お嬢様、これは触手です(1)お嬢様と触手メイド
その新しいメイドは、物静かで理知的な感じだった。ユーシナよりずっと大人びて見えたが、後で聞いたところ二つしか違わない十七歳ということだった。背はもちろんユーシナより高かった。ユーシナがこの年頃の少女としては小さかったのだ。
だが、そんなことは些細なことだった。ユーシナは彼女の美しい白金色の髪にひきつけられた。その淡い流れは、ゆるやかにウェーブを描きながら、胸元まで伸びていた。屋敷には他にこんな髪の色の人はいなかった。ユーシナ自身も先祖代々の黒髪だった。お嬢様らしく三つ編みを垂らしてリボンを結んでいたが、彼女の髪の華やかさには及びもつかなかった。
「ミーアニーナです、お嬢様。ミーアとお呼び下さい」
そういって彼女は深々とお辞儀をした。
彼女の仕事ぶりは完璧だった。来たばかりだというのに、まるで何年も前からこの屋敷にいたかのように落ち着いていた。天邪鬼なユーシナには、それが少々不満だった。新しいメイドがあたふたしたり、失敗したりするのを期待していたのだ。そうなれば、ユーシナはやさしく寛大な主人として、いいところを見せ付けてやれただろう。
だが、そんな余裕も夜になるまでの話だった。自分がどんな目に会わされるのか、ユーシナは何も気づいてはいなかった。
ベッドに入ろうとしたときになって、ミーアニーナがたずねてきた。「お嬢様、中に入れていただいてよろしいでしょうか」
「いいわよ。どうしたの、何か相談事かしら?」
ユーシナは相手が自分を頼ってきてくれたものと思い込み、幾分高揚した様子でいった。
「いいえ、相談事というわけではありません。お嬢様は、私が奴隷だということはご存知ですか?」
「え、そうなの? でも、私は奴隷だからって差別なんかしたりはしないわよ。あなたは私の専属メイドなんですもの。大切にするわ」
「ありがとうございます、お嬢様」
「…って、な、何をしてるのよ」
ユーシナは慌てた様子でいった。持ってきたランプをテーブルに置いた後、メイドが服を脱ぎ始めたのだ。
「お勤めをさせていただきます」
「お勤めって…夜のオツトメってこと? いっ、いいわよ、別に奴隷だからって、私はそんなことさせたりしないから…」
「お嬢様、私は性奴隷なんです」
「えっ、せっ、せいどれい? それって……ちょっ、ちょっと、こっちへこないでよ」
ユーシナはベッドに腰掛けたまま、ずるずると後ずさった。今やミーアニーナは完全な全裸になっていた。背後からの後光のようなランプに照らされて、ユーシナとは違って女性らしい美しい曲線が浮かび上がっていた。その美しい姿に見とれた一瞬の間に、相手の手が肩にかかり、ユーシナの体はベッドに押さえつけられていた。
「やっ、離しなさいっ、ご主人様の命令がきけないっていうの!」
ユーシナは必死に抵抗した。手足を思い切り動かして相手を撥ね付けようとする。だが、体が小さい上にお嬢様育ちのユーシナは、元からして人並みはずれて非力なのだ。
(やだ、私、犯されちゃう。主人が奴隷に犯されるなんて。そんなのありえない)
絶望がのど元までせりあがって来た。相手はユーシナに覆い被さり、ユーシナの両手首を掴んでベッドに押し付けた。どんなにもがいても、びくともしない。
「じっとしていてください、お嬢様。奥様のご命令です」
「…お母様の…そんな…」
ミーアニーナの言葉に、ユーシナは目の前が真っ暗になった。手足から力が抜けていく。
ユーシナの抵抗が弱まった隙に、ミーアニーナの手がすばやく股間に潜り込んできた。
