★対人恐怖を治すには

 ここでは、対人恐怖をどうやって治すか、ということを、自分の経験を元に考えてみました。
 あくまでも僕の経験からのものですので、必ずしもすべての人に当てはまるわけではないことを
 了解ください。


 まず、対人恐怖症ではないか、ということを自覚すると、その人なりにいろいろ考え、悩み、本を買い漁って
 みたり、 自分で自分を分析してみたりして、なんとか自力で治そうと試みますが、大抵失敗に終わります。

 基本的には、物の考え方の歪みを修正してやればいいのですが、その方法がなかなか見つけられません。
 恐怖の時に、自分で自分の心を測量しようとしても、うまくいきません。
 怖いものは怖いんだ、というのが心情でしょう。

 対人恐怖は誰にでもあって、その心情に捉われるかそうでないかの違いだけなんですが、一旦対人恐怖に
 陥るともう頭の中はそればっかりになってしまい、どうにかこれを取り除こうとしてもがくうちに、よけい悪化
 するという悪循環が、対人恐怖症です。いわゆる健康な人は対人的に緊張することがあっても、特にそれに
 こだわることもなく、その場限りで通り過ぎるものなのですが、気質的に執着心が強い人や完全主義的な
 人は、強くこれを反発し、緊張をなくそうと試みますが、自然の摂理ゆえ当然うまくいかず、葛藤となって
 しまいます。それでもこだわっていくうちに、それが強迫観念となり、八方ふさがりとなってしまいます。

 そこでやはりお薦めするのは医師の診察を受けることなんですが、これは早期のうちに行っておくのが
 本当は一番いいです。ですがだいたいの人は、あれこれ苦悩しつつ、どうすればいいのか考え、結局
 どうにもならないと思って医師に頼ることが多いようです。(自分も3年間悩んだ末でした)
 僕がクリニックに通おうと思ったきっかけですが、自力では治らないと知りながらもなかなか病院に行く事に
 踏み出せなかった時に、まあインターネットでそういうページを見たことや、あと「精神科に行こう!」って本が
 あって、それを読んでやっと、クリニック通いを決意しました。
 
 病院へ行くのをためらっている人には
 「精神科に行こう!」(大原広軌・著/藤臣柊子・画/情報センター出版局)
 病院へ通って、ちょっとラクになってる人には、
 「対人恐怖の治し方」(森田正馬・著/白揚社)
 という本をオススメします。(別に出版社のまわし者ではないですよ)
 森田療法には、賛否両論あると思います。でも、本だけではちょっと苦しいかもしれませんが、薬を飲んで
 ある程度緩和されている人には、物の考え方を会得するには良い本だと思います。


 さて、クリニックですが、ここで一番大事なのは、自分の状況をどれだけ医者に伝えられるか、です。
 その場でなかなか整理がつかない時は、事前に紙に書いておくといいですよ。
 そして医者との話が始まるわけですが、とりあえずここにいる間だけは、虚勢を張ったり自分を偽ったり
 せず、ありのままをすべて暴露する覚悟が必要だと思います。医者はまたそれを忠実に受け止める
 必要があります。数回通って、自分はすべてを打ち明けているのに、それでも医師との信頼が築けて
 いないな、と思ったら、医師を(または病院を)変えるのもアリです。
 医者との信頼関係や相性はとても大切です。おそらく長いつきあいになると思いますので。
 
 そしておそらく薬が処方されるでしょう。最初は軽いものしか出してくれないので、効き目は薄いかも
 しれませんが、そういうことも含めて、次回にきっちり報告しましょう。
 はっきり言って、薬は試行錯誤の繰り返しです。同じ症状でも人によって処方される薬は違いますので、
 どんどん変えてもらってかまいません。そのうち自分に合ってると思う薬がきっと出てくると思います。
 ただ、多少時間はかかるかもしれませんが。
 ちなみに僕は、レキソタンでガラリと良くなりました。その間3ヶ月でした。


 初めのうちは薬に頼りきりでもいいし、それで自分が治ったと思えればそれでいいのですが、
 やはり物の考え方、捉え方というのは大きな問題です。
 前記した、「対人恐怖の治し方」という本は、そのことについてよく書いてあります。
 
 対人恐怖の人は、他人と対立的になっていることが多く、他人と比較しては優越・劣等を感じて
 人間関係が円滑にいかなくなります。人に対して緊張過多になるのも、自分に執着しすぎて、
 劣等意識が強く出てしまい、逆に言えば優越欲が強すぎるからだと思います。
 ならば初めから、「自分は小心で緊張するから、他の誰よりも劣っているのだ」ということにし、
 これになりきり、徹することがいいと思います。人と勝ち負けを競うのではなく、人のいいところを見て、
 それを見習う姿勢を身につけることです。
 これは頭だけで理解しようとしても駄目で、実際に訓練し、体得するしかありません。
 それには、薬の補助も大きな助けとなるはずです。何もなしでこれをやろうとしても、心のひねくれが
 先立ってしまい、なかなかうまくいかないことが多いです。
 薬+歪んだ認知の補正、というのが対人恐怖症の治療になります。
 
 以上、自分なりにつらつらと述べてきましたが、まずやはり最初は、病院の門をくぐるところから
 始まると思います。1人で悩んでてもなかなか治りません。悪化する前に医師にかかることを
 おすすめします。また、すでに通っている人は、自分に本当に合った薬を見つけ、物の考え方を
 改善し、人格を成熟させていくことに専念すればいいと思います。
 こういう病気は「心のカゼ」程度の認識でいいと思うのですが、欧米などに比べて日本ではまだまだ
 偏見などが多いようですね。早くこういう症状を持つ人に対して理解のある国になってほしいと
 思う今日このごろです。


もどる