週末の日記帳

気づいたのかなぁ
 昨日はぜんぜん眠れなかった。
 大体、初めて好きになった相手が男だったなんて、悠長に寝てられない。
けっこうショック。
 僕はそういうヒトだったんだろうか。
 だけど今まで、男を好きになったことなんてなかったし……。
 まぁ、女の子を好きになったこともないんだけど……。
うーん。
「ちーさん?」
ボーっとしていて、我に帰ると目の前に当のエイジくんがいた。
「え、あ、わ、な、なに?」
あまりに驚いて、僕は言葉を一瞬忘れてしまった。
「なにって、そんなに驚くなよ」
 驚かれたことに驚いたって顔で、エイジくんは眉間にしわをよせた。
「ごめんごめん、寝不足でボーっとしちゃって」
「寝不足は体に悪いぞ? 肌も荒れるし」
笑いながら、エイジくんは僕の机に頬杖をついた。
「肌って、女の子じゃないんだから」
「んーでも、ちーさん肌キレーだし荒れたらもったいないだろ?」
「え……」
「俺ちーさんの顔好きだな。優しいし料理もできるし、嫁にこいよ」
 そう言って、エイジくんは僕の好きな表情で笑った。
 冗談でもそういうこと言われれば嬉しい……。やっぱり好きなのかなぁ。
「ちーちゃん、嫁に行くの?」
 隣から由ちゃんが顔を出した。
「そ、俺の嫁さん」
「えー、私が婿にもらおうと思ってたのに」
 そんなことを言い合っていたら、チャイムが鳴った。
「次ってさ、情報基礎でしょ? コンピューター室行かなきゃ」
「どうりでみんな教室を出て行くなぁと思ったら」
「石島先生だよ」
 教科書を取り出しながら、由ちゃんが言った。
「ヤバ、怒られる」
「早く行こう!!」
 僕らは教室を飛び出した。
2001年02月12日 16時15分42秒

今日は休日
今日は学園の創立記念日。
学校はおやすみ。
エイジくんに会えない……。
僕、いつからこんなに学校好きになったんだろう。
いや、エイジくんを好きなのか……ん?
今、とんでもないことに気付いたような気がする……
2001年02月11日 22時08分07秒

笑った顔がやさしい
 今日はけっこうしゃべることができた。
 いい人っぽい。
「よしっ、今日からお友達な」
 そういって笑ってくれた。
 お友達……。なんか嬉しい。
 だけど、その嬉しさの原因を、深く考えちゃいけないようなきがするのはなぜだろう。
 まあそれは考えない考えない。
 それにしても、やっぱり席が近いっていうのは得だったなぁ。
 なんたって「一緒昼飯食おー」って、誘ってもらえるんだもん。
 嬉しくて浮かれ気味の僕のお弁当をのぞいて、エイジくんは(本人が「エイジでいいよ」っていってくれた)
「すげぇな」
って感心してくれた。
「僕の手作り♪」
 そういうと、ますます驚いてエイジくんは「すげ-」ってもう一回いった。
 エイジくんは笑った顔がいい。
 
 午後の授業中は、ずっと前の席が気になってた。
 少し赤茶けた髪は、地毛なのか染めてるのか、わからない色。
 窓からさす光に透けて綺麗だった。
 帰り際、
「エイジくんの髪って自茶?」
って聞いてみた。
「そうだけど?」
 にっと笑って、エイジくんがいった。
 あ、いいカオ……。
「いきなりごめんね。ちょっと気になって」
 つられて僕も微笑んだ。
「そう? あ、今日一緒にかえらねぇ?」
 思いついたように、エイジくんがいった。
「え、いいの?」
「俺まだちゃんとした友達ってちーさんだけじゃん」
 なっていうように、エイジくんは首をかしげた。
 照れちゃうことをさらりと言ってくれて、僕は赤くなったのを隠すようにうなずくしかできなかった。
 そんな僕に、エイジくんは嬉しそうに笑った。 
 やっぱり彼は、笑った顔がいい。
2001年02月10日 21時21分35秒

今日、あの人と出会った。
それは衝撃だった。

 今日は僕・江月千聖の通う神共学園の入学式だった。
 僕は持ち上がりだから、周りにはけっこう知ってる人が多くて、だからはじめてみる彼の顔が余計に目に付いたのかもしれない。
 隣に座ってた由ちゃんに
「あれ、誰?」
ってきいたら、彼女は僕の見ていた視線を追ってやっぱり首をかしげた。
 そして、
「もち上がりじゃないわね、外部受験者でしょ」
ってささやき返してくれた。
 誰だろう。
 ついついじっと見ていたら、いつのまにか式は終わって新入生は退場になった。
 新しい教室はC組。
 指示どうりに席について、前の席を見たら、式のときの彼がいた。
 ついでに日向真也も。
 あいつは好きじゃない。
 しゃべり方がなよなよしてるなんていいがかりをつけて、僕のことを「オカマ」って呼ぶから。
 僕には上にお姉ちゃんが二人いるから、どうしてもしゃべり方なんかは引きずられてる。しかも少女趣味なお姉ちゃんだから……。
 だけど彼がいたから、まあいいか。
 自己紹介の順番がきて、彼の名前は『火狩エイジ』だって事を知った。
 火を狩るって書いて”カガリ"って読むんだって。かっこいいなってなぜだか妙に感心してしまった。
 それよりなんでこんなに火狩エイジのことを気にしてるんだろう……。
 でも、仲良くなりたい。
2001年02月09日 22時24分27秒


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