「あっ、いやっ、やめて、お願い!」
ユーシナの声はもはや主人が奴隷に命令するようなものではなくなっていた。それはもう、無力な少女の哀願の声に過ぎなかった。
「いやっ、そんなとこ触らないで、お母様にも触られたことないのに! いやっ、いやあ、そんなところに指入れないでっ!」
「お嬢様、セックスの経験がないのですか」
「ないわよっ、悪かったわねっ、だめっ、そこはだめっ」
「初めてという割には、もうずいぶん濡れていらっしゃいます」
「うそ、うそよ!」
「セックスの経験はおありでなくても、オナニーの経験はおありでしょう?」
「うぅ…」
「どうしました。答えたくありませんか? それともクリトリスを思い切り擦って差し上げましょうか?」
「だっ、だめっ、言うわ、言えばいいんでしょ! したわ! オナニー! 毎日してたわ! これでいいでしょう…うぅ…」
情けなさで涙が溢れ出してきた。そのユーシナの耳元で、驚くほどやさしげな声でミーアニーナがささやいた。
「わかりました。では、やさしくクリトリスを擦って差し上げます」
「あっ!」
ユーシナの体がびくんとはねた。ミーアニーナの指先が、感じやすい肉芽に触れたのだ。
「あっ…あっ…やっ…いやっ…やめて…ゆるして…いやぁ」
指先がクリトリスをまさぐるにつれ、ユーシナの体は本人の意思とは無関係にびくびくと震えた。
(私…犯されてる…犯されてるよぉ…)
涙がどんどんあふれてきて止まらなかった。しゃくりあげながら、喘ぎ声を上げ続ける。
「もうオナニーをする必要はありません。これからは私が毎日、ご奉仕させていただきますから」
(私…これから毎日…この人に犯されちゃうんだ…)
ミーアニーナの言葉に、ユーシナは気が遠くなるのを感じた。
愛撫はやさしく、そして執拗に続いた。愛液に濡れた指先が硬くなったクリトリスを撫で、別の指が割れ目から侵入して中を掻き回す。くちゅくちゅという、いやらしい水音が、たまらなく恥ずかしかった。
やがて背筋に痺れが走り、脚が抜けてしまうような麻痺の感覚が広がった。腰が熱い。やさしく触れられているだけなのに、そのたびに体がびりびりと震え、腰をいやらしくよがらせてしまう。絶頂が近い。
ユーシナは再び陵辱から逃れようともがいた。これまで誰にも自分が逝くところなど見られたことはなかったのだ。いやいやと首を振りながら、ユーシナは哀願した。
「いや…いやあっ…それ以上されたら…だめぇ…おねがい…ゆるして!」
「逝ってください、お嬢様。私が見ていて差し上げます」
「いやっ、いやあぁ、みないで! みないでぇ! おねがい! いやぁあああ!!」
絶頂の波が脊髄を走り抜け、頭の中が真っ白になった。びくんっ、びくんっ、華奢な体が反り返り、絶頂の痙攣に震える。まるで壊れた人形のようだった。それからユーシナは、奈落に落ちていくような絶望の感覚とともに、ぐったりとベッドに沈み込んだ。
ユーシナは、絶頂を見られた羞恥に打ちのめされ、もはや抵抗する気力も失って、呆然とベッドに横たわっていた。それをいいことに、ミーアニーナがパジャマに続いて下着までも脱がせていく。(まだ、犯されるんだ…)
ユーシナはこの後行われるであろう、更なる陵辱を漠然と想像して、小さくしゃくりあげた。
「お嬢様、とてもきれいですよ」
全裸にさせられたユーシナを前に、ミーアニーナがいった。ユーシナは顔を背けたまま、涙声で言い返した。
「…するなら早くしてよ」
