私のお嬢様(4)散歩
アルマは一人、水槽の前に立ち、幸福そうな笑みを浮かべながら中を覗き込んでいた。水槽の中では、まだ赤ん坊の小さな触手体が、無数の触手を放射状に伸ばして、ゆらゆらと漂っていた。その赤ん坊…アルルンシーヌというたいそうな名前がついていた…はアルマと赤の他人ではなかった。実の母親はアルマの元主人であるエトランシーヌだったが、彼女に卵を産み付けられ孵化させたのはアルマなのだ。アルマが水の中に指を突っ込み、ぐるぐると動かすと、赤ん坊はミニチュアのような触手を伸ばしてきてアルマの指に絡みつかせた。アルマが指を動かすにつれ、触手はアルマの手に這い登ろうとしたり、逆に逃げ回ったりして活発に動き回った。
「アルマさん」
声に振り返ると戸口にシルルヴィーアが立っていた。
「散歩に行きます。案内してください」
彼女は言いたいことだけいうと、背中を向けて外へ出た。アルマは水槽に向かって「じゃあね」と手を振り、主人の後を追った。
アルマはシルルヴィーアと並んで、川沿いの道を歩いていった。「シルル様、やきもちを妬いてるんですか?」
「別に」
シルルヴィーアが視線も向けずにそっけなく答えたのを見て、アルマはにやにやと笑みを浮かべた。図星なのだ。大好きなお姉様を、その娘に取られたような気がして気に入らないのだろう。
シルルヴィーアは立ち止まると、無表情な瞳をアルマに向けて冷たく言った。
「笑わないで」
「いいじゃないですか。アルル様が大きくなったら、エトランシーヌ様と一緒にシルル様を…えーと、その、エッチなことしてくれるかも知れませんよ」
シルルヴィーアは少し考え込むように視線を落とし、それからかすかに顔を赤らめた。そしてなおもアルマがにやにやしながら自分を見ているのに気づくと、何事もなかったかのように歩き始めた。
アルマは町へと続いている道を逸れて、山の方へとシルルヴィーアを案内した。エトランシーヌがいつも散歩しているコースなのだ。途中に細い小川があり、アルマは水面に出ている石から石へと飛び移って、対岸へ渡った。振り返ると、シルルヴィーアがアルマのまねをして、ひとつひとつ慎重に石を飛んでくるところだった。最後の石から勢いをつけてジャンプし、こちら岸へ着地したとき、シルルヴィーアはバランスを崩してよろめき、アルマの胸に倒れこんだ。アルマはしばらくの間、少女のほっそりした体を抱き締めていた。腕の中でシルルヴィーアは少しだけ身じろぎし、それから誰に言うともなくいった。
「…外で犯されたことある?」
アルマはどきりとして、腕の中の少女を見返した。シルルヴィーアは視線を逸らしていた。
「あ、ありますけど」
アルマの声は少しうわずっていた。
「お姉様に?」
「はい…」
シルルヴィーアは体を離すと、じっとアルマを見つめた。
「お願い、アルマさん」
彼女は何をお願いするのか言わなかった。だが、アルマにはもちろんはっきりと分かった。アルマと同じように、自分も野外で犯されたいといっているのだ。シルルヴィーアは続けた。
「知っているの。今日はアルマさんがご主人様係だということ」
「それはお屋敷にいるときの話ですよ」
「そのポケットに入っているものは何?」
アルマは「うっ」とうめいた。こんなこともあろうかと張形を持ち歩いていたのだ。
ちらりとやってきた道の向こうを一瞥すると、木々に隠れるようにして、エトランシーヌの屋敷と町を繋いでいる道が見えた。だが、今は誰も通りかかる気配はなかった。アルマは仕方なくメイド服のポケットから双頭の張形を取り出した。
アルマは張形の男根の形をした一方の端を、口に含んで濡らしていった。シルルヴィーアが手を伸ばし、「貸して」といいながら張形をアルマから奪い取った。彼女はアルマがやったように男根を舐め始めた。
その間、アルマはスカートの中に手を突っ込み、慎重にパンティを脱いだ。片脚ずつ靴を脱ぎ、パンティを抜き取り、また靴を履く。脱いだパンティはメイド服のポケットにしまった。
