「正義は一つではない」               平成13年10.20  山根光正
 〔平成13.10.20新報道「茶わき」掲載〕  沖国大の職員にニューヨークで勉強中のHさんがいる。 同時テロが発生した日、無事を知らせるメールが届いた。 後日、彼女から戦争を憂慮するコメントに加えて、国連 難民高等弁務官カンダハル事務所で働いている千田悦子 さんの手記も転送されてきた。
 千田さんの手記は9月12日の夜、カンダハルの国連 のゲストハウスで書かれたもので、要約すると次のよう な内容である。
 テロ事件直後のBBCやCNNの報道は、根拠のない 不安をあおった。軽率な報道がアフガンの普通の市民、 人道援助に来ているNGO,NPOや国連職員の生命を 脅かした。国連職員の緊急避難用の国連機は天候不良の 理由で来なかった。ところが、テレビでは「すでに避難 した」と報道された。戦争で問題は解決しない。「脱出 できるわれわれはラッキーだ。アフガンの人々のことを 考えると心が痛む。これ以上災難が起きないように」と 結ばれている。
 ここで”正義”について考えてみたい。@米国はテロ リストもテロを援助する国も攻撃するというAアフガニ スタンの普通の市民は攻撃に戦々恐々の日が続いている B日本政府は米国と行動を共にするというC広大な米軍 基地を擁する沖縄は、基地へのテロ攻撃を心配している。 この4点はそれぞれの”正義”である。正義はひとつで はない。
 アフガニスタンの普通の市民や沖縄の正義を無視して はならない。