触手姫物語(28)








二人の触手姫(11)



フィルリーナはアイリを連れて、王宮特有の天井の高い廊下を歩いていった。背筋を伸ばし、しずしずと、何があっても慌てず騒がず、決して走ったりはしない。彼女ほどメイド服の似合う女性は他にはいなかった。

彼女が連れている少女アイリは、王妃の奴隷として毎晩のように激しい…王妃は触手だったから当然そうならざるを得ない…調教を受けていたが、初めて宮殿に来たときのまま、快活で、奴隷らしい慎み深さもまだできておらず、彼女とは対照的にメイド服のお仕着せが全く似合っていなかった。

ふと気づくと、アイリが近くの扉に近づいて、中を覗き見ようとしていた。フィルリーナは立ち止まって眼鏡の位置を合わせ、注意しようと少女の背後から近づいた。

扉の向こうから、かすかに女性が発する淫らな声が聞こえてくる。フィルリーナは顔を赤らめたが、取り乱したりせずに、アイリに声をかけた。

「アイリさん、覗き見なんてはしたないですよ。もう先生が待っているはずです。急がないと叱られますよ」

「はい、ごめんなさい、フィルリーナ様」

「奴隷のあなたが勉強をさせてもらえるのも、王妃様のあたたかいお心遣いのおかげなのですからね。しっかり勉強しなければ」

「はい」

アイリは元気よくうなずき、それから廊下に誰もいないことを確かめると、近づいて内緒話をするように声をひそめた。

「でも、フィルリーナ様。さっきの部屋、女の人と触手がエッチしてたよ。まだ昼間なのに。ひょっとして触手は王妃様なのかな」

「あの部屋はシール姫様の部屋ですからね、きっと触手はシール姫様でしょう」



フィルリーナはアイリを送り届けると、シール姫の部屋の前へ戻ってきた。シール姫の相手が姉のシーア姫だとすると…その可能性は非常に高かった。姉妹の熱愛ぶりを知らないものは、宮殿には一人もいないのだ…シーア姫に午後の予定の時間が近づいてきていることを知らせておかなければならないと思ったからだ。

だが、彼女が部屋に入ってみると、中には誰の姿も見えなかった。彼女は一通り部屋を見回し、少なくともシーア姫がいないことを確認すると、メイドらしく誰もいない部屋に向かって、

「失礼します」

と一礼し、踵を返してドアから出ていこうとした。

「…待って…待ってください…」

突然、弱々しい声が彼女を呼び止めた。

フィルリーナは再び部屋の中を見回した。後ろ手でドアを閉め、そっと天蓋付きのベッドに近づく。さっきは気づかなかったが、普段通りならば、ベッドのカーテンは昼間は開いたままになっている筈なのだ。だが、今は完全にカーテンが下ろされ、中が見えなくなっている。

彼女はそっとカーテンの隙間から中を覗き込んだ。

「シール姫様!」

彼女は小さく叫んだ。

ベッドにはドレスを着たシール姫がいた。ただし、驚いたことに、後ろ手で手枷をはめられ、革の首輪から伸びた鎖が、ベッドの柱に固定されている。誰かがシール姫を監禁しようとしたのだ。

犯人が誰かは、すぐに見当がついた。姉のシーア姫以外には考えられない。妹姫に対して排他的独占的な愛情を抱いているシーア姫は、ついに物理的に妹を自分だけのものにしようとしたのだ。

「待っていてください。すぐに鍵を探してまいります」

フィルリーナがそういって離れようとすると、シール姫は哀願するようにいった。

「待ってください、フィルリーナさん」

「えっ?」

「この鎖はいいのです。お姉様が私のために付けてくれたものなのですから。それより、一つお願いがあるのです」

「な、なんなりと、姫様。わたくしにできることでしたら、何でも仰せつけください」

フィルリーナが戸惑いながらも応えると、シール姫は恥ずかしそうにうつむいていった。

「そ、その…オナニーを、手伝って欲しいのです。手が仕えないので…その…い、いけませんか?」

フィルリーナは、その上目遣いの潤んだ視線を受けて、甘酸っぱい感情が沸き上がってくるのを感じた。かつて王妃が幼い娘に性の手ほどきをしたとき、彼女は侍女としてずっとその手伝いをしていたのだ。王妃に命じられて、シール姫の幼い肢体を愛撫したこともあったし、逆にその触手の実験台となって激しい責めを受けたこともあった。

