二十歳のころに・・・・。

冬の少年
 
冬の太陽がしずんでゆく
薄着の少年が
工事中のビルの屋上で荷車を押している
白い白い冬の太陽が
重い雲の裏側をしずんでゆく
その雲の前で
少年は荷車を押している
冬の白い乾いた空に
少年の影絵が荷車を押している
雲のすきまから太陽がさっと照るとき
少年はなお黒く輝く
薄着の少年は
冬の白い夕焼けの前で
大きな影絵となって荷車を押している 

 

(1967年12月)