さよならお嬢様(前編)
「お嬢様、お茶をお持ちしました」アルマはにこにこと嬉しそうにいうと、机の端に茶器を並べた。
「ありがとう、アルマレーナ」
エルランシアが顔を上げてすました視線を向けた。
「何をなさってるんですか?」
「イリーシア先生に宿題をいただいたのよ」
「へー」
アルマは机の上に広げられたノートを覗き込んだ。文字は読めるが、その意味しているところはさっぱり分からない。それよりもエルランシアからかすかに漂ってくる甘い匂いに気づいて、アルマは慌てて離れた。触手特有の匂い。人間の姿でいるときにも、少しはあるのだ。無意識のうちに陵辱されているときのことを思い浮かべてしまう。顔が赤くなるのが分かった。
「そ、それじゃ、私はこれで失礼します」
アルマが一礼して出て行こうとすると、エルランシアが呼び止めた。
「待ちなさい」
アルマは恐る恐る振り返った。エルランシアの目の色が変わっている。陵辱すべき獲物を前にした触手の目だ。アルマはかすかに身震いした。
「ドアに鍵をかけて、こちらへ来なさい」
アルマは逃げ出したかったが、体の方はいうことを聞かなかった。従順に主人の命令に従う。
「机の上に座って、胸をはだけなさい」
アルマは机の上に広げられた本やノートをきれいに整理して脇によけると、言われるがままにその上に腰掛け、エプロンを下ろし、上着のボタンを外していった。椅子に座ったエルランシアが熱っぽい視線で見上げている。
震える指先で何とかボタンを外し終え、ブラジャーをずらして乳房をあらわにすると、アルマはようやく口が利けるようになった。
「お嬢様、まだ昼間ですし…」
声が震えている。今にも涙がこぼれそうだった。
「確かに昼間だわ。でも、あなたの乳首、立ってるじゃないの」
「うぅ」
アルマは本当のことを言われて、小さくしゃくりあげた。確かにそこはボタンを外しているうちから固くなり、じんじんと快感を発し始めていたのだ。
「それに、あなたがいけないのよ」
「そんな、私、ただお茶を持ってきただけじゃないですか」
「嘘おっしゃい」
エルランシアはいいながら、アルマの乳房に両手を伸ばした。
「んっ…ぁ…」
そっと撫でられただけで、ぞわりと快感が全身に広がる。見下ろした自分の乳房は、窓から差し込む日差しで、白く輝いていた。その白い肌に、同じように白く美しいエルランシアの指先が絡みついている。
アルマは必死で喘ぎを飲み込んだ。鍵を閉めたとは言っても、誰かが通りかかれば、声は聞こえるだろう。
エルランシアは意地悪そうにアルマの困惑した表情を見つめながら続けた。
「あなたが犯して欲しくてたまらなそうな目で私を見るからいけないんだわ」
「そんなこと…して…ません…」
「まだ嘘をつく気?」
不意に乳首を押し潰され、アルマは悲鳴のような喘ぎ声を上げた。
「ゃあああっ」
「あなたがいやらしい目で見るから、私、勉強が手につかなくなってしまったわ。イリーシア先生に叱られたら、あなたのせいよ。ほら、白状しなさい。私に犯して欲しくてしょうがなかったのでしょう?」
「やっ…痛っ…やめて…ぁ…くっ…」
乳首を揉み潰されて、アルマは耐え切れずにいった。
「…ごめんなさい…お嬢様の…いうとおり…です…っ…」
「最初からそういえばいいんだわ」
乳首への責めから開放されて、アルマはハァハァと荒く息をついた。
「それじゃあ、アルマ、お願いしてみなさい」
エルランシアの楽しそうな声。
アルマは恥ずかしさに喘ぎながら、何とか声を絞り出した。
「お、お嬢様…私を…私を犯してください。お嬢様に犯して欲しくて…たまらないんです」
いいながら、情けなさに涙が溢れた。それを見てエルランシアがくすりと笑う。
「足を開きなさい、アルマレーナ」
いうとおりにすると、エルランシアの手が、アルマのスカートを足の付け根まで捲り上げた。
「あら、すごいわね」
アルマがちらりと見ると、机の上に何かの液体が広がっているのが分かった。アルマは恥ずかしさに顔を火照らせた。自分の愛液なのだ。パンティを濡らしただけでは飽き足らず、まるで失禁でもしたかのように、机の上まで溢れ出している。