彼女はシール姫のスカートの裾の乱れに目をとめた。手が拘束されているという状況で、何とか快楽を得ようと涙ぐましい努力をしたのだろう。純白のレースがついた裾は、太股までまくれ上がり、そこから伸びた脚が、もじもじと動いている。

「分かりましたわ、姫様。わたくしでよければ」

フィルリーナがやさしくいうと、シール姫の美しい顔が明るく輝いた。

「あ、ありがとうございます、フィルリーナさん」

フィルリーナはベッドの上に上がると、外から見られないように、しっかりとカーテンを閉め直した。

「姫様、失礼いたします」

彼女はいいながら、シール姫のドレスの胸をはだけた。形のいい乳房があらわになる。そのピンクの乳首は、愛撫を待っているように官能的に色づいていた。

「あぁ…ん…」

フィルリーナはシール姫の背後に回ると、両手を回してシール姫の胸に触れた。やさしく乳房に手を添え、人差し指でそっと乳首の先端を撫でる。シール姫はくぐもったよがり声を漏らし、腰をくねらせ始めた。

フィルリーナは、徐々に愛撫を強めていった。人差し指に親指を添えて乳首をつまみ、転がし、爪の先でこする。固くなった乳首が弾かれるたびに、シール姫の華奢な体がビクッと震えた。

「あっ…うん…ん…フィルリーナさん…お願いです…そんなに、じらさないでください…」

フィルリーナはやさしくたしなめた。

「駄目ですよ、姫様。こういうものには順序があるんですから」

「で、でも…あっ…」

「ほら、目をつぶって。わたくしの愛撫を感じてください」

フィルリーナは日頃王妃の胸を愛撫しているのと同様に、子供の頃からつちかってきた秘術を尽くして、シール姫の胸を揉みしだした。シール姫の体は、侍女の指先に弄ばれるようにして反り返り、震え、何度もビクビクと跳ね上がった。

「あっ…だめっ…そんなにしたら…胸が…胸がヘンになりそうです…うっ…あっ…あぁああ…ぁ…」

シール姫の体が、腕の中でぐったりすると、フィルリーナはそっと彼女の体をベッドに横たえた。

その姿は背徳的で扇情的だった。清楚な白いドレスを身にまとった王女が、豪奢なベッドに身を横たえている。だが、その首には皮の首輪が嵌められて鎖でつながれ、白い胸元は剥き出しにされ、ドレスの裾は捲り上がって太股が付け根近くまで露わになっているのだ。

フィルリーナはその姿を見てぞくぞくした。そこにいるのは単なる王女ではなかった。かつて自分に性の手ほどきをしてくれ、自分を毎晩のように可愛がってくれた女性の娘だった。シール姫は母親によく似ていたから、フィルリーナは彼女をその母親である王妃と重ね合わせないわけにはいかなかった。

フィルリーナは無力なシール姫の足元にまわると、スカートを完全に捲り上げた。愛液で透き通ったパンティが、べったりと股間に貼り付いている。フィルリーナはそれをゆっくりと脱がせた。

