二十歳のころに・・・・。

 

 

   

寂しいものは                      

         寂しいものは夜のバス

         暗い冬の一本道を

         一人か二人の客を乗せ

         ラッパ鳴らして走ってく

         寂しいものは夜なべの母

         火鉢の横で布広げ

         尺で測りて箆つけて

         腕を伸ばして糸通す

         寂しいものは幼い子

         赤い頬して裏庭で

         わたしを昔へ連れて行く

         雪の降りそな日はいつも

 

(1968年1月)