こうさぎ丸が読んでいった本を載せていきます。これをみれば私の頭の中が分かる!?
大好きな同性愛や、性同一性障害など性にかかわるものを中心に、
私の頭の中身に影響を与えた本たちを取り上げていきたいと思います。
しかし何故ここまで同性愛が好きなのかは、私にもわからない。

助産婦/矢島栄子/実業之日本社/1997.4.15
 東京都国分寺市「母と子のサロン矢島助産院」助産婦である筆者の生い立ちから助産婦になったきっかけ、仕事の喜び、仕事内容を書いた本。

 職業紹介の本にしては生い立ち部分から就業までが長く詳しく書かれている

 その中に少女時代、学校帰りに成人男性から受けた(最近言われるところの)イタズラについて書かれていて、昔(失礼)からそういうことをする人間はいたのか、ということと想像以上にそういう体験をしてる人はいるものだ、という認識を新にした。私の昔からの知り合いにもそれに類する体験を持つ人は三人以上いるので、本当に世間一般で考えられているよりも実際にある数は多いのだろう。

 私は知らなかったのだが助産婦とは、看護士資格を持った者が助産婦学校で学びなるものだそう。助産婦学校では、看護学校よりも専門的な母性、小児についての疾患、看護、保健指導、家族関係学、性や家族計画、関係法規について学ぶ場。たった一年間の学生生活で十例以上のお産(正常といわれるもの)を体験しないといけないらしい。
 著者は日本にラマーズ法を広めた助産婦の元でラマーズ法を学んだ人である。
 ラマーズ法:1952年。フランスのラマーズという産婦人科医がソ連のパブロフの条件反射にヒントを得て考えた独特の呼吸法。つまり、お産の時のシュミレーションを繰り返し、リラックスした状況と呼吸法を繰り返して覚え、呼吸をすることでお産の時にもリラックスをしようという考え方らしい。。これも初めて聞いたことだった。
 「女の人にとって夫の存在ほど大きな力強いものはないのに、なぜ命を懸けて我が子を産み出すとき、夫は側にいて支えてくれないのか」という視点で助産院を勧める矢島さんだった。

 万が一にも私が子どもを産むなんてことがあるとしたらえらい先だろうけれど(笑)病院以外で産むっていう選択しもあるのかな?ぐらいの感想を持って読んでもらえたら嬉しい。 


メグさんの性教育読本/Meg Hickling著・三輪妙子訳/木犀社
 原題は「Speaking of SEX」。カナダでセックスレディーと評判の看護婦さん(2001年で引退されました)メグさんの性教育実践の本です。
 まず子どもはいつどんなことを知ればいいのか。就学前、小学校低学年、高学年、中学校・高等学校、性的に成熟した大人に分けてその時期にどんなことを知っておかなくてはいけないのかを説明します。実際に子どもから出てきたユニークな質問も載っており子ども達は性にかかわることをどんな風に考えているのかがリアルに分かります。
 その他性感染症や試験管ベビー、診察室でどんなことが行われるかなど看護婦である著者の視点が存分に発揮された内容です。
 日本では性教育と言うと、思春期を迎える頃の子どもに学校で行われる二次性徴の説明、という印象が強いものですが、以前のカナダでもそうであったそうです。しかしメグさんは幼児期の子どもから性教育は行われるべきである、という考えであり、実際にその方法論に基づいた性教育を行う事により彼女が住むカナダのブリティッシュ・コロンビア州では性非行率や性的虐待被害率が他州より低くなるという結果を収めました。
 「性教育は人間教育」というスローガンを掲げ性教育を実践していこうとする人達に私は賛同できずにいたのですが、この本には共鳴を感じました。性教育は性教育なのです。人間教育というようにまるで子どもの思想に影響を与えようとするものではなく、性殖器とはどういうものなのか、人間の体に起きる(生殖に関わる事も関わらない事も)生理現象とはどんな事があるのか。などを科学的知識の裏づけを持って正確に教えることが性教育だと私は考える事にしました。 
 「相手を大切にしなくてはいけませんよ」「自分を大切にしなくてはいけませんよ」などという考えはあたり前の事です。そんな考えを教えることに重点をおいた性教育だからぴんと来ないのです。そんな考えは基本として実際に性交はどうゆうことなのか、有効な避妊方法とは何なのか。そういう事を自身をもって教えていける大人がいることが子供たちには必要でしょう。もちろん大人にもですが。
 ゼックスを感情的にではなく、科学的に理解してみてください。


