
現在・・USAアリゾナ州に住む
1995年「The Pistoleer」でデビュー
以降、アメリカ・メキシコ国境地帯を舞台の作品を発表
2005年6番目の長編となる「無頼の掟」で高い評価を受ける
荒ぶる血 加賀山卓郎訳 文春文庫 2006/04/10
ブレイクさんの新刊、一も二も無く買い求めました
ブレイクさんの7番目の長編です
やっぱり、面白い、それも面白さ二乗です
荒ぶる血の<血>に意味がありますね
血脈・・・荒ぶる魂のながれ
メキシコ革命当時、一日に300人の捕虜を殺戮した男、ロドルフォ・フィエロ
その男が、ある娼館で落とした命が生まれる。
それから20年、男の子を生んだ娼婦アバは、甥として子どもを育て上げた
何もかも承知で、娼婦アバに求婚し、養父代わりとなるカレンの姓をもらったジミー・ヤングブラッド(おれ)
青年は、父の血がなせる業か、少年の頃より銃の名手だった。
19歳の時、弟と使用人の事件に巻き込まれ、人を殺め、母の手配で逃亡する
成人して、タフなギャングの用心棒になっていた
若い瑞々しい恋、日常茶飯事の暴力、雇い主のギャング・マセオ兄弟、母アバ、父フィエロ、養父のカレン・ヤングブラッド、仕事仲間のブランドとLQ、人物のキャラクターが旨すぎる。
ブランドとLQがかます、とぼけたジョークが実に可笑しくて、凄惨なギャングの物語を忘れてしまう
無頼の掟もそうでしたが、なんて魅力的な主人公だろうと思いますよ
映画にならないかな・・・そして、続編が読みたい、是非・・・
ほんの70〜80年前、こんな暴力がまかり通っていた時代があったんだと感慨を溜めた。
無頼の掟 加賀山卓郎 文春文庫 2005/01/10
ブレイクさんの作品は「無頼の掟」が日本初上陸。
面白いのなんのって、一気読みです。
出だしの上手さ、ラストの余韻、凄い作家ですね。
実在の犯罪者を歴史犯罪小説として6冊(内1冊は短編集)出版されています。まったくのフィクションは7冊目の「無頼の掟」がお初です。
1920年代悪名高い禁酒法の時代の物語。
俺(通称ソニー)は双子の叔父バックとラッセルと銀行強盗を働き、運転手役のソニーは手違いで、逮捕される。
留置所で騒動になり、アマチュアボクサーのソニーは、ドサクサで警察官を殴り殺してしまう
殺した警察官の親も警察官だった。それも犯罪者殺しで有名な筋金入りのサツ・・ジョン・ボーンズだった。
刑務所に入れられたソニーは、事故を利用して脱走する。
ソニーが入った刑務所から過去に脱走に成功したのはほんの2人
その刑務所から脱走に成功して、叔父達の元へ行きニューオリンズから活路を見出すべく、油田景気に沸くテキサスへ向かう。
テキサスで叔父達とふたたび強盗を働く。
道中に助けた女ベルと組んでやる強盗が、ボニーとクライドみたいでなんだかねーと思った。
ソニーは、幸せな家庭に育ち、学業優秀な好青年だった。
最愛の両親を相次いでなくし、頼るものは叔父達だった。
だが、根無し草になったソニーは、生きている実感を叔父達とやる強盗に見出していた。悲壮感がなく、カラット描かれているのが嫌味がなくて実に上手い
ソニー達の後を執拗に追うジョン・ボーンズ・・二つの流れがラストで交差して物語は終わる。
何だろう、登場人物が魅力的で、なんだこいつ等と思いながらも憎めない
正義のはずの警察官ジョン・ボーンズが疎ましくなる。
扉にかかれたシェークスピアの引用句「罪人に死刑を宣する陪審員のなかにはひとりやふたり、自分達が裁く犯人よりもっと重い罪を犯している者がいるかもしれない」に、ニヤリと笑ってしまった。