触手姫物語(3)








触手と奴隷少女(後編)



アイリは虚脱したような恍惚とした表情で天上を見上げ、肉塊にしがみついていた。半開きの口から垂れる唾液が、少女の痴呆めいた表情を強調している。苦しそうな喘ぎは、しだいに収まっていった。

触手はもはやアイリを固く拘束してはいなかった。何本かの触腕が、やさしく彼女の体を支えるように巻き付いているだけだ。

だが、アイリは、これで終わりではないことを知っていた。これまでの激しい愛撫は、彼女の主人にとっては、ほんの前戯に過ぎないのだ。

アイリの呼吸がしだいに元に戻り、うっとりと瞳を閉じてため息を付くと、一本の触手が彼女のやわらかそうな頬にそっと触れた。

アイリは瞳を開けると、愛おしそうにそのいたずらな触手にささやいた。

「ご主人様…」

その触手は他の触手とは明らかに別物だった。先端がふくらんでおり、透明な表面を通して見る内部も、かなり複雑だった。その形は男根のようにも見え、それよりもむしろ植物の蕾に近いかも知れなかった。それが証拠にその先端から、放射状に五本の筋が入っている。

アイリが見ている前で、触手の先端が五本の筋から分かれ、花のようにゆっくりと開き始めた。花弁の内側は、外側のようになめらかではなかった。半透明の微細なひだが幾重にも折り重なり、人間の腸のように内壁をびっしりと覆い、それが思い思いにざわざわと蠢いている。そして花の中心のさらに奥へと繋がる秘口からは、数十本の繊細な触毛がまるで雄しべのように生えそろい、ゆらゆらと動いていた。その微細な先端は、獲物を誘き寄せるためか、それぞれ美しい燐光を灯している。

アイリは瞳を潤ませて、その肉の花弁を食い入るように見つめた。今、彼女の主人は、羞恥に悶えているはずだった。その証か、肉塊の内部で、ほんのりとピンク色の燐光がゆっくりと明滅している。その美しい花は、この触手生物の生殖茎…生殖器なのだ。他にも何本かの生殖茎が頭をもたげ、アイリの幼い肢体を、じゃれるように突っついた。

アイリはくすっと笑みを浮かべた。

「ご主人様、そんなにあわてないで。今、気持ちよくしてあげるから」

彼女はそっと花弁を手に取ると、唇を押しつけた。内壁にたっぷりと含まれている粘液が、愛らしい顔にべったりと付着するが気にしない。アイリは五枚の花弁を丹念に舐めていった。その微細なひだが舌に擦れるたびに、無数の触手がのたうつ。それはもう、アイリを嬲るための動きではなく、触手自身が快感に悶えているのだった。

アイリは触手たちのいやらしい動きに、興奮を掻き立てられた。彼女は知っていた。生殖茎のひだを舐めるということは、人間でいえば膣の内側を舐められるということなのだ。

アイリの愛撫は大胆さを増した。花のように広がっている先端を、バナナの皮を剥くように、完全に外側に折り曲げ、両手で包んでしごく。ひだの間から驚くほどの粘液…触手の愛液があふれ出して、アイリの手を犯し、さらにだらだらと腕を伝わって、胸にまで垂れていった。

無数の触手が狂気のようにのたくっていた。何本もの触腕が、まるでしがみつくようにしてアイリの肢体に巻き付くが、アイリは容赦しなかった。しごいていた生殖茎を、口の中に含む。

「んっ…んんっ…」

アイリは思わず目をつぶって苦しさに耐えた。生殖茎の数十本の触毛が、口の中をざわざわと蠢いて、犯し始めたからだ。それは歯茎の隙間に入り込み、舌に絡みつき、伸び上がって口腔へとのたうっていった。

そしてすぐに、ひだから滲み出たあたたかな愛液が、口の中にあふれた。くらくらするような、官能的な甘い香りが口内に充満する。愛液は次から次へとあふれて、唇と生殖茎の隙間から、だらだらと肌を伝わって流れ落ち始めた。たちまち胸のあたりが、この新たな分泌液でべとべとになる。