それから彼女は、シール姫の脚を拡げていった。しなやかな少女の体は、その動きを苦もなく受け入れ、まもなくシール姫の股間は、ほとんど横一直線にまで拡げられた。

もう、秘部は隠されてはいなかった。女陰の蠢きがはっきりと暴露され、その奥の愛液で濡れた神秘的な襞までもが視線に晒される。

フィルリーナは両脚の間にひざまずくと、うやうやしい仕草でシール姫の股間に口付けした。

「うぅ…ん…あん…」

感じやすい部分にフィルリーナの舌が這い回るにつれ、シール姫は左右に頭を振り、声を漏らした。

フィルリーナは、愛液で濡れた部分を綺麗にねぶり終えると、少女の美しい性器に指を差し込んだ。

じゅぶ…愛液の心地よい淫靡な音。あたたかい膣が締め付けてくる。

フィルリーナは控えめに指を動かし始めた。それから次第に大胆に。指の動きが徐々に激しくなっていくにつれ、シール姫はいやらしく腰をくねらせ始めた。

悩ましげな表情や脅えたような喘ぎ声、痛々しく拘束された上半身は、清楚な姫君らしさをこの上もなく強調していたが、その官能的に蠢く細腰は、まるでそれ自体が別の生物でもあるかのように、ぞっとするほど淫らにくねり続けた。

フィルリーナは王女に覆い被さるようにして身を乗り出し、その耳元に囁いた。

「姫様、いかがですか? 腰の動きが、とても淫らですよ」

シール姫は羞恥のために消え入りそうな声でいった。

「あっ…いや…いわないで…ください…」

「賞賛して差し上げているのです。こんなに激しく腰を動かして。とてもいやらしくて、エロティックですよ。見ているだけで、体が熱くなってきます」

「いや…恥ずかしい…見ないで…私…私…淫乱なんです…だから…」

「分かっています、姫様。でも、とても素敵ですよ。私はセックスをしているときの姫様が、一番お美しいと思います」

「あっ…ああっ…フィルリーナさん…好きっ…好きです…」

「私もですわ、姫様」

「あん…んっ…だめ…いくっ…逝きそうです…あっ…やっ…恥ずかしい…ひっ…あぁああっ…」

「遠慮はいりません。逝ってください、姫様。すべて私が見届けて差し上げます」

「やっ…そんなこと…いわないで…くだっ…あっ…やあっ…あぁああ…あんっ…あぁあぁああっっ」



フィルリーナはぐったりしたシール姫の衣服を戻そうとして、まずいことに気づいた。シール姫が呼吸をしていない。それは、王女の変身が始まっているという証拠だった。

「やりすぎちゃったかしら」

フィルリーナは慌てた様子であたりを見回した。カーテンを閉め切った天蓋付きのベッドの中。助けを呼ぶことはもちろんできない。そして、いったん触手化が始まったら、もうどうすることもできないのだ。回りにいる人間は、おとなしく触手の餌食になるほかない。

彼女はせめて衣服だけでも救おうと、メイド服を脱ぎ始めた。

だが、エプロンの紐をほどくのに手間取っている内に、早くも最初の触手が伸びてきて、彼女の腕を絡め取った。

シール姫はもはや拘束されてはいなかった。人間用に作られた拘束具は、柔軟そのものの触手を捕まえておく役には立たないのだ。王女は完全な自由を取り戻し、その触手的な性欲に導かれるままに、思う存分、侍女を慰み物にすることができるのだ。

「姫様、少しだけ待ってください。ほんの少し、服を脱ぐ間だけでいいんです…あっ…だめっ」

侍女の願いは完全に無視された。彼女はたちまち、服の隙間から潜り込んでくる無数の触手によって、いたるところを撫で回されていた。

スカートの裾から入り込んだ触手が、太股にぐるぐると巻き付き、パンティの上から何本かの触手が、股間を撫でさすっている。胸元や襟首、そしてフリルの付いた袖口から入り込んだ触手が、胸のあたりをまさぐり始めた。

