南方大道(みなみかた ひろみち)第一話

これからの話は、要するに昔話なのだけれど

「自分達が通っていた頃の学校が一番派手だった」とは言わない。

多分、どこの学校の誰であろうと自分達が一番の思い出を持っているに決まってる。

だから、これからここに書く話は派手でもなんでもない。

ちょっとした中学時代の1ページだ。


その頃のキーワードは「罰ゲーム」

「しょうがないよ、罰ゲームなんだから」

そう言って肩を叩かれれば、男子の誰もが納得して授業中に席を立ち

「国家権力反対だー!」と叫びながら、黒板に花丸を書いていた。


丁度その日も罰ゲームは執行され、じゃんけんに負けた僕と石田君は

女性の先生をベランダに閉め出し、先生となって勝手に授業を始めていた。

意外にも皆楽しそうに手を上げ、授業に参加してくれて

物凄く勝手で傲慢な言い分だけれど、先生の授業よりとても楽しかった。


やはり、それはまずかった。


次の日の朝。

女性の先生は学校に来ず、代わりに強面でガタイがよく視線だけで

人を殺すような先生がやってきた。


続く。





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