ふふ〜v
今ごろ、何してるかな?
僕はねえ、ちょうどお昼の忙しいのが終わって、休み時間取ってるところ。
もう少ししたらまた、お茶の時間だからねえ。
週末は、忙しいよ。クックック・・
まあ、でも。
今晩は君に、逢えるわけだし〜v
傑作の新作ケーキをおみやげに、
早く帰るからねv
・・・なんだか僕たち、
新婚みたいだね、クックック・・・v
それじゃ、後でね〜。
ひふみ
「・・・どうしたの、桜井さん?」
「い、いえ、何でもありませんっ!!」
会社での、貴重なランチ・タイム。
とはいえ今日なんとか早く帰るために、お昼はおにぎりで
片手で食べながら机に向かっていた私に、届いた一通のメール。
・・・思わず、机につっぷしちゃったって、誰も責めないよね、この内容じゃあ・・・(笑)
わたしのこころ ー僕のひみつのなかー
「そ、そう?それなら、いいんだけど。
あまり無理しないでね」
「ありがとうございます、先輩・・・」
思わず涙目になった私をよしよし、ってなでてくれた先輩は
ふと思い出したように、くすくすと笑った。
「まあ、無理してでも帰りたくなるでしょうけど。
何せ、今日はねえ・・・まあ、がんばってね」
ば、ばれている・・・・!(///)
明日は。
私の、誕生日だったり、するんだけど。
普段忙しいはずの彼は、今日なんとか早番で終わってくれて、
しかも明日お休みをとってくれて。
私も明日はお休みをもらうから、そのためにかなり最近は仕事に追われてて、
だからあんまり逢えてなくて。
ちょっと・・・ううん、かなり寂しかったから、
もう、今日が最高に楽しみだったりするのだ。
そこに、あんなメールが届けられたら、もう・・・・!!(笑)
って、百面相してる場合じゃないわっ。
とりあえずトイレにかけこんで、
速攻で打ったメールの返事は、
「ありがとう。
ケーキ、とっても楽しみだよv
・・・でも、ひふみさんに逢えるのが、一番楽しみ。
私も早く仕事終わらせるからね。
早く、逢いたいよ。
」
よーし。よくわかんないけど、かんぺきだ!(笑)
ひふみさんとつきあうようになってから私、かなりメール打つの
早くなったよね、うん。
うん。
がんばるぞー!!!
とひとりトイレで気合いをいれなおして(笑)
向かったマイ・デスク。
なんとしてでもこれは、夕方までにお仕事を終わらせなくてはっ・・・!!
心にひふみさんを思い浮かべながら(進むのか、これで・・・笑)
私は近年にないくらい、かなりがんばった。
がんばったよ、だって今、5時だもん・・・!(感動)
「すみません、失礼します!」
「はーい。楽しんできてね」
「はい!!」
照れもなんのその、しっかりと先輩の激励に答えた私が向かった先は
ひふみさんのマンションのお部屋。
たぶん私のほうが先だろうから、もらった合い鍵(て、てれる・・・!)を
使って、先に入ってることになってる。
・・・あの部屋、私以外が入るとかなりあぶないことになるらしいんだけどね・・・(笑)
浮かれながらたどり着いたひふみさん宅。
相変わらず吉祥寺の閑静な住宅街の中にあるその場所は、
思わず私も住みたくなってしまうくらいのすてきなロケーション。
さてさて。
お茶でも飲みながら、ひふみさんの帰りを待つとしますかv
うわー・・・なんだか、かなりドキドキしちゃうよ。
こうしてひふみさんの帰りを待つのなんて、初めてじゃないのに。
ふしぎだなぁ。
「・・・これも、ひふみさんが、し、新婚なんてかくからいけないのよぅ・・・」
「あれぇ、いけなかったかな〜?」
「ひ、ひふみさん!!?」
思わずつぶやいた私の隣に、音もなくふわり、と座り込んだのは。
「ただいま、ちゃん」
「おかえりなさいです、ひふみさん・・・」
ど、どうしよう。
なんだか、照れる・・・!!