「…ぷはっ…ハァハァ…」

アイリはいったん触手を吐き出した。それと同時に大量の粘液が口からあふれ出す。

アイリは苦しそうに息をしながらも、もう一度主人の美しい性器を口に含んだ。今度はフェラチオをするように、口腔で生殖茎をしごく。じゅぷじゅぷという淫靡な音と共に、口の端から愛液がどくどくとあふれ出た。

やがて、生殖茎がビクリとふるえたかと思うと、どぴゅっと大量の愛液が口の中に放出された。生殖茎のずっと奥の方で分泌された愛液が、限界を超えて溜まりすぎたために吐き出されたのだ。それは勢いよく喉の奥へと入っていき、アイリは思わず生殖茎もろとも、大量の愛液を吐き出していた。

「ぷはっ…くはっ…コホッコホッ…」

アイリは真っ赤な顔で苦しそうに咳き込んだ。だが、触手は彼女を待ってはくれなかった。蠢く触手たちは、せがむようにアイリの肌を這い回り始めていた。

「あっ…ご主人様…だめっ…あわてないで…」

アイリは無秩序に動き回る触手たちに肌を汚されながら、再び生殖茎を手に取ると、献身的に舌でねぶり始めた。

「んくっ…んむっ…あっ…うぅ…むはっ…」

敏感になった触手は、フェラチオするまでもなく、大量の愛液をアイリの顔に吹きかけて逝った。

アイリは次の生殖茎を手にとって、奉仕を続けようとしたが、突然、数本の触腕がアイリの両手足に絡みついたかと思うと、彼女の自由を奪い、その両脚を無理矢理広げた。

「あっ…ご主人様…」

アイリは主人の考えていることがはっきりと分かった。アイリの奉仕だけでは耐えきれなくなったのだ。その本体である肉塊は、激しい興奮のために全体がほんのりとピンク色に光り、ぶるぶると震え続けている。

二本の生殖茎が伸び上がり、花弁を開いて、アイリのふくらみかけた胸にぴったりと張り付いた。

「ご主人様…だめっ…」

続いて一本の花弁が陰核に吸い付く。

「ひゃっ…いやぁ…ああぁ…」

そして、それまでのものよりも一回り太い主生殖茎が現れ、アイリの濡れそぼった秘部へと張り付いた。アイリは何とか逃れようと体を動かしたが、たちまち何十本もの触手が伸びてきて全身に絡みつき、華奢な体を完全に拘束した。

「ああぁ…シール様ぁ…こんなの…こんなの…だめだよぉ…」

アイリは哀願したが、主人の性器は容赦なく動き始めていた。アイリは張り付いた性器のひだがぞわぞわと蠢く感触に、体をのけぞらせた。

「…ひゃっ…あっ…んあっ…だめっ…ああっ…こんなの、すぐにいっちゃう…んあっ…いぃ…やああっ…あぁああ…ああああああっっ」

アイリはあっけなく絶頂に達した。

触手は今や完全に抵抗する力を失ったアイリを、執拗に嬲り続けた。生殖茎の繊細な触毛が、固くなった乳首や、陰核に巻き付いて締めつけると、アイリはビクビクと体をよじらせた。

「…ぁ…ぁひっ…っ…くはっ…ぁあああ…だめっ…あっ…そんなの…ぁ…ああっ…」

アイリは息も絶え絶えな様子で喘ぎ続けたが、やがて、その声に切羽詰まったものが混じり始めた。

「…ひぁ…ああぁ…うぅ…だめぇ…だめ…ぅ…ゆるし…うくぅ…て…あっ…ああっ…」

アイリのヒクヒク感じている秘部を嬲っていた主生殖茎が、じりじりとその内部に侵入し始めたのだ。

「あぁああああっっ」

アイリは全身を硬直させ、幼い全身を激しくのけぞらせた。同時に全ての触手が狂気のようにのたうち、アイリの体を恐ろしい勢いで引き寄せた。

太い生殖茎は、その太さに見合った大きな花弁を裏返しながら、徐々にアイリの内部へと埋没していった。それが少しずつ前進するたびに、アイリの愛液と、より豊潤な触手の愛液がじゅぶじゅぶと染み出してきた。その内部では、幼いが感じやすいアイリの膣と、触手の剥き出しにされた性器のひだが擦れ合い、この世のものとも思われない快感を生み出しているのだ。

