かぶるくんの大冒険(ゆっか様へ)
ちゅんちゅん・・・ 昨日の激しい雨が嘘のように、青い空が広がっていた。 朝日がギラギラと照っている。いかにも夏の朝という感じだ。 その光に反射して、雨にぬれた葉は宝石のように光っていた。 「うう〜ん。気持ちのいい朝だぞ〜♪ 地下ハウスへ行こうっと♪ サエママ、ユーパパ、行ってきま〜す!」 ぴょんぴょんっと窓から飛び下りて、地下ハウスへと向かった。
「わ〜い次はこうしくんが鬼なのだー♪」 「よ〜〜〜し、追い掛けますよ〜〜〜そぉれー!」 「ほらほら、こうし!こっちだじぇー!!」 「きゃはははっこうしくん、ここまでお〜いで〜♪」 「ぬお〜〜〜〜〜!!!みなさん素早いですー! こうし、燃えてきましたぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜!!!」 「パワーアップこうしくんなのだ!」 「ハムたろさ〜〜〜ん、つかまえた〜〜〜〜〜!!!」 「わあ!捕まっちゃったのだ!!」 「よ〜し、次はハム太郎が鬼な!みんな逃げろー!!」 がちゃり☆ 「おはようだぞー♪ってみんなもう来てる!」 「おう、かぶる!お前も鬼ごっこやるか?」 「ぼくは・・・あとでやるぞー」 「そうか。じゃあ続きいくじぇー!!」 かぶるは、ソファの近くにちょこんと座って一息ついた。 「あれ?かぶるくんはみんなと鬼ごっこしないんですか?」 ソファの上で本を呼んでいたのっぽが声をかけた。 「ちょっと休んでから参加するぞー」 「いつも鍋をかぶってて、疲れないですか? 休む時くらいははずしてもいいと思うけど・・・」 「平気だぞ。もう慣れたんだぞ。 それより・・・ねぇねぇ何か本を読んでほしいんだぞ〜♪」 「いいですよ♪ ・・・昔々、その昔。 絵本の国のパーティーが行われることになりました。 絵本の中に住んでいる人々は、みんな朝から準備におわれていました。 そんななか、1人の旅人が絵本の国を訪れました。」 「・・・・・すかぴー」 「あれ。。。もう寝ちゃったんですか? やっぱり鍋なんかかぶってるから疲れちゃったのかな・・・ 気持ちよさそうに眠っちゃって♪」 「すかぴー・・・」
「ん・・・ふぁ〜〜〜あ・・・あれ!?ここはどこだぞ!? も、森の中みたいだけど・・・」 上では空が見えないほど高くのびた木々が、風にゆられて音をたてています。 不安でいっぱいのかぶるは、とりあえず森の中を歩きだしました。 「そぉ〜〜〜〜れ、どっこいしょ〜〜〜〜〜〜!!!」 森の奥から大きな声が響いてきました。 その声の方に歩いていくと・・・ 「た、タイショーくん!それにこうしくんも!!」 「ん?俺様はこの森で一番強い、金タイショーだじぇ!!」 「き、金タイショー?」 「僕は金タイショーさんの子分の、こうしといいます」 「こうしくんはそのままなんだね♪ でも、こんなところで一体何してたんだぞ?」 「相撲の稽古だじぇ。 毎日鍛えてないと、体が弱くなっちまうもんな」 「うわ〜〜〜すごいぞー! やっぱり憧れちゃうぞ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜v」 「そ、そうか? じゃ、お前も鍛えてやる!ほれ、どっからでもかかってこーい!!」 「え゛!?い、いいぞ、遠慮するぞ!!」 「そんな遠慮するなって! そぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜れ、どっこいしょ〜〜〜〜〜〜〜!!!」 ポーン かぶるは軽々と空に投げられてしまった。 「ふあああああ〜〜〜〜!!! どこまで飛ばされるんだぞ〜〜〜〜〜〜〜!!?」 「ありゃ・・・ちょっとやりすぎたじぇ。」 「金タイショーさん・・・やりすぎですよ。。。」
どんっ、ころころころ・・・ 大きな音をたてて、空から落ちてきた。 けれどどこもケガしてなく、痛くも無かった。 「あれ?全然痛く無いぞ。 は!さてはタイショーくんが痛くないように投げてくれたんだね!? やっぱりタイショーくんってかっこいいぞ〜〜〜〜〜〜v」 「ムムッ!!怪しい者発見なのだ!!ていやー!!!」 「ひゃあ!!な、何するんだぞ、ハム太郎くん!?」 「ハム太郎なんて気安く呼ぶななのだ。 僕は桃ハム太郎なのだ。へけっ☆」 「ももはむたろうくん?」 「そうなのだ。君、ヒマそうなのだ。僕の家来になれなのだ。」 「け、家来!?どーしてだぞ!?」 「僕には犬・猿・キジの3匹の家来がいたのだ。 でも鬼退治へ行くって言ったら、逃げ出したのだ。弱虫なのだ。」 「へぇー・・・ でも僕は家来なんて嫌だぞ。」 「何をぉ!?許さないのだ、その口の聞き方!! 『〜だぞ』とか言って、何かいばってるのだ!!」 「いばってなんか無いぞ!これは口ぐせだぞ!!」 「ム〜〜〜〜〜〜こうなったら、たたき切ってやるのだ〜〜〜!!!」 ぱこーん かぶるはボールのように打たれて天高く飛んでいった。 「わぁぁぁぁぁぁぁ!!!まただぞ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」 「ホームランなのだ。とりあえず拝んでおくのだ。なむなむ・・・」