スカートの中の秘密の生活/田口ランディ/
 ネットの女王(笑)等評される田口ランディさんの本です。メールマガジンで定期的に読まれている方もいらっしゃるかもしれません。SEXとそれにまつわるしがらみについて非常に分かりやすく、面白く書いてらっしゃいます。
 一見自分の経験だけを突き詰めて書いているように見えますが、世の中の大多数に読みやすく、かつ飽きさせないようにする文章を狙って成功しています。ある意味この本は著者の技術を存分に発揮されたものでしょう。おそらくほとんどの人が共感あるいは関心を持って読むことができる本です。例えるなら・・・・ファーストフードマクドナルドハンバーガーのよう。世の中の大多数をひきつけて離さない、それは皆の目指すものなのかもしれませんが狙って実行できている会社は世の中にマクドナルドほどないように思います。「昼とりあえずマックにする?」と言われてなんとなく受け付けられない人っていませんよね?
 私はこの本を読むまで、「自分は人並み以上のスケベだ」と信じていましたがどうやら人並みのスケベだったようです。ちぇっ(笑)性というのは著者も書かれているように個人差のかなりあるものでそのことを理解できずに「なるほど男って(女って)こうなんだー!」と鵜呑みにしてしまう人以外是非お勧めしたいです。
 あ〜おもしろかった。


性の美学/松本侑子/角川書店
 本能行動であると同時にそれを取り囲む文化の影響なしには語れない性愛論を優しい雰囲気で語った本。タイトルを見ただけで著者のまじめなとり組み姿勢が分かる。
 第一章おいしいセックス、おいしいご飯
 第二章私のかわいい性器と体
 第三章女の性欲と家制度
 第四章ポルノの暴力と女性憎悪
 第五章猥褻でも有害でも差別でもないポルノとは
 第六章はじめてのセックス
 第七章セックスレスの理由
 第八章マスターベーションとオーガズム
 第九章人権としての避妊と中絶
 第十章レズビアンとゲイ
 第十一章レイプという犯罪
 第十二章エイズ・人間愛と教育
 第十三章愛することと生きること


僕の出産日記/笠井信雄
 フジテレビアナウンサーである著者の、父親になるまでを描いた本。奥さんはテレビ東京記者であり、東京地方では8チャンと12チャンの結婚といわれたらしい。
 生放送のワイドショーを担当するアナウンサーであるだけあって、とにかくテンポがいい!そして笑える!なんせ章のタイトルからして「祝うもんだな結婚記念日」「男の妊娠報告−うちのコレが、コレなもんで」(蒲田行進曲ネタ)「むにょ・ぽん・ぐ!・ぎゅ・こしょ」(胎動らしい。わかんないって)とにかくくだけている。
 しまいには出産立会いレポートを自分の番組で放送中にやってしまったんだから、アナウンサー根性とでもいうのだろうか。仕事が私生活に与える影響が強すぎるように思える(笑)
 「自分自身が番組内で何度も立会い出産を進めてきたのに、自分が逃げるのはカッコ悪いのではないか」「しかし今巷で静かなブームと言われているもんに実際流行っているものはないぞ」など自らの葛藤・心理を本当にリアルタイムで伝えられているかのような気分になれる書き方がされている。
 その他に最近の産院の実情や、胎児に名前をつけて語りかける(胎名と言うらしい)最近の若いカップル、妊婦向け雑誌の各誌特徴など、普段触れる機会のない(当たり前)妊婦の流行まで分かってしまう。
 次の日予定があり、いいかげん寝なくてはいけない時間だったのに「頼むから中断させてくれ〜」と叫びながら、最後まで読みきってしまった。読み出したらとまらない本である。