シルルヴィーアが無言で張形を手渡した。その一方は、彼女の唾液でべっとりと濡れていた。アルマはスカートをたくし上げ、その端を口で咥えながら、男根の濡れた先端を、自分の割れ目に挿入していった。
「んっ…くっ…」
アルマはくぐもった声を漏らした。濡れていない性器は、きつく締まっていて、容易には男根を受け入れてくれなかった。
シルルヴィーアがアルマの正面にひざまずいた。顔をアルマの股間に近づけると、割れ目のすぐ上に口をつけて唾液を垂らし始めた。唾液は割れ目に沿って流れ落ち、男根が割れ目に潜り込んでいる部分で、その人工物を濡らした。アルマはゆっくりと男根を前後させて、少女の唾液を自分の性器の中へと送り込んでいった。やがて唾液は十分な潤滑材となり、男根はしっかりとアルマの膣に収まった。
ベルトを留めると、アルマの準備は整った。股間からはアルマの側に挿入されたものよりも一回り大きな男根がそそり立ち、いつでも相手を犯すことができるようになっていた。
「シルル様、何してるんですか」
アルマは驚いて声を上げた。シルルヴィーアがドレスを脱ぎ始めたのだ。だが、驚きはそれだけではなかった。ドレスの下には、当然身につけているべき下着がなかったのだ。
「着たままだと汚れそうだから」
シルルヴィーアは淡々といい、アルマの反応を確かめるように、少し小首を傾げた。その姿は愛らしいと同時に、美しく幻想的だった。深い茶色の木々と、鮮やかな緑色の葉の色の中にあって、少女の色白の肌は、なまめかしく光り輝いているように見えた。
少女が擦り寄ってきて唇を近づけると、アルマはそれに応えた。裸の少女の体を抱き締め、口付けをした。舌と舌が絡み合い、唾液が口元から溢れて喉をつたっていった。
アルマの手は少女の体をまさぐった。少女の裸体は密着しているアルマのメイド服に擦れて、乱暴な快感を味わっているはずだった。また、少女はいやらしく体をくねらせていた。スカートの裾を持ち上げるようにして、男根が突き出していたが、シルルヴィーアはその男根を股にはさんで、自分の性器に擦り付けているのだ。
興奮に体が熱くなり、荒い息遣いが耳につき始めると、シルルヴィーアはいったん体を離し、くるりと背中を向けて、誘うように尻を突き出した。潤んだ瞳が肩越しに哀願していた。アルマは背後から少女の華奢な腰を掴むと、自分の突き出した男根を、彼女の女陰にゆっくりと差し入れた。
少女の膣の抵抗が、無機質の張形を通してアルマの女陰に伝わってきた。アルマは膣をえぐる圧迫感に耐えながら、少女の腰を抱き締めるようにして、さらに自分の腰に引き寄せた。ぐちゅぐちゅと音がして、男根はすっぽりと少女の中に納まった。
「あっ…あぁああっ!」
シルルヴィーアはたまらずに腰をよじって声を上げた。その声はいつもより大きかった。野外で…それも全裸で…犯されているという異常な状況のために、いつもより興奮し、その分大きな快感を感じているのだ。
アルマは腰から手を滑らせ、少女の乳房をまさぐり始めた。固く勃起した乳首を手のひらで撫で回すと、シルルヴィーアの体はびくびくと震えた。
シルルヴィーアは無意識のうちに陵辱から逃れようと、上半身を前へ倒し、尻を後ろへ突き出すような姿勢を取っていた。アルマは彼女の左右の乳房を鷲掴みにし、揉みしだきながら自分の方へ引き寄せた。反り返った男根は、下方から突き上げるようにして彼女を貫いていたから、姿勢が直立に近づくにつれ、男根はより深く彼女の中へ潜り込んでいった。
「ああっ…あっ…あひっ…あっ…はあっ…あぁああっっ!」
少女はどうすることもできずに、激しい喘ぎ声を上げながらいやいやと首を振った。彼女の手は自分の胸をまさぐっているアルマの手の上に置かれていたが、それは力なく添えられているだけで、アルマの行為を妨害するどんな役にも立ってはいなかった。
何かが動いたような気がして、アルマは反射的にシルルヴィーアの口を手で塞いだ。アルマはもう一方の手で彼女の体を抱き締めながら、じっと様子をうかがった。木々の向こうに見える道に、小さく二人連れの姿が見えた。町に出かけていたエトランシーヌとヨルンネーアが帰ってきたのだ。