エルランシアの指先が、濡れたパンティの上から秘所を弄くり始めた。くっきりと浮き出た割れ目に沿ってなぞり、固くなったクリトリスの周辺をぐりぐりとマッサージする。
「うっ…あっ…くっ…うぅ…んっ…んあっ…あ…ぁ」
「ふふ、どんどん溢れてくるわ」
「いやぁ…いわないで…」
「これならどうかしら」
パンティの最も重要な場所を隠している部分が脇にずらされる。あらわになった割れ目に、そっとエルランシアの指先が挿入された。
じゅぶじゅぶと音を立てながら異物が侵入してくる。きゅっと膣が締まった。
「あっ…ああああっ」
ぐちゅぐちゅぐちゅ。膣の中を弄繰り回される。
「やっ…あっ…ああっ…ひっ…やあっ…」
まだ触手の粘液を塗りたくられたわけでもないのに、まるで愛液を頭から噴きかけられたかのように全身が熱い。恥ずかしくて死にそうだった。お嬢様が間近であそこを覗き込んでいるのだ。こんなに明るい場所で。あそこに日が当たって温かい。愛液がきらきらと輝いている。あそこがひくひくといやらしく蠢く様も、文字通り白日の下にさらけ出されているのだ。
脚ががくがくと震え始める。もう耐えられない。腰が砕け、倒れそうになる上半身を、両手をついてなんとか支える。
「あっ…はあっ…だめっ…お嬢様…いっちゃう…いっちゃいます…やっ…やあっ…あっ、あっ、あっ、あっ、ああっ、あああああっっ」
目の前が真っ白になる。
アルマは天井を仰いで喘いだ。息が苦しい。胸のドキドキが止まらない。
ようやく一息ついて目を開けると、椅子から立ち上がったエルランシアが、服を脱ぎ捨てていく姿が目に入った。
アルマは硬直した。エルランシアが服を脱ぐのは、触手に変身するために違いないのだ。
「何をしているの? あなたも早く服を脱ぎなさい。それともその服が濡れてもいいの? 私はかまわないわよ」
アルマは儚い抵抗を試みた。
「お、お嬢様…だめです…まだ昼間なのに…」
「お黙りなさい。あなたは私の玩具なのよ。私が犯したいときに犯すの。それに、あなたが犯して欲しいっていったのよ。もう忘れたの?」
「そんな…」
アルマは恐怖に目の前が真っ暗になった。触手になったお嬢様の陵辱は何時間も続くのだ。その間、誰にも気づかれずにいるわけはない。それに、触手に犯されているときに、声を我慢するなんてできなかった。きっと誰かに聞かれてしまうに違いない。
だが、アルマの手はほとんど無意識のうちに服を脱ぎ始めていた。絶対服従が奴隷の美徳だった。そしてアルマは優秀な奴隷なのだ。それにアルマは知っていた。体の方は更なる陵辱への期待に喜び、震えているのだ。
「ほら、もっと脚を開きなさい」
全裸になったアルマは、いわれるがままに、机の上で大きく太腿を開いた。
「よく見えるでしょう」
エルランシアは熱っぽくいい、触手をざわめかせた。
何本かの触手が両足に絡み付いて拘束した。そして一本の触手が鎌首をもたげ、そろそろと股間に近づいた。日の光を浴びた触手はほとんど透明に透き通り、幻想的なまでに美しく輝いていた。
「あ…ああああ」
アルマは挿入への期待と恐怖に耐え切れず、声を漏らした。
触手はゆっくりと侵入してきた。細い先端が割れ目に差し込まれ、奥へと入っていくにつれて触手の太さに合わせて割れ目が広げられていく。
「あ…はあっ…あっ…く…ぅ…」
ぎゅっと目を閉じて耐える。ぽたぽたと涙が零れ落ちた。
「いつもよりすごく締め付けてくるのね。そんなに感じてるの?」
恍惚としたエルランシアの声に、アルマは目をつぶったままイヤイヤと首を振った。
「ふふ、何本入るかしら」
割れ目が広げられ、新たな触手が押し入ってくる。二本…三本…四本…
「ああ…あ…だめ…ゆるして…もう入りません…」
アルマは苦しげに喘いだ。お腹の中はもう触手で一杯で、これ以上入れられたらあそこが壊れてしまいそうだった。
そのとき二本の触手が伸びて来て、そのぬめった先端で両方の乳首を弾いた。
固くなった乳首が震え、乳房が揺れた。その快感は瞬時に全身に行き渡り、あそこがキュッと収縮した。締め上げられた触手がたまらずにアルマの中でのた打ち回る。
すでに限界に達していたアルマの理性がその瞬間に吹き飛んだ。
