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南方大道(みなみかた ひろみち)第五話

「先生、ベランダの手すりが壊れているんですけど」


そう言って、正拳伝説をベランダに出し鍵をかける事には成功した。

問題点はただ一つ。

正拳伝説を閉じ込めた劇空間に僕もいた事だった。


神様、僕は震えてる。

僕がバンプオブチキンならそう歌う所だ。


裏切られたのは奴を誘い出して、ベランダに出た瞬間。

がちゃ、がちゃ、がちゃり。

マスゲームのように無駄のなく統制の取れた動きで

教室の全ての窓とベランダの扉の鍵が閉められた。


普段は見せない、芸術的なチームワーク。


悪魔どもめ。


しかし、ようやく事態を把握した正拳伝説は

僕を殴るより先に隣りの教室のベランダに飛び込んだ。


それから一時間の間、クラス全員が怒られたことは言うまでもない。


でも、怒るより先にベランダの鍵を開けて欲しかった。


続く。