「シルル様、動かないでください。奥様とヨルンさんです」
アルマは耳元で囁いたが、シルルヴィーアはそれでいっそう興奮したのか、アルマの腕の中でもがき始めた。
シルルヴィーアが悶えるにつれて、アルマの中に埋もれている男根も活発に動き、アルマを犯していった。アルマは相手を抱き締めている手に力を込めて、必死に耐えようとした。
「だ…だめ…シルル様…そんなに動いたら…」
快楽に侵されていく体を、アルマはもう止めることができなかった。少女を強く抱き締めたまま、腰を動かし始める。ぐちゅ、ぐちゅ…男根が少女を貫くいやらしい音が、木々のざわめきに混ざって聞こえ始めた。
「うぐっ…うっ…んっ…んんっ!」
塞がれたシルルヴィーアの口から、苦しそうな、くぐもったよがり声が、ひっきりなしにあがった。その口を押さえているアルマの手のひらは、もう彼女の唾液でべっとりと濡れ、彼女が悶えるたびに、その唾液が彼女の顔に塗りたくられていくのだった。
二人の少女の接合部からは、止め処もなく愛液が溢れ出し、それぞれの太腿を伝って靴までも流れ落ちていた。アルマは絶頂が近づいてくるのを感じて、激しく少女を責め立てた。口を押さえていないほうの手を下腹部までずらし、男根が深々と埋もれている割れ目をまさぐる。そして愛液まみれになった指先で、可憐なピンク色に勃起した肉芽を乱暴に擦り上げた。
少女の体はびくりと跳ね上がり、そして背筋を限界まで仰け反らせながら、何度も痙攣した。アルマは彼女の体がどこかへ行ってしまわないように、しっかりと抱き締めた。そしてその副作用として、二人を繋いでいる男根は、これ以上ないほど深く性器の奥へ没入した。
シルルヴィーアの絶頂はアルマを貫いている男根に伝わり、アルマの中を激しく掻き回した。主人にわずかに遅れて、アルマも絶頂に達した。堪え切れない快楽の電流が背筋を這い上がり、腰から下の力が急速に抜けていった。アルマは主人をかばって尻餅をつくように背後に倒れこんだ。
「いてっ」
アルマは背後にあった木の幹で頭を打ち、一瞬記憶を途切れさせた。だが、意識を取り戻してみると、依然としてアルマは木の幹を背に座り込んでおり、腰の上には性器を結合したままのシルルヴィーアが、ぐったりとアルマに背中を寄りかからせていた。
「うっ…うぅ…」シルルヴィーアは弱々しい声を上げながら、体を起こし、両手を地面につきながら腰を持ち上げた。じゅぷりという音と共に男根が抜け、中に溜まっていた愛液が割れ目から男根の先端にとろりと垂れ落ちた。
それから彼女は四つん這いのまま向きを変え、顔をアルマの股間にうずめるようにして、男根を舐め始めた。男根を覆っていた自分の愛液をすっかり舐め取ると、今度は留め具を外してアルマの中に埋もれている方の男根を引き抜き、そこに付着しているアルマの愛液をきれいにしゃぶった。アルマはぼんやりとしたまま、その様子を眺めていた。
やがてシルルヴィーアはアルマの腰に馬乗りになり、アルマに擦り寄るようにして口付けした。少女の舌は、ねっとりとした動きでアルマの唇をなぞり、口内に侵入してきて舌を舐め回した。
その間にぬるりとした感触が下腹部から広がっていった。触手が螺旋を描きながら太腿に巻きついていく。メイド服の下に潜り込み、腰を這い上がった触手は、ブラジャーの隙間から入り込んで、じかに乳房を揉みしだき始めた。
股間にざわざわと蠢く肉の絨毯が密着した。シルルヴィーアの陰になっていて見えないが、彼女の生殖茎が肉の花弁を広げて、アルマを犯そうとしているのだ。その表面にびっしりと生えている微細触手は、割れ目やクリトリスや太腿の付け根といった敏感な部分をまさぐった。粘液のぬるぬるした感触とくすぐったさが襲ってきたが、それも短い間だけだった。花弁はすぐに割れ目を押し広げながら中に潜り込んできた。
「あうっ…うっ…んんっ!」
アルマは身悶えした。その喘ぎは、深い口付けのためにくぐもった声にしかならなかったが、膣は、張形よりも太く強烈な異物感を持った花弁を押し戻そうと、活発に蠢いた。
