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第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 南方大道(みなみかた ひろみち)第六話どんなに寝ても授業中には眠っていたし、どれだけ遊んでも遊び足らない。 勉強する時間が勿体なかった。 その行動パターンそのままに、僕は試験を全科目眠って過ごした。 名前を書いて答案用紙を裏返し、机にうつ伏せになる。 流石に南方大道と堂々と名前を書いておくと怒られると思い 北方小道と名前を書いて、誰の答案かわからないようにしておいた。 火に油を注ぐとはこの事か。 次の日、僕は登校した直後から呼び出され 「バカなお前でも良い点がとれる所を見せてくれ、皆を見返してやれ」 上記三十文字を色々な言葉に置き換えながら、九時から昼の十ニ時まで聞かされた。 中には不可解だったやりとりもあった。 「…この勉強しなきゃいけない貴重な時間に大道君は何をしてるの?」 女性の先生にそう聞かれ、長い説教に疲れ果てた僕は 「不真面目な点を先生に怒られて反省しています」と素直に答えた。 その直後。 「バカっ!」 と怒鳴られて、首が疑問系になってしまうようなビンタを喰らった。 実際僕は、何故叩かれたのかわからなかったし、他の先生達も何故? という顔をしていたのをよく覚えている。 そして、先生はそのまま「私の言葉が伝わらない」と言って泣きはじめた。 泣きたいのはこっちの方なのに。 そう言った時折、洗脳が混じるたちの悪いねずみ講のような説教だったが 最後には、僕はすっかり洗脳されてしまい 「石田君、勉強教えてよ。俺やる気になったんだ」 などと言って目を輝かせていた。 続く。 |