流行って…。



  「今時キンパ(金髪)はね〜。」


  こんな会話をマミは聞いてしまった。マミは高校1年。
  入った高校は校則が緩かったため、入学早々金髪に染めた。

  「これで私もギャルデビューだ!」

  と、期待をしていたマミだったがこの言葉を聞いてかなりのショックを受けた。


   家に帰るなり鏡を見てため息をつく。
  「やっぱりキンパ変かなぁ〜。」
  髪をいじりながらマミは思った。

  (あの人達はあたしに向かって言ってたのかもしれない…)

  「髪…染め直そうかな…。」
  マミは雑誌をパラパラとめくった。

  (そういえば、この雑誌のモデルさん達も髪の色キンパじゃない…。)

  「よしっ!!やっぱり染め直そう!」
  そのとき雑誌の特集にこんな文字があった。

  『今は黒にもどすのが流行り』

  「黒か…。」


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  「おはよー。」
  「あれ!?マミ黒にもどしたんだ!」
  「うん。なんかあれ変だったでしょ。今は黒が流行りだしねぇ〜♪」
  「ははっ。そうなんだ」
  友達のユリが笑った。
  「なんかおかしい?」
  マミは少し怒りながら言った。
  「う、ううん。」
  ユリはあせって弁解した。
  「マミって流行に敏感だよねっ!」
  マミはこの言葉を聞いて嬉しくなった。

  (そうだよね…私はいつだって流行の先端なのよ…。ダサいことなんてやってらんない。)


  .;+;:*.. .;+;:*.. .;+;:*... ;+;:*..



  それから1週間くらいたった。
  「はぁ〜なんか黒って地味だなぁ〜…。」
  マミはまたため息をついた。
  そしてまたパラパラと新しい雑誌をめくった。

  (あっ…この前黒に戻してた子が茶色になってる…!)


  次の日、またマミは髪を染めていった。
  「あれ〜またマミ染めたの!?」
  「うん、黒って落ち着かなくてさ、チャパツにしちゃった☆」
  「そんなに染めてると髪傷んじゃうよ〜。」
  「そーなんだよね。もうぱさぱさだよ!」
  マミは笑いながらユリに返答した。

  「私もそろそろ染めなおそうかなぁ〜。」
  「そうしなよ!プリンはダサいよっ☆」
  「あ、ひっどーい!」
  「ごめんごめん。今流行りの色はピンクベージュだって!これユリに似合いそう!」

  新しい雑誌を学校にマミは持ってきていた。
  そして特集ページをユリに見せたのだ。
  「えぇ〜ピンク?なんかすごくなりそう…。」
  「今は落ち着いたチャパツとかベージュが流行りだよ。ユリその色はヤバイよ〜。」
  「マジで?うーん…。」
  ユリの髪の色は金髪に近いオレンジ色だった。


   ユリはマミの言う通り髪を染めなおした。
  意外にみんなの反応は良かった。
  「落ち着いたね!いいなーその色!」
  ユリは嬉しかった。


  ☆。・゜゜・。☆゜・。。・゜☆。・゜゜


   それから何日かたち、今度は髪の色ではなく、バックを気にするようになったマミ。
  「学校指定のなんて、超ダサイよね!ブランドのバックほしぃ〜」
  「学校にブランドのバック!?ちょっと変じゃない?」
  「何言ってんのユリ!今はブランドバック持つのが流行りなんだよ!」
  ユリはまた流行りか…と思った。

  そして思いきってユリは言ってみた。

  「マミ最近流行り追いすぎじゃない?」
  [は?何いってんの?ユリだってよく追ってるじゃん!この前だって髪の色流行りのにしたじゃん!」
  「でもそれはマミが…。」

  「何それ!あたしが悪いって言うの!?もうユリなんかいいよ!」

  マミはユリを置いて先に教室に戻っていってしまった。