どんっ、ころころころころ・・・ 同じく地面へ落ちた。 「やっぱり痛くないぞ・・・ぼく、夢でもみてるのかなぁ」 また行く当ても無く、森の中を歩いていく。 「くんかくんか・・・何だかおいしいにおいがするぞ?あっちかな?」 においのする方へ走っていくと、そこにはヨーグルトやフルーツでできたおうちがあった。 「わあ〜〜〜〜〜おいしそうだぞ〜〜〜〜〜〜v 誰もいないみたいだし、ちょっと食べても大丈夫だよね。」 かぶるはちょこっとかじってみた。 「おいしいぞ〜〜〜〜〜vもうちょっとだけかじっても平気かな・・・」 そんなことを言いながら、お腹いっぱいになるまで食べてしまった。 「ふあ〜〜〜〜〜もう食べられないぞ〜〜〜・・・」 「私のおうちを食べまちたわねぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜?」 いきなり後ろから声をかけられて、かぶるは跳ね上がった。 「わ!!り、リボンちゃん!?ここ、リボンちゃんのおうちだったの!?」 「そうでちゅわ。私のおうちでちゅわ。 よくもまあ、私のおうちを食べてくれまちたわねぇ〜〜〜〜〜〜〜」 「ごめんなさいだぞー! リボンちゃんのおうちだったなんて、知らなかったんだぞー。。。」 「たしか前に私のリボンで目隠し鬼したのも、かぶるくんでちたわよねぇ? で、今度はこれでちゅか・・・」 「し、知らなかったんだぞー!! わざとじゃないんだぞ・・・・・」 「わざとだったら許しまちぇんわ〜〜〜〜〜!!! とにかく、弁償してもらいまちゅわ。」 「べんしょー?」 「かぶるくんが私のおうちを食べたかわりに、私がかぶるくんを食べまちゅわ」 「え!?そうかわかったぞー!! リボンちゃんの正体は・・・オニババだったんだぞー!!!」 「あら、オニババとは嬉しいでちゅわね。 ・・・食ってやる〜〜〜〜〜〜!!!!!」(怒り度MAX) 「うあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜助けてだぞ〜〜〜!!!(泣)」
「かぶるくん!かぶるくん!!」 「ふあっ!!・・・あれ?ここは地下ハウスだぞ?」 「どうしたのだかぶるくん? 何だかすごくうなされてたのだー!!」 「ぼく・・・お昼寝してたの?」 「本を読んでたら、寝ちゃったんですよ〜」 「泣いてたけど、恐い夢でもみたのか?」 「こわいゆめ・・・あ!オニババ!!」 「オニババ!?それは恐いのだー!!!」 「まぁ・・・オニババなんて、恐いでちゅわ〜〜〜 私、泣いちゃうでちゅわぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。。。」 「・・・リボンちゃんのことだぞ」 「?かぶるくん、今何か言いまちたか?」 「なんでもないぞ〜。」 「じゃあ今度はみんなで鬼ごっこするのだ!リボンちゃんが鬼なのだ!!」 「え〜〜〜私が鬼でちゅの〜〜〜?じゃあ追い掛けまちゅわよv」 「リボンちゃん鬼〜♪リボンちゃんが鬼だぞ〜♪夢の通り、オニババだぞー♪」 「・・・そこの緑の帽子のハムスター!!!オニババとか言いまちたわねー!!? 食ってやる〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」 「リボンちゃんが恐いのだー。。。」 「まぁ、そんなことありまちぇんわよハム太郎くんv」 「めでたしだぞー♪オニババで閉めるぞー♪」 「オニババ、オニババ言うな〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
★サクサク編集後記★ キリ番ゲチューのゆっかさんに捧げます。 最初の方はまだまだ良かったものの、後ろの方が。。。 オニババ一色に染まってしまいました。。。落ちもオニババだし・・・ あわわわわわわ・・・ かぶるくんは、あくまでも可愛く可愛くvとがんばったのですが・・・これで良かったのかなぁ。 今頭の中で「これでいいのだー♪これでいいのだぁー♪」というバカボンソングが流れたことは、言うまでもない。 2001.7.27ここに贈呈いたします。ゆっか様へ 透より