


何が言いたいのかというと、この間ネットで見たら、凄い勢いで貯金が減っていました。

繰り返します、凄い勢いで減っていました。

ちょっと家内が何を買ったのか見てきてください。

宜しくお願いします。



中央アジアのど真ん中、ウズベキスタンより感謝を込めて。




六月二十八日 トップ更新

1999年の僕へ

酔っているからと言って、走っている車の上に乗っては駄目です。

右肩から落ちて全治一ヶ月の怪我を負うからです。


どうしても車の上に乗るのなら、湿布を買っては駄目です。

お前は傷の血止めとして湿布を張るからです。




大好きだからと言って、彼女に入れ込んでは駄目です。

四つ股をかけられているからです。


どうしても彼女に入れ込むのなら、防刃チョッキを着ることです。

浮気相手の一人が、常にナイフを持っているからです。




面倒だからと言って、炬燵で眠っては駄目です。

炬燵フィーバー!と台の上で騒ぐバカが遊びに来るからです。


どうしても炬燵で眠るなら、靴下を履いて眠ることです。

炬燵の中は蟻の巣になっているからです。




好きでない人に告白されたからと言って、「俺はホモだから」と断っては駄目です。

その合コンの場にホモがいるからです。


どうしても「ホモだから」と断りたいのなら、眠らないことです。

彼と一緒の布団で眠ることになるからです。




卒業式だからと言って、先生にビールをかけては駄目です。

わりと本気で怒ってくるからです。


どうしてもビールをかけるのなら、背中を守ることです。

先生は肘で背中を狙ってくるからです。





七月十一日 トップ更新

SUPER ORGY BOYHOOD

セミの声。

強い陽射しと濃い影。アスファルトに弾ける水道水。水溜りに映る青空、そして入道雲。

ガラスの引き戸、縁側、風鈴、団扇、スイカ、かき氷。

線香の煙をかき消す扇風機、ひんやりとした床、畳の匂い。


プール。

着替え室、パンツ。消毒の匂い、飛び込み、飛び蹴り。

着替え室、パンツ。タオル。


緑の木立。ヒョウ柄の陽射し。

自転車、流れる音。銀色ハンドル、16段のギア切り換え。

ふやけた手、真っ赤な目。日焼け、平手打ち、坂を上って坂を下って。


夕暮れ。

浴衣と草履。太鼓に三味線に笛。色とりどりの提灯、夜店、焼きそばの焦げる音。

紅白垂れ幕、お面、綿菓子、くじ引き、盆踊り。綺麗な女の子。怖いヤンキー。


気が付けば月。

暗闇、学校、電話ボックスの灯りに集合。

ろうそく、花火、火薬の匂い、光の軌跡。


「ずっとこうやってられたらいいのに」


陽一の言葉に皆が首を傾げた。

「皆、お爺ちゃんになる頃にはきっと集まれなくなるよ」



誰も何も言わなかった。

だから僕が少しも考えずに言った。


「ひょっとして、長生きするつもりだったのか?」


何故だか分からないけど、皆馬鹿みたいに大笑いした。


陽一も笑っていた。

桁外れにおかしかった。


文学的に言うなら、永遠というものが確かにそこにあった。





七月二十二日 トップ更新

南方大道(みなみかた ひろみち)
教えてエコロジー。

どうして人間を殺しちゃいけないの?

No,19からちょろちょろと書いてみました。


どうか、人間を貶めないでください。



それはそれとして、唐突に長編製作中です。

NINE MELODIESからはいいデータが取れました。

次は失敗しません、ご期待下さい。


ロックスミス、もとい大道。



九月一日 トップ更新

唯、月の光のやうに。

我輩は猫を飼う。
名前はまだ無ゐ。


或る日の事である。

「やア、大道。本當(ほんたう)に良ゐ機会だ、猫を飼つてはみなゐか?」

不意に友が言ゐ出すので「何故犬ではなゐのか」と問ふと
「犬畜生と云ふ言葉は或れど、猫畜生との言葉はなゐのだ」と答へられた。


黙殺して歩き出すと、ずうつとついて来られて非常に鬱陶しかつた。

仕方なく詳しく話を聞ゐてやると、新しゐ引越し先に猫を連れては行けぬ。
本当に別れが惜しゐのだけれど、何とか飼つては貰ゑまゐか?との事だ。


我輩は世に普(あまね)く知られる愛玩動物と云ふものを飼つたことが無ゐ為
此れは良ひ経験になると思つた。

(實(じつ)は猫は九ツの命を持つと云ふ迷信が或るほど生き長らへるものなので
我輩の拙ひ世話でも蜉蝣(かげろう)のよふに死ぬことは無ゐであらうと考えたからだが)

「我輩による、我輩(と猫)の為の、猫の世話を」

ゲティスバァグの演説のやうに言つてみたが友は意に介さなかつた。
唯、我輩が猫を飼うと云ふ意思だけは伝わつたやうであつて

「引越しまでは今少し時間がある為、様子を見てから届けやう」

そう言つてくれた。


迎え入れる準備をせねばなるまゐ。


猫の爪に引つかかれぬやうにカアテンを取り外した。
護る為取り外されるカアテンに意味が或るのか考えないやうにする。
暁降(あかときくだち)に良ゐ月が見ゑた。

猫まんまと呼ばれる物を作つて見た。
そう云えば飯を炊ゐたのは久しぶりであつた。
あまり美味くはなかつた。

眠る所は我輩と同じ場所で良ゐであらう。
誰かと共に眠るのは久しく無ゐ事である。
寝相には気をつけねばなるまゐ。

暮云灰(ムゥユンホヰ)と言う言葉を覚えせやう。
お前の毛の色であるよ、と。
と云ふのは嘘で、我輩の好きな色なだけだが。

夜に猫だけが出入りできるやうに穴を空けてやつた。
冬には塞ぐ、夏専用である。
…ケヱブルテレビの線を通す事に猫も依存あるまゐ。

糞尿の躾は済ませてあると言つてゐたが
油断せず目を離さぬやう心掛けねば、と思う。
面倒な事なのに顔が綻んでゐる事には気付ゐてゐる。


時が経つた。

猫が病に倒れた、と聞ゐた。
死ぬかもしれぬ、と聞ゐた。

窓の外、小夜時雨(さやしぐれ)の音が響ゐてゐた。

我輩は猫の為に祈つてやつた。
案ずるな、猫よ。
お前には九ツの命がある。

阿壇(あだん)の木に吊るされてはならぬ。
此の世で尤も美しゐ桜闇に近づゐてはならぬ。

人が罪重ねながら、積み重ねてきた幾星霜。
その叡智は。その命を尊ぶ心は。その想ゐは。


お前は死ななゐ。


暁闇(あかときやみ)に拳を握り締める。





そんな夢を見た。

拳は握つたままであった。





九月七日 トップ更新

EVER LASTING LOVE

二人は恋に落ちた瞬間、お互いの首を締めあって死ぬわ。

そして二人の愛は永遠に続くの。

それはとてもとても幸せな出来事ではないのかしら。