
僕たちは毎日のようにネットで話すようになっていた。
お互い逢ったこともないのに、彼女は僕に対する思い、
僕は彼女に対する思いをお互い知らせあうようになった。
ある時彼女が講習で僕の働く街まで来ることになった。
そしてどちらからともなく「逢いたいね」と話した。
たとえ逢ってもお互いの今の気持ちも変わらないことも
確認しあった
僕は仕事が終わり彼女との待ち合わせ場所に無意識に
走りだしていた。「早く彼女に逢いたい」そう思いながら・・・
待ち合わせ場所にあまり詳しくない僕はなかなか彼女と
逢うことができなかった。それでも彼女は電話で優しくその
いる場所を教えてくれた。普通ならイライラするはずなのに・・・
迷った挙句にやっと彼女との待ち合わせ場所に着いた僕は
彼女の姿を探した。けどそれらしい姿は見当たらない・・・
そこで彼女に電話をかけて僕と話してるような口ぶりをする
女性を探した。そして・・・「いた!」と思った・・・しかし・・・
僕の探し当てた女性はすごく美しい人だった。最初は人違い
だと思った。けどどう探してもその女性しかいない・・・。
僕は思い切って声をかけた・・・。それはやはり僕の捜し求め
ていた女性の姿だった。『綺麗だった』
僕はその彼女の美しさにすっかり舞い上がってしまった。
そしてこともあろうことか、彼女に腕をさしだしていた・・・。
彼女はその腕に優しく手をさしのべてくれた・・。嬉しい。
けどその後のことを僕は何も考えられなくなってしまった。
これからどうしよう。。舞い上がってしまっている。。
そのとき彼女は僕に助けの言葉をかけてくれた。
『都庁にいきたい』と・・・
僕は即座にOKした。彼女とタクシーに乗りその車中でも
僕たちは手を握り合っていた。
そして都庁に着きエレベーターで展望階へと昇り始めた。
エレベーターの中はなぜか僕と彼女だけだった。
僕はそこで何のためらいもなくそして自然に彼女の唇を・・・
奪った・・・。それを彼女も自然と受け入れてくれた。
その瞬間は二人にとって決して忘れることのない出来事になった。
僕たちは展望室で都内の綺麗な夜景を暫く見つめていた。
その夜景を嬉しそうにのぞきこむ彼女の横顔も美しい。
ついさっき顔をあわせたばかりなのに彼女が愛しく思える。
僕は思わず『欲しい』と彼女にこぼした。
欲しくて欲しくて・・・たまらなかった・・・。
彼女は暫く考えて・・・。『うん』・・・嬉しかった。
部屋に入るなり僕たちは抱きしめあった。
まるで久しぶりに逢う恋人たちのように。
彼女の唇はとても柔らかく、心地よかった。
彼女のからだは華奢だけど柔らかく、心地よかった。
愛しいと思う。ひとつになりたいと思う。
肌はきめ細かく白い。すべてが最高だと感じた。
そしてとうとう・・・。
彼女は僕を見下ろしながら、僕は彼女を見上げながら・・・・
少しずつ、ゆっくりと、ひとつになった・・・。
至福の時。夢のよう。
彼女はとても優しくそして暖かく僕を包んでくれている。
下から見上げる彼女の姿態は美しく歓喜の表情と声は
僕自身に響いてくる。ずっとこのままひとつでいたい。
彼女は何度も僕の名前を呼んでくれた。
『永遠に繋がっていたい。』そう思った。
けど・・・。僕に終わりが近づいた・・・。
やがて僕は終わり、彼女は終わったばかりの僕を
そのしなやかな手で優しく包んでくれた。
最高のひと時だった。。愛してしまった。