くちゅりという得体の知れない水っぽい音がかすかに聞こえ、不意にユーシナの肌が総毛立った。空気が帯電したように張り詰めていた。何が起こったのかわからなかった。実際、ユーシナの知る範囲では何も起こってはいなかった。ただ、体が本能的に反応していた。そしてわけもわからないまま、ユーシナは恐怖に身を硬くした。
次の瞬間、ユーシナの頬に何か生温かい物が触れた。それはぬるりとした感触で、実際、頬に何かべとべとしたものを残した。
「ひゃっ」
ユーシナははじかれたように跳ね起き、ミーアニーナから少しでも離れようと、ベッドの端まで後ずさった。
「な、なによ…それ…」
それだけ言うのがやっとだった。
ミーアニーナはベッドの上で膝立ちになり、腰を突き出すようにしてこちらを向いていた。彼女の体は美しかった。だが、その下腹部、たてすじを押しのけるようにして中から何かが生えていた。そしてそれは、ユーシナを威嚇する蛇のように鎌首をもたげていた。
「お嬢様、これは触手です」
「そ、そのくらい、わかるわよ」
「では、これがペニスであることもお分かりですね?」
「ぺ、ペニス?」
「男根、男の子、なんと呼んでいただいてもかまいませんが、つまりは私の生殖器です」
「せい…しょく…き…」
「そうです。この先端から出る精子を、お嬢様の子宮へ注ぎ込むのが私の役目です」
本能的な恐怖で頭が朦朧とした。全身ががたがたと震える。だが、ユーシナはそれを振り払うように叫んだ。
「そんなことしたら、赤ちゃんができちゃうじゃない! そんなこと、お母様だってお許しにならないわ!」
「いいえ、これが奥様が私に下さった使命です」
「そんなの、うそよ!」
「お嬢様はもう十五にもなられるのに、一度も神殿へ行ったことがないそうですね?」
「わ、悪い? 神殿に行ったら一晩中触手様に犯されるのよ。そんなの怖いじゃない」
「でも、もう大丈夫です。そのために私がいるのですから。もう神殿へ行く必要はありません。私が触手様に代わって、お嬢様を孕ませて上げますから」
「いやっ、こないで!」
ミーアニーナが近づいてくると、ユーシナは思わず悲鳴を上げた。逃げようにももう後ろはない。ミーアニーナの手がユーシナの両足首を掴んだ。
「やっ、離して!」
足を思い切りじたばたさせるが、それはあまりにも儚い抵抗だった。意に介した様子もなくミーアニーナが両手を広げると、それにしたがってユーシナの股間もぶざまに広がった。そして、ぱっくりと開いた幼い割れ目に、容赦なく男根が潜り込んでいった。
「いやっ、いやぁああっ! 抜いて! いやあっ、気持ち悪い! そんな太いの入るわけないっ! お願い! いやぁ、いやぁあああっっ!」
じゅぶじゅぶと音を立てながら男根が入り込んでくる。無理やりこじ開けられた割れ目がぎしぎしと軋んでいるようだった。挿入の衝撃に続いて、ぷちんと何かが切れるような音と共に下腹部にするどい痛みが走った。処女膜が破れたのだ。
「ひぐっ! 痛っ! 痛いっ! 抜いてっ! 抜いて、お願い! ゆるして! 初めてなの、だから、おねがい、ゆるして…」
やがて男根の先端が、体の奥に当たって動きを止めた。お腹の中が異物で一杯になり、身動きするのが恐ろしかった。
「ハァ…ハァ…」
ユーシナは涙でかすみ、焦点の合わない目で、触手が突き刺さった下腹部をぼんやりと見た。中に入った男根のために、腹部がかすかに盛り上がっているようだった。
「ぅ…うぅ…はいっちゃったよぉ…」
「お嬢様、動かしますよ」
「だっ、だめっ、お願い!」
ミーアニーナの言葉に、ユーシナは慌てて言った。だが、男根は容赦なく動き始めた。ずるずると膣襞を引きずり、蹂躙しながら後退し、再びずぼずぼと侵入してくる。
