<包容力>

時々、俺のほうが美月に抱かれていたのでは?
そう思うようなセックスが何度かあった。
俺と美月の関係は、一言二言では説明できない。

何かがあって、気持ちに凹みがあるとすぐに見破られる。
普段は疎いくせに、こういう時は鋭い。

何があったのとは聞かれない。

ただ抱きしめられる。
その時に聞こえる鼓動が、とてつもない安心感を産む。
俺は滅多に一人の時も泣かない。
なのに、美月の前で子供のように泣いた事があった。
それを無言で抱きしめる。
本能的にわかっているのかもしれない。
ある意味、慰めのセンスだろう。

エロい意味ではなく、美月の肌が恋しい時があった。
触れていると安心した。
それは、どんな女でも体験した事ない安心感だった。
今にも泣き出しそうな精神状況時は絶対に見逃さない。
切羽詰っているというのは、何か違うオーラでも出るのだろうか。
裸で抱き合いたいといえば、何も言わずに従った。
大丈夫、ゆっくり寝なさい
そう言われているかのように、彼女と寝た時は深い眠りだった。
性器の快感はもちろんの事、精神の快感も多分にあった。
疲労困憊でも、キスをすればその気になってしまう。
手で触れられると準備は出来てしまう。

色んな意味で絶品のセックスだった。