騎士と姫君(後編)
薄暗い洞窟の中では、少女たちの喘ぎ声がひっきりなしに続いていた。シール姫は、今度は獣のように四つん這いになり、後ろからミリスに犯されていた。ミリスの腰が、シール姫のお尻に打ち付けられる度に、パンッ、パンッという音が、洞窟内に反響する。その度に、二人の愛液が飛沫となって飛び散り、ほの暗いランプの光にきらめいた。そして、その陰に隠れた部分では、ミリスの秘部から突き出した男根の張形が、じゅぶじゅぶとシール姫の秘部を、奥深く貫いているのだ。
「あっ…ああっ…んっ…んくっ…ひっ…ああぁ…」
シール姫は勢いよく突き入れられる度に、官能的に背筋をしならせ、甘い喘ぎ声を上げた。美しい顔には恍惚の表情が浮かび、半開きの唇の端からは、唾液が糸を引いている。
ミリスはそのなめらかで、エロティックな、姫の背中を見下ろしながら、必死に腰を動かし続けていた。
「くっ…うぅっ…んっ…んくっ…」
歯を食いしばって、腰のあたりから這い上がってくる痺れたような快感に耐える。双方向に突き出た張形は、シール姫を犯すと同時に、自分自身をも深々と貫いているのだ。そのおかげで、シール姫が一回逝く間に、ミリスは何回もの絶頂を迎えていた。
「うっ…んんっ…くぅ…ひっ…あんっ…あっ…ああぁあっ」
快感がせり上がってきて、何度目かの絶頂を迎えた。全身から力が抜けていきそうになるのを、必死で踏みとどまる。
「…あぁ…ミリスさん、遠慮しないで下さい…もっと…もっと、私をいじめて下さい…」
ミリスが絶頂に耐えて肩を震わせながら硬直していると、シール姫が腰をよじらせてねだった。そのおかげで、秘部を貫いている張形が動き、中を掻き回す。
「ああぁ…姫様、そんな…んっ…そんなにしちゃ、だっ…だめです」
そのとき、かたわらに座り込んでいたアイリが、指についた愛液をしゃぶりながらいった。この少女は、主人がミリスに犯されている間、それを見ながら、自慰していたのだ。
「騎士様、今度はご主人様の胸を揉みながら、やってみて。ご主人様、すごく悦ぶから」
「は、はい」
ミリスは小さくうなずくと、後ろからシール姫の形のよい胸に手を伸ばした。手のひらにすっぽりと包み、ゆっくりと揉みしだく。
「あっ、ミリスさん、いいです…んっ…ああっ」
ミリスは胸を揉みながら、同時に腰を動かし始めた。シール姫が前にも増して、激しく身をよじり始める。
「…ひっ…ああっ…いっ…ああっ…んくぅっ…」
「ああっ…姫様…姫様ぁ…」
ミリスはこれで最後とばかり、激しく腰を前後させた。立て続けに加えられる衝撃で、シール姫の体が大きく揺れ、その反作用でミリスの股間にも体内を揺さぶられるような衝撃がやってくる。
「…あっ…ああっ…だめ…そんな…んんっ…」
シール姫はミリスの激しい責めに、激しく乱れていたが、やがてびくびくと体を震わせると、がっくりと地面にくずおれた。
「姫様、お許し下さい…」
ミリスは地面に胸をつけて、ハァハァと苦しそうな息をしているシール姫を見下ろし、涙を浮かべた。シール姫の腰は依然としていやらしく突き上げられ、ミリスの男根に貫かれたままだった。
ミリスはシール姫の様子にはかまわずに、さらに激しく腰を動かし始めた。アイリが、気絶するまで責めないと彼女は満足しないと言ったからだ。
ミリスが貫くたびに、シール姫はなおも弱々しいよがり声を上げ続けた。形のよい胸が、地面に擦り付けられるように揺れ、やわらかく潰れる。だが、その声もだんだん弱くなっていって、苦しそうな呼吸だけが残り…それもやがて聞こえなくなった。
「姫様…」
ミリスは肩で大きく息をしながら、ゆっくりとシール姫に深々と刺さっている男根を引き抜いた。シール姫の秘部から大量の愛液があふれ、太股をつたって流れ落ちていく。
ミリスは大きな安堵感を覚えて、地面に座り込んだ。自分の股間に刺さっている方も取りたかったが、その気力も沸いてこない。あまりに腰を使ったので、立ち上がれるかどうか疑問だった。
今や静まり返った洞窟内には、自分の荒い呼吸音、シール姫の静かな息、そしてアイリの自慰の喘ぎ声だけが聞こえていた。
やがて、アイリが逝ったのを見計らって、ミリスはたずねた。
「姫様は、アレにはならないんでしょうか? その…こういうとき、アレに変化するらしいんですが」
「騎士様の責めが激しかったから、それだけで満足しちゃったかな」
「そんな、私…」
「あっ、でも見て」
アイリに指摘されて、ミリスはシール姫の方を見た。先程のまま、シール姫はこちらに向かってお尻を突き出したまま、ぐったりしているようだった。が、何かが妙だった。