私たちは繁殖している1〜3巻/内田春菊/ぶんか社
 最近とみに多くなってきた出産・育児体験エッセイであるが、この本はさすが内田春菊!といった感じで著者の独自視点が興味深い。他本が、「出産育児を経験することによって自分の考え方や価値観が変わりました」「子育てによって自分も成長できます!子どもに教えられます!」というメッセージを含むのに比べて、著者の視線は冷静である。
 「出産ってなんておもしろいんだ。」「妊産婦に対して無茶を言うな!」という母としてより子どもと付き合わなければいけない一人の内田春菊の意見が描かれている、といった感じである。
 「真似しないで下さい」と注意書きして書かれる、突発性発疹の治し方や乳腺炎の治し方(かなりしたくましい)。親の意見を聞かない一方的な小児科医や栄養士への対処法などは、世間が母親と呼ばれる人たちにいかに偏見を持っていたのかを教えられる。
 ただ本書中に書かれていた対応の中には、他のエッセイの中で「プロとしての対応振りに感心した」と書かれていたホテルマンの対応などもあり、当然他の人が持つ感想はまた違うのだろう。
それともホテルの人は幼児への対処方法をひとつしか教えられないのかな?月齢によって違うことを知らないのかな?
 出産だけでなく、子宮外妊娠・流産などのさまざまな体験をしてしまった著者。それぞれ相当辛いらしいのだがそれでも「男と女二人で作るんだから、三人以上生まなきゃ繁殖じゃない」という考えのもと更なる子作りに励んでくださるそうである。頼もしい考えに、思わず私も「そうだ、子どもは育てなきゃ」と、妙な使命感に燃えてしまいそうである。(人、それを無責任と言う)
 連載はもうされていないようだが、その後新たな苦労をされて第三子を出産されたと最近インタビューで読んだ。最低限の繁殖を終えて、今はどう考えられているのだろう?
 子ども好きでない人でも、育児に興味がない人でも楽しめる、下ネタありありの育児エッセイ。最近第二子妊娠中に撮影したよっぱらい妊婦人魚写真を表紙にした子の本の裏話エッセイも出版されたようで、そちらにも期待!


Coming OUT!/笹野みちる/幻冬社アウトロー文庫
 元「東京少年」ボーカル笹野みちるが自らがレズビアンであることをComing outしたのがこの作品。
 女子高時代が中心である半生を振り返りながら、自分の気持ちを見つめて書いたのではないだろうか。全体の文体を通して、女の子らしいなあと思えるものが多かった。別に生得的に女の性質を持ってるよやっぱり、という意味ではなく、女の子の文化に囲まれて育ったことで身についたであろう、自分の感情を素直に見つめて言葉にすることができる人の文章で書かれているのだ。
 最初手にとった時にはそれこそ「レズビアンの人が書いた本だ」という妙な期待があったけれど、読んでみると彼女の恋愛観に共感できるものが多く、元メジャーシーンのボーカリストが書いたアツイ恋愛論、という感じの本であった。
 「中学のときにはとにかく、自分の好きな人が『同志』として認めてくれるような存在になりたかった。このつながりは世界じゅうでただひとつの確固としたつながり、かけがえのない絆、そういう実感を持ちたかったし、相手にもそう思ってほしかった。だから相手のためには骨身を惜しまずいろんなことを協力したい、彼女の成長のために役立てるような存在になりたい、そういうふうに心底思っていた」(本文より)
 理想を持っていたがぶつかった女の子との恋愛の苦しみ、同じ立場でぶつかり合えなかった男の子達との付き合い。
 主張されているのは「私はレズビアンです」ということではなく、「私は一人の笹野みちるです、そして女の子が好きです」ということではないかと思う。女とか男という性別以前に人というくくりがあることをもっと認めてほしい、ということでもあるのではないか。
 歌や文章という特技ではなく他の人との関係の中での自分の適正を見つめ、それを活かすことで人は生き生きできる。人間の才能は他人との関係の中にあるものの方が重要じゃないかという考え方などすごく新鮮な意見も書かれていた。
 人間の求める幸せのひとつに、自分を認めてくれる誰かがそばにいる、というものがある。親でも友人でも恋人でもいいから自分の価値を知っていてくれる人がいるという幸せ。それを「何もしなくても認めてくれる楽な関係」より、「自分で高めた自分を認めてもらったほうが気持ちいいよ」といっているのが笹野みちるである。