二十歳のころに・・・・。 

 

 

 

一群の鳩

電車は冬の田圃の真ん中を走っていった

一群の鳩が舞っていた

空は煤けた白いカーテンのようだった

一群の鳩はそのカーテンの裂け目から舞って出て

どれもこれも同じ仕種で風に乗り

煤けた白いカーテンを背に大きな弧を描いていた

冬の田圃は白かった

一群の鳩は白かった

残像の継ぎ合わせのように一群の鳩は舞っていた

(1968年1月)