「映画館」               平成13年6.10  山根光正
   5月11日の沖縄タイムスに、国際通りから映画館が消える、と の記事が出ていた。少年時分、大好きだったのは国際通りと映画館だった。 炎天下の国際通りを闊歩する。冷たいものが欲しくなるとベストソーダや ミッシオンコーラなどで喉を潤す。確か、5セントではなかったか。
 映画館で憧れのジェームス・ディーンやエリザベス・テーラー と対面する。無上の幸せをおぼえたものだった。
 国映館では「ノンちゃん雲にのる」を学校団体で見学したし、 グランドオリオンでは70ミリ大作の「ベン・ハー」に固唾を のんだことを憶えている。
 映画館は異次元の空間だ。恋ありサスペンスありスピードありと、 夢のような世界が展開する。
 館内にいると、その時間だけは宿題のことも家の手伝いのことも 失恋したことも忘れることができた。映画、万々歳だった。
 最近は多忙にかまけて映画館通いは途絶えてしまった。映画館が健 在のうちに、国際通りに足を運びたい。