「本音」で語り合える環境づくり
平成14年5.3 山根光正
最近の子供たちは、建前だけで生活をしているように思われる。嬉しいときは大声で笑い、寂しいときはさびしいと訴え、悲しい時は腹の
底から泣けるような、そんな子供に育ってほしい。そこで子供たちを取り巻く環境について「学級崩壊」と「トイレ使用」の二つの問題を
例に、考えてみたい。
3年前の新聞に「学級崩壊」について共同通信社の調査結果が紹介されていた。日教組の研究集会参加者を対象にしたもので、それによ
ると「教師の44%が『学級崩壊』がある」と答えたとある。学級崩壊とは、「『普通の子』がすぐにキレる『新しい荒れ』の一つ」と説
明がついていた。「学級崩壊」の実態は、今日ではどのようになっているのだろう。「学級崩壊」とか「キレる」とかの活字を最近ではあ
まり見かけなくなった。行為そのものが少なくなったのか、それとも逆に行為そのものが茶飯事となり、ニュース性に乏しくなってしまっ
たのか・・。
最近の子供たちに共通して言えるのは「本音」で話し合わなくなったことではないか。家庭では少子化の影響で腫れ物に触るように大事
に育てられる。ところが学校などで我が儘を通すといじめられる。悩みをうち明ける友はいない。いきおい自己防衛のために(本音を隠し)
「建前」で他人と接するようになる。ストレスは鬱積していき、鬱積したストレスはとんでもないところで爆発(キレる)する。その意味
で「本音」で語り合える環境づくりはとても大切だと思う。
本音と言えば、学校生活をしていくうえで大事な問題がもう一つある。ラジオからの耳学問だが、トイレ使用が蔑視される傾向にあると
いう。小学生が学校でトイレを使用すると「くさい」と言われ、いじめの対象になるという。由々しきことである。ここでも「本音」で語
り合える環境づくりの重要性が問われている。トイレに行くのは人間として至極あたり前のことである。そのことを子供たちに深く理解さ
せる必要がある。トイレ問題は、人間として生きていく根幹に関わる事柄だ。むしろ、”うんこさんありがとう、ご苦労さんでした”と感
謝すべきことを家庭や学校では教えるべき。それこそ”臭いものには蓋”式の教育であってはならない。
平成12年11月7日の朝日新聞に出ていたことだが、日本トイレ協会が「学校のトイレ出前教室」を実施しているとあった。「うんこ
は大事 好きになって」と見出しがついていた。再度言うが、うんこは不浄なものではないこと、それどころか感謝すべきものであるこ
とを啓蒙すべき。県内の小学校で「トイレ出前教室」を実施しているのかどうかは知らないが、未だだというのであれば是非導入してほし
い。冒頭でも述べたように、21世紀を担う子供たちが感情の豊かな人間に育つことは、全ての国民の願いだ。