ミリスは目をしばたいた。間違いない、このシール姫は呼吸をしていない! そして、その肌の表面は微妙に波打ち、それに加えて、徐々に透き通っていくようだった。
ミリスは初めて見る怪異に、息をするのも忘れて見入った。ミリスの心は、震えるような畏れで満たされた。もうすぐ、この惑星すべての人類が奉仕している生命体が、姿を現そうとしているのだ。
ミリスの歯が未知のものに対する恐怖のために、かたかた鳴り出した。
シール姫はもはや人間らしい姿をすっかり失っていた。グロテスクにうずくまっている、透明な肉塊。その内部では、いくつもの燐光がゆっくりと、そして美しく明滅している。
やがて、一本の触腕がゆっくりと持ち上がった。まるで寝ぼけ眼をこするかのように、空中で無意味にくねった後、自分自身をなでる。
ミリスは反射的にそれから離れようと、腰を浮かせかけた。が、分かったのは、恐怖と疲労のために、自分の体が言うことをきかないということだけだった。
突然、二本の触腕が地面を這うように伸びてきて、脛当てをつけたままのミリスの両脚に絡みついた。銀色の鎧の表面に、粘つく痕を残しながら、するすると太股に向かって伸び上がってくる。
「ひっ…」
ミリスはかすれた悲鳴を上げた。さらに二本の触腕が伸び、今度はミリスの両手に絡まる。そして四本の触腕は、人間にはありえない恐ろしい力で、ミリスをずるずると引き寄せていった。
ミリスにはもう、それを魅入られたような畏怖の視線で見つめていることしかできなかった。
一本の細い触手が伸び、まるで舐めるようにしてミリスの頬に触れた。触手から分泌される粘液がべっとりと付着し、頬から首筋へと流れていく。さらに触手はミリスの唇をまさぐり、口内へと遠慮なく入ってきて、歯茎の裏や舌の間をまさぐった。触手の分泌液が口内に溢れ、口の端から涎のようにこぼれ落ちる。あたりにむせるような甘い匂いがたちこめた。
「んぐっ…んっ」
ミリスは触手による口内の異常な愛撫に、苦しそうに喘いだ。目に涙が滲む。だがもちろん、それは始まりに過ぎなかった。ミリスの口から出てきた触手は、首筋をなぞりながら、襟元にもぐり込んでいった。
「あっ…」
ミリスは触手が肌に触れる感触に体を震わせた。粘液のぬらぬらとした感触を残しながら、肌の上を生暖かいものが蠢いている。触手は器用にブラジャーの下へ入り込むと、乳房の丸みにそってとぐろを巻き、いやらしく収縮して、まるで揉みしだくような圧力を加えてきた。
「あっ…あっ…」
ミリスは快感とも恐怖ともつかない声を上げた。その震える視線の先では、透明な肉塊から、数え切れないほどの触手がゆらゆらと生えて来ている。そしてその無数の触手は、ミリスの予感に違わず、彼女の方へと次々と襲いかかってきた。
「い…いやぁ…こないで…」
ミリスはいやいやをしたが、両手両脚に絡みついている触腕は、さらに強力な力で、彼女をたぐり寄せた。触手たちは、ミリスの甲冑の胸当ての中へ、次々ともぐり込んでいった。あるものは乳房に巻き付いて締めつけ、あるものは固くなった乳首に、粘液をなすりつけて耐え難い刺激を与えた。そしてそのすべてがせわしない蠕動と収縮運動を繰り返した。甲冑の下の衣服は、触手の分泌する粘液によって、まるで溺れたようにびっちょりと濡れそぼった。
「ああぁ…いやぁ…だめ…あっ…ひぃ…あああっ」
甲冑の下はいやらしく蠢く触手で一杯になり、今にもはじけそうなほどになっていた。あぶれた触手は、めいめいに腕に巻き付いたり、脇の下や首筋に絡みついては、粘液で肌を汚し続けている。
ミリスは、その初めて体験する異常な快楽に悶えた。いやいやと首を振り、自分でも何を言っているのか分からない言葉を発しながら、よがり声をあげる。上半身は粘液で隙間のないほどに汚され、それはミリス自身が流した涎と混じり合って、股間へと流れていった。
上半身が責めを受けている間にも、ミリスの秘部はどんどん熱を帯び、突き刺さったままの張形を締めつけては愛液を滴らせていた。やがて、その部分にも触手が絡みつきだした。張形とそれを固定している革ひもに絡みつき、ゆっくりとミリスの秘部からそれを引き抜いていく。愛液にてらてらと光っている男根がすっぽりと抜けると、ミリスは狂ったように哀願した。
「ああっ…姫様…私…あそこが…あそこが…ああぁ…だめ…我慢できない…はやく…お願いです…あぁああ」
さらに二本の触腕が伸びて太股の付け根に巻き付くと、ミリスの腰が地面から浮いた。さらに両脚が、先に絡まった触腕によって左右に大きく開かれる。ミリスの秘部は、シール姫の肉塊の前に無防備にさらけ出されてしまった。
そこへ無数の触手が襲いかかった。
