「米軍基地の即時撤去を」       平成13年10.20  山根光正
(9/23に新聞投稿したものです。但し未掲載)   9月11日に発生した同時多発テロはこれ までの事件とは様相を異にしていた。己の生 命を惜しまない人間ほど怖いものはない。こ れまでは、米軍が沖縄を守ってくれている、と 言われればそうなのかと思っていた。然るに今 回のような窮極のテロが発生すると、これまで の方法では通用しないことがはっきりした。基 地のある地域が一番危険なのだ。その意味で基 地は即刻撤去してもらいたい。米国に正義があ るように沖縄にも沖縄の正義がある。我々県民 は”ヌチが宝”である。
 ブッシュ大統領は「我々に味方するのか、テロ リストに味方するのか」(世界各国は)決めなけ ればならないと演説した。アメリカは果たして テロリストだけに絞って攻撃できるのか、戦禍を 拡大しないようにできるのか、核兵器使用の危惧 はないのか、ビンラディン氏は本当に犯人なのか、 不安は残る。大事なことは戦争行為の目的をテロ 撲滅一点に絞ることであり、決して報復が主目的 であってはならない。  アメリカの立場はそれとして、日本政府も立場 を鮮明にしなければならない。軍事基地を抱える 沖縄の安全をこそ第一に考えていただきたい。日 本政府の対応や本土各紙の社説、それにテレビ・ ラジオの論調を見聞しているが、どうも核心を衝 いていないように思われる。基地があるせいでテ ロの脅威にさらされている県民の心情が理解され ていない。県民は米軍基地がテロに遭わないか戦 々恐々の日々をおくっている。然るに論調は、湾 岸戦争の汚名を二度とあびてはいけないとか、西 洋の首脳に負けないよう、総理も早くアメリカに 行き、ブッシュに恭順の意を表しなければならな いとかの内容ばかりである。
 テロ発生以前に米国政府から「沖縄など在日米 軍基地にテロの脅威が迫っている」と日本の警察 庁などに警告があったと紙面にある。テロの対象 が沖縄に向けられていたかも知れないのだ。それ なのに対策は全くとられていなかった。それどこ ろか、担当大臣にさえ知らされていなかった。
 先の大戦で沖縄は本土防衛のための捨て石とさ れた。今また日米両国の友好を口実に県民は犠牲 にされようとしている。日本政府に不審をおぼえ る。小泉総理は直ちに来県し、かくかくしかじか の方法で沖縄の安全は保障します、と説明すべき である。日米安保条約が足かせとなって逆に沖縄 の安全が脅かされようとしている。
 基地との共存ほど危険なものはない。緊急時に なると情報が県民に入らない。事件当日、在沖米 軍はあろうことか取材記者を銃で威嚇した。新し いニュースでは、原子力潜水艦の寄港情報を県は 報道機関に公開しない、とある。主客転倒、主権 が国民にあるのを知らないのだろうか。今後、軍 事機密の名のもとに報道が制限される心配がでて きた。全ての情報を公開してほしい。県民は米軍 と運命共同体ではない。基地との共存はリスクが 大きすぎる。再度言うが、米軍基地の即時撤去を 要望する。