二人の触手姫(6)
シーア姫は、父王に犯され、ぼろぼろになった姿で、地下洞窟から出てきた。立ち並ぶ至聖殿の柱の間から、月の明かりが差し込み、少女の無惨な姿を青白く浮かび上がらせる。その足取りは、いつもの落ち着き払った優雅な歩みではなく、おぼつかなげだった。「姫様…姫様ですか?」
突然、あたりをはばかるような口調で呼びかけられ、シーア姫は体をびくりと震わせて立ち止まった。
現れたのは、侍女のリンディアーサだった。彼女は夜更けだというのにしっかりとメイド服を着込み、手には燭台を持っていた。
侍女はほっとした様子でいった。
「あぁ、姫様、部屋にいないのでお探ししました。そのお姿は…こんな夜更けに、陛下のところへいかれたのですか。私にもいってくだされば、お供しましたのに」
部屋に戻ると侍女はかいがいしくシーア姫の世話を始めた。お湯を沸かしてタオルをしぼり、全身についた大量の精液を、いつくしむように丁寧に拭い取っていく。下腹部から伸びた触手の一本一本も、丹念にきれいにする。それらの汚れがすべて拭い去られると、侍女はシーア姫にネグリジェを着せ、温かいお茶を出した。
「私はこれでお休みさせていただきます。飲み終わったカップは、そのままにしておいてください。明日の朝、片づけます」
侍女がお辞儀して下がろうとすると、それまで口を閉ざしたままだったシーア姫が、初めて口を開いた。
「…待ちなさい」
その感情を失ったかのような冷酷な口調に、リンディアーサはびくっと身を震わせて立ちすくんだ。
「わたくしは知っているのです」
シーア姫は眠そうな視線で侍女を見つめながらいった。
「…わたくしは見てしまったのです。あなたがシールとセックスをしているところを…こちらへ来なさい…もっと近くへ…」
侍女は今や脅えた様子でシーア姫の前に立っていた。シーア姫はおもむろに手を伸ばすと、侍女のスカートの中をまさぐり始めた。
「あなたがわたくしのシールを誘惑したのですね」
「ち、違います…」
「嘘を付くことは許しません。シールがあなたのような卑しい娘に自分から手を出すはずがありません。シールが求めるのはわたくしだけです。シールはわたくしだけの物なのですから」
侍女は苦痛の表情を浮かべて訴えた。
「…痛っ…姫様…お許しを…お許しください」
「あなたはなぜ濡れていないのですか。シールを誘惑したのに、わたくしに対しては欲情していないのですか」
シーア姫は手を引っ込めると、素っ気なく命じた。
「自分で濡らしなさい」
「で、でも…」
「あなたは淫乱な娘です。わたくしにあなたの自慰を見せてください」
リンディアーサは観念した表情を浮かべると、スカートの中に手を入れ、パンティを脱ぎ捨てた。少し脅えたように、ちらりとシーア姫を上目遣いで見る。
「わたくしに見えるように」
「は、はい…」
侍女は恥ずかしそうにスカートを持ち上げた。シーア姫が座っている、すぐ目の前で、二本のすらりとした太股に挟まれた秘部があらわになった。
リンディアーサは片手でスカートを押さえながら、もう片方の手で自分の股間をまさぐり始めた。恥ずかしさのあまり、ぎゅっと瞳を閉じ、つらそうに顔をそむけて指だけを動かす。
愛液が分泌され始めたことを示す、クチュクチュといういやらしい音が聞こえ始めると、リンディアーサの息は荒くなった。全身が熱く火照る。うっすらと目を開くと、シーア姫が、自分が注いだカップをすすりながら、興味のなさそうな無表情で自分のアソコを眺めている姿が見えた。
身もだえしたくなるような羞恥が全身を包んだ。頭の中が真っ白になる。
「あっ…あんっ…」
彼女は我慢できずに声を上げ始めた。
「よく濡れています。やはりあなたは淫乱な娘ですね」
シーア姫の、冷静な分析口調が聞こえ、リンディアーサを責め立てる。彼女はたまらずにいった。
「わ、私は…」
「あなたは淫乱な娘です」
とシーア姫が念を押すように言う。
「わ、私は淫乱な娘です」
言い終わると、彼女の全身をいいようのない安堵感が包んだ。彼女は激しく指使いで秘部を弄くりながら、熱で浮かされたようにいった。
「姫様に見られているのに…こんなに濡れて…わ、私は淫乱な…娘…あっ…ハァハァ…だめっ…だめ…逝ってしまいます…こんな…姫様の前なのに…」