だって。
ぜったいね、ひふみさんがこの次にいうせりふは。
「ああ、やっぱりなんだか今日の僕たちって、
新婚さんみたいだよね〜v」
・・・やっぱり・・・(///)
「あれ、ちゃん。顔、赤いよ〜?」
「わ、わかってるくせにっ・・・」
「うーん、わかんないなぁ」
そんなことをしれっといいながら、ひふみさんが後ろから
抱きついてきた。
「・・・」
「顔が赤いちゃんも、かわいいねえ。クックック・・・」
「ひふみさん!!」
「はいはい。続きはあとからにして、
先にケーキ、食べようね〜」
照れ隠しに怒りかけた私の手をひょいっとつかんで
手の甲にキスをして、ひふみさんがクスクスと笑う。
・・・うわぁ・・・
「どうしたの、ちゃん。
・・・おーい、ちゃん?」
はっ。
い、いけない。自分の彼氏に、見とれてしまった・・・!
「は、はい!すみません・・・つい、ひふみさんに見とれて意識が
とんじゃって・・・」
「・・・そう。」
ああ、またあきれられてしまうわ・・・。
と、思ったら。
「困るなあ。今日はちゃんの誕生日なのに、
僕のほうがプレゼントをもらってるよ、これじゃあね」
かすめるようなキスをして、ひふみさんがまた笑った。
「はい、あーんして?」
・・・いきなりのキスにしばらく放心状態だった(笑)私の目の前には、
いつの間にかおいしそうなケーキが並べられてた。
そして、同じく目の前にいるひふみさんの手に握られているのは、
まぎれもなくフォーク。
そして・・・
「あーん・・・」
なんて、つい素直に反応している私が、そこにいたりして・・・(笑)
「うんうん、素直でよろしい。
はい、あーん。
・・・おいしいかい?」
「ひゃい、とっても!!」
「あはは、ありがとう。そんなすぐに反応してもらえると、
作ったかいがあったよ〜。
・・・やっぱりちゃんに食べてもらってる時が、幸せだねえ」
な、なんだか、今日のひふみさん・・・珍しく、素直な感じがする・・・?
「あ。」
「どうか、しましたか?」
今度はまっすぐに抱きしめられながら、
ひふみさんがふと、つぶやいた。
「12時だよ。誕生日になったねえ」
「あ、ホントですね」
「ちゃん」
「はい」
・・・次の、瞬間。
もとから不思議なひとだなあ、と思っていたけど、
今までみたこともなかったような、
甘いような、切ないような、不思議な笑顔で、
ひふみさんが・・・微笑んだ。
「誕生日、おめでとう」
「・・・ありがとう、ございます」
どうしよう。
まっすぐ、前をみられないよ・・・照れすぎて。
「ちゃん。
あのね、お願いがあるんだけど・・・クックック・・・」
「な、なんでしょう」
「手、出して」
「?」
うーん、やっぱり次の行動がよめない人だわひふみさん。
とりあえず赤い顔を隠せもせずに、
目の前に右手を、差し出した。
「ゆびきり、しない?」
「・・・なんの、ですか?」
「ん〜?
これから毎年ね、こうして、ちゃんの誕生日に
一番にお祝いするのは、僕ってこと。
それから・・・これも、ね」
今度は、かすめるようなキスじゃなくて、
忘れられなくなるような、キスだった。
「・・・いい、ゆびきり?」
こくこく、とうなずくことしかできない私に
今度はなんだかさっきと違って、満足そうに笑ったひふみさんの指と指が、つながった。
約束を求めたりなんてしないひとかと、思ってた。
でも。
・・・ひふみさんの誕生日にそばにいる、おんなじ約束のゆびきりを、
私にも、してもらおう。