prism system (in Box)

窓のない家がひとつ
ついでにドアもない
まるで この世界の象徴のよう
面白いから しばらくここにいるよ

誰もいないけど 希みは叶う
君はとても優秀なロボット?
テクノロジーに答えなんかないけどね

みがかれた室内や湯気のたつ食事
知る者が僕だけなんてもったいないね
こんな無条件の優しさ

僕のためにある全てを 君が司る
物言わぬブレインに<理由を探す>なんて
余計な命令文をつけ加えてみようか
こうして新しいシステムはできあがるんだ

疑問を持つのは僕ひとりだけど
不思議なことはいろいろあるよ

僕らはどこから来たんだろう とか
(つまり 僕と君とお互いにさ)
この家に灯りが絶えないのは何故 とか
ね ほら 増えてくよ






僕が眠ってる間の君は
どうしてるんだろう
君が むき出しのボディや配線を隠さないのは
どうしてなんだろう

何も言わないけど答えは返る
君はとても優秀なロボット
テクノロジーに終わりなんかないけどね

規則正しく一日は回転する
僕のために昇る朝日なんて光栄だね
ここじゃ拝めないけど

僕のために必要な全てを 君が差配する
お堅いブレインに<時間の忘却>なんて
余計なコマンドをつけ加えてみようか
こうして進化するシステムはできあがるから

壊れてる?
そうかもね 僕も君も少しずつ
壊れてゆくのかもね

外から見れば綺麗な家ひとつ
誰も知らないけど 内側は荒んでる
まるで この世界の象徴のよう
面白いから もうしばらくこうしているよ

(1998/02)