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南方大道(みなみかた ひろみち)第三話

殴られた僕が、小刻みに震え顔面から床に倒れた事はもう伝説レベルで。


正拳伝説。

それが先生についた新しいあだ名だ。


ちなみに正拳伝説に殴られた頭はおはようから、おやすみまで痛かった。


普通はここで、正拳伝説がいる間だけは大人しくしようと考えるだろう。

バカはここで、「こりゃあ、これからの罰ゲームは負けられねぇな」と考える。

反省の微塵もない。

そして僕らはバカだった。


罰ゲームの内容はいつも教室後ろの黒板に書かれる。

予定表などの線が引いてあって、掲示板っぽいからだ。

そして、本日の罰ゲーム。


「XYZ、正拳伝説をベランダに捕獲せよ」


うわあ、後がねえ。

というか、暗号じゃないな。これ。


その日の昼休みの鬼ごっこは白熱を極めた。


開始と同時に学校の裏山を越え、市のゴミ処理場まで逃げた僕。

振り返ったら死ぬと思った。


後から聞くと皆追い詰められて、必死だったらしい。

でも誰も鬼ごっこをやらなければいいんじゃない?

とは言わなかった。


僕は中学時代のそういう所が好きだったんだと思う。



そして、敗者が決まった。


続く。





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