駒澤大学高校卒
俳優を目指し劇団入団半年で退団
数々のアルバイトを経験した後旅行会社に勤務
本作品を執筆のため旅行会社退職
初めての応募でデビュー作でも在る「天使のナイフ」は、第51回江戸川乱歩賞受賞

 

天使のナイフ 講談社 2005/08/08 第51回江戸川乱歩賞受賞作品

これがデビュー作、たいしたものです
プロット・伏線の張り方がうまく一気読みです
テーマになる少年犯罪についての考察は真摯な印象で読んでいて納得
被害者・加害者どちらに偏ることなくそれぞれの立場を書いているのが好感がもてる
登場人物一人一人に持たせた謎が、ミステリーとしても成功している

桧山は、4年前に妻祥子を殺されていた。妻を殺したのは、中学生3人組。
やりきれない事件だった。やっと平穏な生活に戻った頃、犯人の1人が殺された。
桧山は、改めて、今の少年達の気持ちを知りたくなる。少年達に贖罪の気持ちはあるのか、更生しているのか。
妻祥子のことを思うと、まだ少年達を許す気持ちには到底なれない。
一人娘愛美がいたことが、桧山を支えていた。被害者・加害者が入り乱れ誰が真の犯人なのか
最後まで息をつかせず読ませる。フリーライター貫井、人権弁護士の滝沢、保母のみゆき、アルバイトの歩美
犯人の三人、など人物の描き方は不満はあるものの上手いものです。

犯罪少年の更生は、今の少年法や法執行のやり方で本当にできるのもなのかとの疑問に考えさせられた。
エンターティメントに仕上げていますが、なかなか奥行きの在る作品です