「あぁああああああああっっ!」
頭の中が真っ白になる。
触手に乳首が弾かれるたびに、アルマの体は跳ね上がり、びくびくと仰け反った。その度に絶頂が全身を貫き、アルマの意識を途切れさせる。
「ああっ…ああぁあああっ…やぁあああああっ…ひっ…ぁあああああっ…っっ…ああああ…あっっ…あっあっっ…あああああああああっっ」
気がつくとアルマの体は宙に浮いていた。無数の触手が絡みつき、アルマの体を支えている。大きく広げられた股間は、真っ赤に花開いた生殖茎に貫かれていた。激しく突き上げられるたびに体が跳ね上がり、落ちてくるところをまた突き上げられる。
あそこが壊れてしまいそうな激しい責めにアルマはどうにかなりそうだった。体がばらばらになりそうな恐怖。突き上げられるたびに脳天が痺れ意識が飛ぶ。
叫び声を上げたかったが、それも不可能だった。口の中にも触手が入り込み、粘液を分泌しながら暴れまわっていたからだ。
「んっ…んぐっ…んっ…っっ…ぷはっ…あむっ…んんっっ…っ!」
溢れた唾液と粘液が口元から喉へと流れ落ちる。髪の毛ももうずぶ濡れだった。気を失っている間に何度も愛液を噴きかけられたのだろう。
じゅぶじゅぶという触手が蠢く音に混ざって、愛らしい喘ぎ声が聞こえていた。
「うっ…あっ…あんっ…はあっ…アルマ、素敵よ…あああっ…もっと…もっと犯してあげる…んあっ…ああぁああ」
垂れてくる愛液に堪えながら薄目を開けると、椅子に腰掛けたエルランシアが快楽に身もだえしている姿が見えた。
触手と化した下半身へと続いているほっそりした腰が、喘ぎ声を上げるたびにエロティックにくねる。その乳房は自らの指先によってまさぐられ、いやらしく揉み潰され変形を続けていた。そして、その全身には自分自身の触手が何本も絡みつき、うねりながら粘液を塗りたくっていた。
窓から差し込む午後の日差しに浮かび上がったその姿は、常軌を逸した淫らさで、そしてこの上もなく美しかった。肌を犯した粘液がてらてらと輝く。
アルマは頭がどうにかなりそうだった。こんなにもエロティックで美しい生き物がいるなんて信じられなかった。なんて幻想的。まるで白昼夢を見ているようだった。そして自分は今その生き物に犯されているのだ。
(お嬢様…お嬢様…もっと…もっと…)
たまらない愛しさと歓喜が込み上げ、苦しげな喘ぎ声が高くなった。
「はあっ…あっ…ああ…アルマ…」
エルランシアの口の中に触手が侵入した。触手はその口内で蠢き、エルランシアの舌がその触手をいやらしくねぶるのが見えた。
「ほら、アルマ…私の唾液よ…ありがたく味わいなさい」
エルランシアの口から開放された触手が、アルマの口内へ突き込まれた。たとえエルランシアの唾液で濡れていたとしても、その味はもちろん判別できなかった。自分の唾液と、触手の粘液が入り混じり、口の中はぐちゃぐちゃになっている。
だがアルマにとってはそれで十分だった。言葉にできない恍惚感が全身に広がった。突き入れられた花弁を膣がキュッと締め付け、快楽に腰がよじれ、背中が反り返った。
(ああ…お嬢様…お嬢様…お嬢様ぁ…)
アルマの瞳はもう何も見てはいなかった。押し寄せる快感の波に全身が痙攣し、開かれた秘所からぼたぼたとだらしなく愛液が零れ落ちる。
「んっ…くうっ…はあっ…ああっ…アルマ、すごいわ…まだこんなに締め付けてくる…なんていやらしい子…まだ犯されたりないのね…あっ…んあっ…」
アルマはいつまでもエルランシアの喘ぎを聞いていたいと願ったが、それはかなわぬ事だった。激しい責めに意識は次第に途切れがちになり、やがてアルマの意識は恍惚の中で光の中に溶けていった。
陵辱が終わったのは、日が傾き、夕闇が迫ってきてからだった。空腹という生理現象がなければ、もっと長い時間…ひょっとすると朝まで…犯され続けていたかもしれなかった。だがそれで終わりではなかった。遅い入浴を終え、パジャマに着替えてメイド部屋に戻ってきてみると、同室のメイドがエルランシアの伝言を伝えた。すぐ部屋へ来いというのだ。
アルマはエルランシアの部屋へ赴き、今度こそ本当に朝まで犯され続けた。