だが抵抗は急速に弱まっていった。体に絡みついた何本もの触手が塗りたくる粘液が、アルマの白い肌に浸透して催淫効果をもたらしていた。口付けによって交換される唾液さえもが催淫液だった。そして、花弁からとどまるところなく染み出している粘液が、膣の内壁から急速に吸収され、アルマの神経を狂わせていった。
今や触手の性器は、膣の入り口から子宮口の間を、じゅぶじゅぶと音を立てながら行き来していた。生殖茎が突き入れられるたびに、割れ目の隙間からは愛液と粘液の入り混じった液体がごぼごぼと溢れて、股間に流れ落ちていった。
二人の少女は互いに密接に体を絡ませて、淫らに蠢いていた。アルマはとろりとした瞳に涙を浮かべて喘ぎながら、シルルヴィーアの体をまさぐった。触手の愛撫に耐えながら、相手のふくらみかけの乳房や、小さな尻を撫で回す。股間へと手を回すと、少女の秘所とアルマの割れ目を繋いでいる花弁の柄の部分が指先に触れた。
シルルヴィーアの体がびくんと震えた。アルマはその肉管をそっと握った。他の触手と同じぬるぬるした感触。違うのは、アルマの膣と同じように、絶えずぐねぐねと蠢き続けていることだった。事実それはシルルヴィーアの膣だった。本物の触手の男根は、花弁の中央から没入し、この肉管の内部を遡って子宮まで貫くのだ。
生殖茎を扱き始めると、シルルヴィーアは背筋を仰け反らせて悲鳴のような喘ぎ声を上げた。びくびくと肉管が震え、アルマの中で花弁がのた打ち回った。アルマもたまらずに身をよじらせた。じゅっ、じゅっ、膣の中で花弁が愛液を噴出させている。子宮が熱いもので満たされ、割れ目からどぼどぼと愛液がほとばしった。
「あなたも脱げばよかったんだわ」アルマがメイド服についた土や枯葉を払っていると、石の上に腰掛けてこちらを見ているシルルヴィーアがいった。全裸で行為を行った彼女の姿は、屋敷を出たときと同様に整っていた。
「だって恥ずかしいじゃないですか」
アルマが困った様子で言い返すと、シルルヴィーアは小さな吐息をついてつぶやいた。
「私、とても興奮したわ…」
二人は連れ立って屋敷への道を戻っていったが、屋敷が見えてきたところで、不意にシルルヴィーアが立ち止まった。彼女はアルマをじっと見上げて尋ねた。
「あなたのお嬢様はどこにいらっしゃるの?」
アルマは驚いて、少女を見つめ返した。その紫色の瞳から表情を読み取ることはできなかった。アルマは振り返り、ひとつの山を指差した。
「あの山の向こうにお屋敷があります」
「そう、近いのね」
彼女はそういって、しばらくの間、その山を眺めていたが、やがて独り言でもいうようにいった。
「会いたい?」
「えっ?」
「今日は遅いから、明日にでも。私もお会いしてみたいわ。かまわないでしょう?」
「え、ええと、エルランシアお嬢様に会いたいということですか」
「いやなの?」
「いやじゃないですけど…」アルマの表情は急速に沈んでいった。「もういないんです。しばらくお暇をもらっている間に、みんないなくなっちゃったんです。どこへ行ったのか分かりません。だから私はエトランシーヌ様の所へ…」
「そのこと、お姉様には聞いてみた?」
アルマは驚いたように首を振った。「いいえ」
「では、聞いてみましょう。お隣の領地なら、何か知っているかも知れないわ」
「ええ、知っているわよ」エルランシアについてたずねられたエトランシーヌは、あっさりと答えた。
「あの方のお母様が亡くなったときに、いろいろ相談に乗ってあげたのよ。ほら、あの方の領地はお隣だから。お母様にはお世話になっていたし。小さなころには一緒に遊んであげたこともあるのよ」
アルマはほとんど聞いてはいなかった。彼女はなおも話し続けようとするエトランシーヌをさえぎって、もどかしげにたずねた。
「それで、エルランシアお嬢様はどこへ!?」
「あら、ごめんなさい」とエトランシーヌは話を止め、はっきりと答えた。「都よ。エルランシア様は王宮へ行かれたの」