「獏さんおいで」
平成15年9.27 山根光正
琉球新報の夕刊を見るのが楽しみだ。「獏さんおいで」を真っ先に読む。謝花長順さんの文章、新里堅進さんのカラーイラストが目に入
る。何となくホッとした心持ちになる。感心するのは貧乏を恐れないバクさんの心。私だと、真っ先に生活の安定を考える(と思う)。
収入源を確保し、それから創作活動に取り掛かる。
バクさんの場合、まず「詩」ありきである。詩を書いた残りの時間で少しばかり働く。収入がない場合は借金をする。借金ができない時
はすきっ腹に水を詰め込んで飢えをごまかす。
バクさんの詩は平易な文章で分かりやすい。だから、思いつめたことをスラスラと原稿用紙にしたためただけだと思っていた。ところが
どっこい、そんな生易しいものではなかった。ものすごい情熱が推敲に当てられていたのだ。「一篇の詩に二百枚から三百枚の原稿用紙を
費やした」とある。バクさんのような詩人が誕生したことを同郷(沖縄県人という意味)の人間として誇りに思う。