「ひぃっ!」
ミリスは体を仰け反らせて悲鳴を上げた。あそこに何本もの触手が一度に押し入ってきたのだ。ミリスがその衝撃に口をぱくぱくさせている間に、膣の中に侵入した触手たちは、互いに競い合うようにして、その内壁を蹂躙した。粘液を襞に塗りたくり、激しくのたうっては内部から腹部を圧迫する。秘部の外に出た部分も、内部での動きの激しさを表すように、小刻みに蠕動を繰り返し、あふれ出た愛液と粘液の甘い混合物が、股間と触手自身を濡らしつつ、糸を引いて地面に垂れ落ちていく。
「あぁ…もうだめぇ…だめです…姫様ぁ…もう…もう、お腹いっぱいです…ああっ…ひっ…」
ミリスはもう触手に対する恐怖心も忘れて、頬を染め、恍惚とした表情で喘いでいた。
触手は秘部だけを責めているわけではなかった。固く立った陰核にも、しつこくまとわりつき、押し潰すようにして粘液をたくりつけている。他の触手はお尻のふくらみを撫で回し、あるいはその割れ目にそって粘液を塗りつける。
さらに一本の触手が、すでに一杯になっている秘部に押し入ろうと、先端を突き入れ激しくのたうった。
「ああっ…そんな…もう駄目です…入りません…あっ…ああっ…あひぃいいいっっ」
触手は強引に膣内へと入り込んでいった。ミリスの瞳が虚ろになり、白痴のようにだらだらと涎を垂らし始める。やがて、陵辱の争いからはじき出された触手が一本、秘部から嫌々押し出されたが、これもすぐに、再び中に押し入ろうとのたうち始めた。
触手による陵辱はいつ果てるともなく続けられた。暗い洞窟の中で、このグロテスクでこの上もなく美しい生物は、ミリスの全身を粘液まみれにしながら、嬲り物にした。下に敷かれた毛布は、もはや完全に濡れそぼっていた。それは触手の分泌する粘液であり、あるいはミリスの涎であり、愛液であった。
「あっ…ひっ…姫様…許して…もう許して…んっ…あぁああっ」
ミリスは虚ろな瞳で哀願した。彼女はお尻をシール姫の方に向けさせられ、後ろから犯されていた。太い触腕がじゅぶじゅぶと音を立てながら、膣内を前後している。粘液と入り混じった愛液が、その度に、ぴゅっ、ぴゅっと、飛び散った。粘液で濡れた髪が頬に張り付き、甲冑の胸当ての中は、依然として無数の触手が蠢いている。
もう、何度逝ったのか分からなかった。何度も気絶したが、その度に触手の耐え難い愛撫のために強制的に目覚めさせられた。
「死ぬ…もう…だめ…」
虚ろな表情のミリスの顔に、太い触腕がまとわりついた。そしてそれは、彼女が拒む間もなく、口の中に侵入してきた。
「んんっ…んっ…」
口の中が触手のぬるぬるした感触で一杯になり、さらに喉の奥へと入ってくる。ミリスは苦しさに涙をぽろぽろとこぼした。
前後からの激しい責めに、ミリスの意識がふっと途切れた。
次に気がついたときには、ミリスは仰向けにされ、どうやら肉塊の上に磔にされているようだった。背後から生えた無数の触手が、体のあらゆる部分を嬲っている。四肢と腰と首に太い触腕が万力のような力で巻き付いて身動きを封じていた。あそこを犯している触腕が、じゅぷじゅぷと淫靡な音を立てている。ミリスはもう声を出す気力も失って、ただ陵辱されるままになっていた。
ミリスは目覚めた後も、しばらくの間ぼんやりとしていた。頭の働きが異常に鈍く、何も考えられない。ただ、朝が来たことだけは分かった。洞窟の奥であるため、光は射してこなかったが、ひんやりとしたさわやかな空気でそれだけは分かる。はっと我に返って、ミリスはあたりを見回そうとした。が、上半身を起こそうとしただけで、腰が砕けた。昨日の激しい情事のために、座ることさえできない。
どうやら、誰かがいつの間にか服を着せてくれたらしかった。鎧も脱がされ、きちんと毛布さえ掛けられている。
「騎士様、気がついたみたいだよ」
ミリスは声のした方に首を動かした。目を凝らすと、アイリとシール姫が荷物を持って立っているのが見えた。
「ミリスさん…」
シール姫はどうやら顔を赤らめたらしかった。アイリが代弁した。
「騎士様、それじゃ、私たち、もう行くから」
ミリスは慌てた。
「えっ、そ、それじゃ…姫様、王都に一緒に戻って下さるという約束は」
シール姫の申しわけそうな声がいった。
「ごめんなさい、ミリスさん。あなたを騙しました。このお詫びは、いつか都に戻ったときに必ず…その…私に出来ることなら何でもしますから…」
「わー、待って下さい、姫様!」
ミリスは壁に手をついて必死に立ち上がろうとしたが、どうしても腰が砕けてへたり込んでしまう。
「それじゃ、騎士様、またね」
アイリの元気な声を残して、二人は去っていった。