「タンカン」            平成14年3.2  山根光正
            5年前、名護の比嘉さんから「河内バンカン」と「タンカン」の木をいただいた。河内バンカンは大木で、翌年の秋にはテニスボール 大の実を20数個つけた。ところが暫くしたら、カミキリ虫にやられ、枯れてしまった。
 昨年の夏頃、小木だったタンカンに清楚な白い花がさいた。小さな実が成り、徐々に大きくなっていった。秋頃、緑色だった実が橙色に 色づき始めた。手で触れたり、写真に撮ったりして愛でた。食べるのが惜しいような気持ちになった。比嘉さんに電話すると「1月15日 頃が食べ頃」だとおっしゃる。
 実は20個成った。10個を職場に持って行き、その中の1個を賞味した。やんばるのものよりも色は薄い感じだ。皮をむく。ほのかな 香りがした。一人前にタンカンの味だ。何故かホッとした。手入れもしないのに、よくぞ大きく育ってくれた(と思う)。少し大袈裟に言え ば、丹誠して育てた娘を嫁にやる気分だった。