奴隷少女は触手がお好き(27)








花より触手(4)別れの日



風呂上りはいつもぼうっとしている。いつも背中を流してあげると言われて、背中以外の敏感な部分まで弄繰り回されてしまうからだ。

タオルを一枚体に巻きつけただけの姿で、アルマはベッドに座っていた。同じくタオル一枚のマルルーネが、隣に座ってアルマの髪を拭いてくれる。それが終わると、あとはベッドに入るだけ。

押し倒されたアルマに馬乗りになると、マルルーネはさっそく股間から触手を伸ばした。二本の太い触手が、アルマの剥き出しの胸を這い回る。

「あっ…ん…ぅ…」

触手に擦られて、乳房がいやらしく形を変えていく。ぬるぬるした感触。乳房全体に粘液を塗りたくっているのだ。

「ハァ…ハァ…んっ…ぁ…」

息が荒くなる。粘液が皮膚から浸透するにつれて、神経が侵され、全身が快楽に対して過敏になっていく。

マルルーネは触手を這わせながら身を乗り出し、アルマの口に自分の乳房をあてがった。アルマはそのやわらかな物にしゃぶりついた。粘液を塗りたくられたお返しに、唾液を塗りたくっていく。

白い乳房を、唾液を一杯に乗せた舌で、舐め上げる。二人の荒い息遣い。舌と触手、そして唾液と粘液が発するいやらしい音が、静かな部屋に充満する。

「そろそろいいかしら」

マルルーネはいうと、アルマの上に覆いかぶさり、自分の胸をアルマの胸に押し当てた。

「あっ…」

アルマは切なげな声を上げた。乳房がやわらかな物で押しつぶされる。粘液と唾液が入り混じった潤滑剤が、ぬるりとした感触とともに、乳房を予想もつかない方向へと押し流す。

マルルーネが腰をくねらせ、円を描くように乳房を蠢かせる。それに押されてアルマの乳房も振り回された。

「んっ…くっ…んあっ…んっ…っ…」

濡れた乳房がニュルニュルと音を立てる。手で揉まれるのとは全く違った快感が背筋を痺れさせた。

「ハァ…んっ…ふぁあ…ぁ…くぅ…ん…」

アルマの喘ぎは、次第に鼻にかかった甘ったるい声へと変化していった。無意識のうちにか、マルルーネの動きにあわせて自分も腰をよじり、体を動かし始めた。二人の胸が蠢き、より激しく擦れ合う。

興奮が高まり、アルマはじれったそうに訴えた。

「ルーネさん…私…私…」

「なあに…アルマ…もう我慢できないの…」

「は、はい…」

潤んだ瞳でいうと、マルルーネはアルマの上から降りた。

「ルーネさん?」

怪訝そうにアルマはたずねた。いつもなら、そのまま触手で犯してくれるのに。

マルルーネはいたずらっぽく笑って、アルマを抱き起こした。

「今日はあなたが上よ」

いいながら、ベッドに仰向けに横たわる。

「ほら、はやく」

アルマは恥ずかしそうにためらった。視線はマルルーネの股間から離れない。伸び上がった二本の太い触手が、誘うように淫らにくねっている。

「どうしたの、入れてほしいんでしょう?」

アルマは意を決してマルルーネの上に跨った。マルルーネがやさしく…そして欲情した視線で…見上げている。触手が太腿の内側をそっとなぞり、あそこの入り口に先端を押し当てたのが分かった。

「そのまま腰を下ろして」

「は、はい…」

アルマはマルルーネの腹に両手をつき、ゆっくりと腰を沈めていった。それにつれて、触手がずぶずぶと入ってくる。

「うっ…ぅ…んんっ…くぅ…」

いつもよりきつい。おそるおそる体重をかけていく。固く閉まったあそこが、めりめりと音を立ててこじ開けられていった。涙が溢れ、ぎゅっと目を閉じると、温かいものが頬を伝って零れ落ち、ぽたぽたとマルルーネの乳房に弾けた。

