「観月にあいたい」
「・・・」
「さみしい・・・」
「あんたねえ、いい加減に、」
「だって、さみしいんだもん!
別にそんなしょっちゅう逢ってるわけじゃないけど、
でも、逢えないとわかるとなんだかさみしいんだもん・・・」
「・・・ばかにつける薬はないって、あれ、ホントね。」
なつやすみのとも
今年の夏にしては珍しくさんさんと照りつける日差しの中、
つぶやきっぱなしの私に、同じくちゃんがぼそり、とつぶやいた。
「あっひどいちゃん!」
「ひどくない。ホントのことよ」
高校の時からよくかよったお店で
お昼を食べながら、ためいきをつくちゃんに
私は断固抗議してみる。
が、だめそう・・・。
そうだよね。
いつも観月のこと、相談(ちゃんはのろけと言うけど)
してるもんね。
さすがにあれだけ観月のことしゃべれば、
ばかっていわれるよね・・・(笑)
「まあね、電話で聞いてるかぎりでもかなりおばかさんに
なってるだろうとは、思ってたけど」
「うう、すみません・・・」
「謝ることじゃないでしょ。がしあわせならそれが何よりよ。
・・・相手の性格を置いておくとしたらの話だけど」
「え、観月、かなりいい性格してると思うけど?」
「・・・別の意味でね。
さ、それじゃそろそろ行く?」
「うん。忙しいのに、ありがとう!」
そう。
私はただいま、夏休みの帰省中だったりするのだ。
うちでのんびりごろごろして、
懐かしい友達にもあったりして、
短い夏休みだけど、満喫してるのだ。
でも。
・・・こんな、空が青くていいお天気の日だったりすると、
特に思い出しちゃうの。
観月の、こと。
観月と一緒にこのいいお天気の中をドライブしたいなー、とか(運転するのは
観月だけど)、
絶対海とかはいらなそうだしプールも山も行きそうにないな、とか(っていうか
それ以前に私の水着姿を見せられない)、
とにかく、何をしてても、
観月のことを、考えてしまうのです。
もちろん、みんなとあってるのが楽しくないわけじゃないんだよって
言ったら、みんな、笑ってた。
わかってるよ、だって。
・・・みんな、そういう感じになったこと、あるんだって。
相変わらず成長が遅いなーって笑われちゃったよ。
あー、観月にあいたい!
逢いたいよ。
まっさおな空を見上げて、思うことは1つ。
・・・よーし、今晩電話してみようっと。
「あ、もしもし、観月?」
あっという間に、夜がきた。
誰にも聞かれないようにひっそりと自分の部屋にとじこもって、
携帯電話を、握りしめる。
・・・へんなの。
電話なんて、何度もかけたことあるはずなのに、
ものすごーく、心臓がどきどきしてるよ。
さみしいっていったら、あきれられるかな?
それとも、笑われるかな。
・・・忙しいですよ、とかいって、きられちゃうかも。
うーん、それはさみしい。
とにかく、観月がすきだって、
どこにいても思ったよって、言いたいよ。
・・・うまく言えるかなぁ。
(ああ、ですか。こんばんは)
・・・観月だ・・・・!!(感激!)
電話ごしに聞こえる、少し高めの甘い声。
これよこれ、これが聞きたかったのようっ・・・・!!
「こ、こんばんはっ」
ああー、何どもってるの私ってば!(笑)
「いま、大丈夫?」
(ええ。どうですか、実家は)
「あ、うん。楽しいよ」
(そうですか、それはよかったですね)
「ありがと。
それでね、あの・・・」
し、しまった。
言いたいことは言いたいんだけど、
うまいせりふが、浮かんでこない(涙)
(?
どうしましたか、)
「あ、のね・・・。
えっと、さみしくて」
(はあ?)
・・・しまった、直球すぎたーーーー!
うう、観月、やっぱりあきれてるっぽい・・・。
「ごめん、今のなし!なんでもない!忘れて!」
(・・・。
忘れていいんですか、本当に?)
・・・。
「ごめん、やっぱり忘れちゃやです」
(よろしい。
別に呆れたりしているわけじゃないですよ、そんなびくびくしなくても)
電話ごしに、ため息がきこえた。
ああ、その顔がみたいっ。なーんて言ったら今度こそあきれられそうだけど・・・(笑)
「なんでわかったの」
(わかります。電話ごしの、の様子くらい)
「や、やだ。
よかった、お風呂あがりとかじゃなくて」
(違います!そういう意味じゃありません!)
あら。
観月が珍しく照れてるっぽい。ふふふ。
(・・・全く、これだからは・・・。
まあ、いいでしょう。
それで。
・・・僕に逢えなくて、寂しかったんですか?)
む。
なんだかとーっても楽しそうな、観月の声音。
ここで、あまりにも素直に認めたら、ちょっと悔しいかもしれない。
・・・自分でいったくせに、なんだけど(笑)
「それは、その・・・」
(そうですか、僕にそんなに逢いたかったとはねえ)
クスクス響く、笑い声。
あーもう。
・・負けました、認めます。
「そうです。
どこにいても、観月のこと考えちゃってだめなの!
ここに観月がいてくれたら、楽しいのになーって、
そう思っちゃうんだよ。
・・・早く、逢いたいなぁ。
顔みてはなしたいよ、観月と」
(・・・ねえ、)
珍しく、とびきり優しい、観月の声。
昼間見た青空が、なぜだか目に浮かんだ。
「な・・・なに?」
(遅かれ早かれ、紹介はしてもらおうと思っていたので、好都合ですが)
「う、うん?」
(僕の運転、上手なのは知ってますね?)
「知ってるよ」
(では帰りの電車の切符、キャンセルしておいてください。
車での家までご挨拶がてら、迎えに行きますよ。
帰りは僕の車で、二人で帰りましょう)
・・・い、いま、なんて・・・?
「み、観月、あの!」
(一日・・・いえ、二日は早く僕の顔が見られますよ。
よかったですね、)
「う・・・うん!よかった!よかったよー!!!」
(素直で、よろしい。
それじゃいろいろ手配することがありますから、また後でメールします)
「ありがと観月、すごーくうれしいよーvv」
(・・・僕だって、逢いたかったんですから)
「え・・・?」
(続きは、また逢った時に。
それじゃ、おやすみなさい)
「え、あ、観月!」
ツーツーとなってる携帯電話。
いま。
なんて、いったの・・・?
・・・嬉しすぎて、顔がにやけてとまらない!!
素直な気持ちって、いってみるものなのね。うん。
・・・えへへ、やったーvv
Fin
あとがき
観月が書きたくてしょうがなくてしょうがなくて
久しぶりに書いてみましたv
観月、私も迎えにきてー!!(笑)
しかし、観月と夏にでかける場所って、どんなところが
あるのでしょうねえ。
やはり図書館とか美術館とかでしょうか。
いっそ海につれていってみたい気もします。