「…ひっ…ぁ…あぁ…ぁ…ゃ…ぁ…」

アイリは体内に侵入してくる壮絶な快感のために、体をひきつらせたまま、よがり声を上げることもできずに、水から出された魚のように口をぱくぱくさせていた。固く閉じた瞳からは、次から次へと涙があふれ出、口の端からは涎が垂れるままになっている。

「あひぃ…ぃ…あぁああ…んんっ…うぅぅ…んくぅ…うっ…うぅ…」

触手の生殖茎がアイリの奥まで達すると、アイリは全身から力が抜けてしまったように、ぐったりとした。ただ、不意に襲ってくる快感の波のために、思い出したように体をぶるぶると震わせている。

アイリはハァハァと苦しそうにしながら、うっすらと目を開けて、主人の透明な肉塊を見上げた。アイリはその妖しいとも美しいとも取れる姿を見て、激しい愛情を掻き立てられた。アイリは数本の触手が絡みついているだけの腕をのろのろと動かして、何かを抱擁するかのように、肉塊に向かって掲げた。

「…ご…しゅじ…ん…さまぁ…」

肉塊はその言葉に反応した。透明な皮膚の内側で、ピンクの燐光がぼんやりと光を増した。触手がざわめき、まるでアイリを大切に抱きしめるように、その幼い肢体に絡みつく。そして、肉塊自身が、太い触腕をのたくらせて、アイリの下腹部にのしかかってきた。

「ああっ…あぁ…ひっ…ぃああああっ」

アイリの断末魔のような叫びが上がった。肉塊は、少女の体の上にべったりと覆い被さると、彼女の体内に突き入れた主生殖茎を、ゆっくりと動かし始めたのだ。

アイリはもはや弄ばれる肉人形に過ぎなかった。ほとんど完全に、透明な触手の群の中に取り込まれた少女は、絶え間なく襲いかかってくる快感のために、ひっきりなしにがくがくと全身を引きつらせている。その愛らしい口元には、生殖茎の一本が入り込んで、愛液を吐き出しながら、彼女の口内を蹂躙していた。

触手の方ももはや正常さを失っていた。絶えず全身がぶるぶると震え、何本もの生殖茎が狂ったようにアイリの体に吸い付いては離れたりしている。そしてそれに参加できない生殖茎には、自らの触手や触腕が突き込まれ、いやらしく蠢いてはあたりに愛液を飛散させていた。

アイリの秘部に挿入された主生殖茎は、しだいにその運動速度を速めていった。少女の腰ががくがくと壊れたように震えるのにもかかわらず、触手は愛液を溢れさせながら、激しくのたうち、蠢き、その中に何度も何度も侵入しては、果てしのない陵辱を続けた。



少女は全身を粘液で汚されたまま、ベッドの上に横たわっていた。放心したような虚ろな瞳は、何の感情もうつしてはいない。

やがてアイリは、自分がぼんやりと天上を見つめていることに気付いた。カーテンの隙間から入ってくる光りは、もう夕方のものだった。いったい、何時間の間、犯され続けたのだろう。アイリはそれを思い出すと、あそこがうずくのを感じた。

アイリは淫らな欲求に負けて、股間に手を伸ばした。

「はぁ…あぁ…んくっ…あっ…んっ…んんっ…あぁっ…」

主人の触手にめちゃくちゃにされたあそこは、彼女の手が触れると、再びくちゅくちゅと愛らしい音を立て始めた。

それが終わると、アイリは体を起こしてあたりを見回した。彼女の主人は、触手のままぐったりと横たわっていた。アイリは嬉しそうに笑みを浮かべた。主人がどうやら満足した様子なのを見て取ったからだ。

やがて主人が時間をかけて元の美しい少女の姿に戻ると、アイリは彼女がまだぐったりとしている間に、そっと頬に口付けした。主人はちょっと驚き、恥ずかしそうに頬を押さえて体を起こした。

「アイリさん…」

アイリはちょっと拗ねたような媚態を見せていった。

「ご主人様、私がご奉仕してるのに、すぐに入れちゃうんだもん」

「ご、ごめんなさい」

彼女が恥ずかしそうに頬を染めると、アイリはにっこりと笑った。

「ご主人様、おなかすいたでしょ? もう夕方だよ。ご飯食べにいこ」


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