「やっ…ああっ…いやあっ…動かないでっ! こわれるっ、こわれちゃうっ! いやああっ!」
じゅぶっ、じゅぶるっ、じゅぶぶっ、じゅぶるるっ、触手は規則的に、そしてそのテンポを次第に速めながらユーシナのあどけない割れ目を犯し続けた。愛液が溢れ出すにつれて淫らな水音は大きくなり、男根の動きはよりスムーズになった。ジンジンとする破瓜の痛みが次第にあいまいになり、得体の知れない快感が膣全体を震わせ始めた。
「どうですか、お嬢様。気持ちよくなってきましたか」
「きもち…よくなんて…ない…」
ユーシナはいやいやと首を振った。だがその抗議の声は弱々しかった。触手の粘液に含まれる催淫成分が膣壁から浸透し、全身を犯し始めていた。膣の中の異物感はもちろん、内臓を圧迫される苦しささえもが快感になりつつあった。
(いや…こんなのいや…腰が動いちゃう…私、犯されてるのに…)
「はやく…はやく、終わらせて…おねがい…じゃないと…私…しんじゃうから…」
「わかりました、お嬢様」
男根が力強く子宮口を叩き始めた。ぐしゅっ、ぶしゅっ、ひと突きごとに衝撃が走り、ユーシナの体を揺るがす。愛液が飛び散って、頬にかかる。
「あっ! あっ! ああっ! ひっ! ぁああっ!」
畳み掛ける衝撃で頭が朦朧とした。膣の中がとろけそうに熱い。背筋が灼熱に痺れ、全身が絶頂の予感に震えた。
ミーアニーナが何かを堪えるように、苦しそうにいった。
「お嬢様…出ます…受け止めてください」
「あっ! ぐっ! だめっ! やっぱりだめっ! ださないで! おねがい! おねがい! いやっ! いやよ! いやっ! いやぁあああああっっ!!」
男根の先端が、子宮口に強く押し付けられた。次の瞬間、じゅぷっ、と耳に聞こえるほどの音を立てて、ユーシナの体内に何か熱いものがほとばしった。それは確かな重量をもって子宮の壁に打ちつけた。一度、二度、三度、次々に発射される精液が、子宮を満たしていく。
ほとんど同時に絶頂がユーシナを襲った。細い肢体が痙攣し、射精を受けるたびに、全身場びくびくと震えた。
「あ…ああぁ…あぁ…ぁ……あつい…おなかが…あついの…」
ユーシナは絶望に虚ろになった瞳で喘いだ。
割れ目から、ゆっくりと男根が引き抜かれた。そして、その後から、かすかに赤く染まった白濁液が、とろりと流れ落ちていった。
「お母様のいじわる!」甲高い捨て台詞を残して、ユーシナは淑女にあるまじき勢いで部屋から出てきた。
廊下ではミーアニーナが済ました顔で彼女を待っていた。ユーシナは昨晩自分を犯したメイドの顔を見ると、
「ふんっ」
と顔を背けて廊下を歩き出した。
ユーシナはすぐに振り向いていった。
「どうして後をついてくるのよ」
「私はお嬢様の専属メイドですから」
「私のお願いを何も聞いてくれなかったくせに」
ユーシナは「うー」と威嚇するような声を上げ、拗ねた子供のように口を尖らせた。
「私は種付け奴隷ですから。それ以外のことでしたら、何でもお嬢様のご命令のままにいたします」
「本当かしら。じゃあ、四つん這いになって私の靴を舐めなさい」
ユーシナはそういったものの、実際にミーアニーナが「はい、お嬢様」といいながら四つん這いになり、彼女の靴を舐めようとすると、うろたえた様子でいった。
「ちょ、ちょっと、何してるのよ。これじゃ、私がいじめてるみたいじゃない」
「お嬢様のご命令です」
「わかったわよ。あなたは私の奴隷よ。ついてきたければ、どこにでもついてくればいいわ」
ユーシナは頬を火照らせながらいうと、逃げるようにして歩き出した。