今や、球形に近い完全体となったシール姫は、フィルリーナににじり寄り、抱きつくようにして密着した。無数の触手が絡まり、締め付け、完全に自由を奪われる。

「いやっ…姫様…姫様、お許しを」

ヌルヌルした触手が、両方の乳房に巻き付き、締め上げ始めた。粘液が滲み出し、体と服をベトベトに汚していく。ビリビリと音がして、胸元が引き裂かれた。

ポロリとこぼれた胸の先端に、細い触手が絡みついた。固くなった乳首が引っ張られ、痛みと快感を発生させる。

股間にもたちまち触手が充満した。太股が蠢く触手でこすられる。パンティが引っ張られ、中に侵入し始めた。触手は太股の付け根とか、お尻の割れ目とか、狭いところに入り込むのが大好きなのだ。そしてもちろん、女性器ほど触手にとって居心地のいい場所はない。女陰が強引に拡げられ、固くなった陰核の上で触手がくねり始めた。それと同時に、膣の中に何本かの…フィルリーナは経験から五本くらいだと見当を付けた…触手が侵入してきた。

フィルリーナは観念した。服を破かれるようなことは、そうそうないことなのだ。シール姫がじっと耐えていた苦しさを思って、フィルリーナは哀憐の情が沸き上がってくるのを感じた。

「あぁ…姫様…お苦しかったのですね…んっ…わ…わたくしの体でよければ…気の済むまで好きにしてください…」

フィルリーナは愛おしげに言うと、抵抗をやめて全身の力を抜いた。瞳を閉じると、全身のすべての性感帯で発生している快感が、どっと意識の中へ流れ込んできて、頭の中をぐちゃぐちゃにする。フィルリーナはたちまち絶頂に登り詰め、触手だけに可能な想像を絶する快楽に、むせび泣いた。

やがて、フィルリーナは、自分の体が持ち上げられるのを感じた。目を開けると、シール姫の生殖茎が、次々と花開いていくのが見えた。美しい真紅の花だ。普通の触手が後退し、生殖茎に道を譲った。

生きた花弁は、二つの胸や、体のいたるところにべっとりと貼り付いた。花弁の表面の襞を刺激することにより、触手生物は非常な快楽を得ることができるのだ。フィルリーナは以前、王妃から、生殖茎の襞の一つ一つは、人間の陰核に相当するのだと聞いたことがあった。

生殖茎の一本は、フィルリーナの口の中に押し入ってきた。続いて、両脚が左右に引っ張られ、別の一本が膣の中へと潜り込んでくる。

シール姫の性器は、フィルリーナの口と膣に、大量の愛液を噴き出した。フィルリーナは苦しさにうめいた。口元と股間から、飲み込めなかった愛液がだらだらとこぼれ出す。

だが、王妃に毎晩ありとあらゆる方法で慰み物にされている彼女にとっては、シール姫の性急な行動は幼く愛らしいとしか言いようがなかった。

フィルリーナは、口の中で一杯になっている花弁の襞を、舌で舐め始めた。舌先を尖らせて、襞を削り取るように蠢かす。反射的に、生殖管の奥から、男性器を引き込むための触毛が伸びてきて、舌に絡みつくのを、ちょいちょいと器用に引っ張って刺激する。

同時に、フィルリーナはいやらしく腰をくねらせ始めた。王妃に調教され、鍛えられた膣が、シール姫の生殖茎を強く締め付け始めた。

シール姫が歓喜の叫びを上げているのが分かった。耳には聞こえないが、その無秩序な触手の動きと、透明な肉塊の中で激しく明滅しているピンクの燐光でそれが分かる。

フィルリーナは、さらに、手も使って他の生殖茎も喜ばせてやった。親指を男性器に見立てて生殖管に挿入し、他の指で花弁を愛撫する…ときどき爪で引っ掻いてやると効果的だった。これをやられると、どんな生殖茎も狂ったようにのたうつのだ。

フィルリーナの胸には、愛しさと満足感が広がっていった。シール姫の生殖茎は、お菓子をくれるのを待つ子供のように股間の周囲に群がり、最上の快楽を求めて、入れ替わり立ち替わりフィルリーナの膣の中に入っては、次々と彼女の中に愛液をぶちまけ続けた。


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