アルマは堪え切れずに声を上げた。

「あっ…あぁああっ…くっ…うっ…ぅぁああっ」

一瞬、膝の力が抜けた。じゅぶりと音を立てて、一気に触手が体の奥まで貫いた。

「っ……っっ…!!」

背筋に快楽の衝撃が走り、アルマは仰け反った。声が出ない。目の前が真っ白になった。突然の絶頂に、体が硬直する。

「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」

激しい息遣いとともに、アルマは現実に引き戻された。涙で前がよく見えない。半開きの口から、だらだらと唾液が垂れていた。

お腹の中には巨大な触手がしっかりと収まっていた。温かい。あそこは限界まで広げられ、絶えず湧き出している愛液でグチョグチョになっていた。

「アルマ、動いて」

「でも…」

「アルマが動かないんだったら、触手を動かしていいかしら」

アルマはふるふると首を振った。今、お腹の中を掻き回されたら、どうにかなってしまう。

「うぅ…」

アルマは泣きながら腰を動かし始めた。ゆっくりと前後に振る。大きな異物が、お腹の中で少しだけ位置をずらす。気持ちいい。

「ぁ…ハァ…う…ぅ…くぅ…」

アルマは新しい快感に恍惚となった。アルマが動くたび、股間でグチュグチュと音がする。もうひとつのいやらしい音は、いつものようにもう一本の触手がマルルーネ自身のあそこを犯しているのだろう。

「アルマ、よくなってきたみたいね」

「は…はい…気持ち…いいです…」

「左右にも動いてみて」

「はい…うぅ…ぅ…ふぁあ…あ…ぁん…」

夢中になって腰を動かす。前後、左右、それから回転運動。

「あ…はぁん…くぅ…ぅ…うぁ…ハァ…ハァ…あぁ…んっ…」

下腹部がとろけそうに熱い。じわじわと快楽の痺れが腰に向かって這い登ってくる。

「あぁ…いいわよ…アルマ…」

マルルーネが色っぽく喘ぐ声が聞こえた。見れば自分の乳房を両手で揉みしだいている。アルマも自分の乳房を両手で掴み、揉み始めた。固く敏感になった乳首が、ジンジンと痺れ、快感の波動を送り出す。

「あっ…あっ…気持ちいい…気持ちいいよぉ…」

アルマは何度か逝ったが、その度にさらなる快感を求めて腰を動かし続けた。

「ハァ…あぁ…んくぅ…ぁ…あぁああ…」

快楽に頭が朦朧とする。虚ろな瞳は宙を向いているが何も写していない。口元から溢れた唾液は、乳房まで流れ落ちていた。腰の動きがより激しく、そしてより淫らになっていく。両手は今や乳房を揉みしだくだけではなく、自らのクリトリスをまさぐっていた。

「あっ…あぁああ…あうっ…ぅ…はぁ…あ…んっ…くぅ…」

「アルマったら…こんなに腰を動かして…」

遠くでマルルーネの声が聞こえる。だが、それはもう快楽に支配されたアルマには届かなかった。アルマは全身をいやらしく蠢かしながら、ほとんど無意識のうちに、誰とも知れない相手に向かって哀願していた。

「あっ…あぁあああっ…んっ…くっ…もっと…もっと…私を…ぐちゃぐちゃにして…ください…私は…いやらしい…奴隷ですっ…あっ…あぁああ…あっ…あっ…あぁああっ…ぁああああああっ!」



気がつくと、アルマはマルルーネの腕の中にやさしく抱きしめられていた。そっとマルルーネの手が頭を撫でている。

「ルーネさん…」

「あら、気がついた?」

「はい…」

アルマは恥ずかしそうに答えた。自分がひどく乱れてしまったことは覚えている。だが、マルルーネはそれをからかったりはしなかった。彼女はやさしく尋ねた。

「あなた、好きな人がいるの?」

「えっ、どうしてですか?」

「セックスするとね、なんとなく分かるのよ。あなたには誰かすごく大切で大好きな人がいるって」

胸の奥から突然熱いものが込み上げてきて、アルマは泣き出した。涙が後から出てきて止まらない。肩が震え、泣き声は次第に激しくなっていった。

「お嬢様…お嬢様ぁ…」



アルマは荷物の詰まったカバンを手に、マルルーネの前に立っていた。マルルーネが差し出した袋を受け取って相手を見返す。

「これは?」

「餞別よ。道中何があるか分からないし、お金はあった方がいいでしょう」

「でも、私、お金なら…」

「好意は素直に受け取りなさい。ほら、馬車が来たわ」

アルマは「ありがとうございました」と頭を下げ、馬車の方へ歩きかけたが、突然くるりと一回転してマルルーネのところへ戻ってきた。驚いているマルルーネに、アルマはいった。

「忘れてました。お別れのキスです」

相手の首筋に手を回し、背伸びをして唇を軽く重ねる。

「…ありがとう」

やさしく微笑むマルルーネに見送られて、アルマを乗せた馬車は走り去っていった。


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