「初 孫」        2000(平成12)年3月4日  山根光正   
2000年2月28日、初孫「海(かい)」が浦添総合病院で誕生した。
  ガラス窓越しに対面する。一人前に目も鼻も口もある、髪の毛が多いというのが 第一印象だ。鼻筋が通っていて周りの赤ちゃんと比べてみても我が孫が一番のハンサム だ。マシュマロをつまんだような口で大きなあくびを一つした。これから幾多の試練が まっているだろうが、暫くは平和な一時を過ごしてほしい。
 海ちゃんはひたすら寝ている。足をコチョコチョして泣かせてみたい衝動にかられた。 1時間みていても、2時間眺めていてもあきない。
 誕生から五日目のこと。ぱっちりお目目で婆ちゃん(ワイフのこと)に微笑んだという。 可愛いかった?と聞くと、「かわいかったサア」と声もはずんでいた。婆ちゃんも一段と 若返ったみたいだ。
 海の血液はB型。B型の大物と言えば西郷隆盛や長嶋茂雄の顔が浮かぶ。坂本龍馬もBだ。 我が孫も個性的な”大物”に成長していってほしい。
 病室の赤ちゃんを眺めていたら泣き声が聞こえてきた。最初、赤ちゃんだと思った。陣痛の 始まったお母さんの声だった。ショックだった。出産時に女性が苦しむのは理解しているつもり だった。でも、実際に生みの苦しみの声に接するのは初めてだった。人間は決して簡単に生まれて くるものではない。母と子が極限の苦しみを味わってこそ始めて生命がこの世に誕生するのだ。 厳粛な気持ちにさせられた。
 初孫「海」の誕生で至福のおもいにひたりつつ、この子らの為にも戦争やいじめのない平和な 21世紀を築いていかなければと心を引き締めた。