やがて、リンディアーサはうつむいたまま、体をびくびくと震わせ、がっくりと床にくずおれた。
「わたくしに向かって足を開きなさい」シーア姫の声が降ってきて、リンディアーサは、のろのろと、いわれるがままに体勢を変えた。床に両手をつき、両脚をMの字折り曲げる。スカートが膝から足の付け根までずり落ち、秘部があらわになった。
彼女は暗い瞳でシーア姫を見上げた。ゴクリと唾を飲み込む。シーア姫のネグリジェの下腹部が、蠢いていた。まだ触手に変化したままなのだ。これから起こることは容易に想像が付いた。触手で自分を犯そうというのだろう。それを思うと、リンディアーサは息が荒くなるのを感じた。
シーア姫のネグリジェの裾から、するすると一本の触手が伸びてきた。探るようにリンディアーサの股間を嬲ったかと思うと、次の瞬間、それは彼女の女陰の中へと飲み込まれていった。
リンディアーサは思わず声を上げ、反射的に脚を閉じようとした。すぐに、シーア姫の冷たい叱責の声が飛ぶ。
「脚を閉じてはいけません。ずっと開いているのです。淫乱な娘らしく、わたくしによく見えるように」
「は、はい」
リンディアーサは涙目になりながらも、主人の仕打ちに耐えた。触手はずぶずぶと膣の奥深くへと入り込み、その先端はどうやら子宮の中にまで侵入してきたようだった。お腹の中で何かが蠢いている。
彼女は苦しそうに喘いだ。全身がより激しい陵辱を求めて、今にも発火しそうなほどに熱くなっている。
だが、彼女は主人にそれを願うこともできず、小さくうめきながら、体内をまさぐっている物に耐え続けた。
気が付くと、彼女の手は床を離れ、自分の胸にぎゅっと押しつけられていた。彼女はもう我慢できなかった。メイド服の上から自分の胸を揉み始める。
「ハアッ…あっ…」
涙を浮かべて、つらそうに喘ぎ声を上げる侍女に、シーア姫は冷たく言った。
「あなたは本当に淫らな娘です。あなたが願えば、シールのようにあなたをオモチャにしてあげますよ」
リンディアーサは飢えたような瞳で、シーア姫のネグリジェの下で蠢いている触手の群れを見つめた。彼女は口を途中まで開きかけ、苦しそうにまた閉じ、それを二度繰り返した。そして、三度目に口を開いたとき、その口調は切羽詰まった哀願の調子になっていた。
「姫様…お願いです…助けて…私を…私をオモチャにしてください…私は淫乱な…淫らな娘です…だから…お願い…私をめちゃくちゃにしてください…あっ」
シーア姫の触手が一度に這い出してきた。リンディアーサは両脚を絡め取られ、ひっくり返されるようにして押し倒された。そして、恥ずかしいと思う間もなく、人間に可能な限界まで左右に押し広げられる。
何本もの触手が中に入ってきた。もっとも敏感なピンクの突起にも、触手が巻き付いてしごき始めている。さらにメイド服の隙間から入り込んできた触手が、あらゆる場所を這い回り始めた。
どれほどの時間が経っただろう。リンディアーサには分からなかった。分かるのは、外がしだいに明るくなり始めていることだけだった。だが、それも彼女にはもうどうでもよいことのように思われた。彼女は虚ろな瞳で、床に突っ伏していた。頬から胸にかけてを冷たい床に擦り付け、お尻をいやらしく突き上げている。まだメイド服を身につけてはいたが、それは触手の粘液でぐっしょりと濡れそぼっていた。彼女の全身ももちろん粘液で汚され、床には触手と彼女の分泌液で水溜まりができていた。
淫靡な儀式はまだ終わりを告げてはいなかった。シーア姫の触手は依然としてリンディアーサの秘部に挿入され、倦怠感を感じさせる緩やかな動きで、彼女の中を掻き回していた。
そしてまた、それに答えてリンディアーサの腰が、ゆっくりと蠢いていた。それはもはや人間ではなく、蛇か何かの別の生物じみた独特な動きだったが、ぞっとするほど悩ましく、淫らだった。
リンディアーサの表情は、もはや元のおとなしそうな娘の物ではなかった。彼女は口の端からよだれを垂らしながら、白痴的な笑みを浮かべてつぶやいていた。
「…姫様…もっと…もっと掻き回してください…私は淫乱だから…もっと姫様の触手をください…アソコが熱くなって…もっともっと…たくさん入れて…ぐちゃぐちゃにして…私は姫様のオモチャ…」