奴隷少女は触手がお好き(71)








私のお嬢様(11)国王陛下への挨拶



一行を出迎えたのは、触手王のただ一人の娘であるリアン王女その人だった。

王女はアルマと同年代で、アルマとは正反対に高貴で落ち着いた物腰の美しい少女だった。だが、アルマの胸はときめかなかった。朝から上の空なのだ。

王女はシルルヴィーアと親しいらしく、二人並んで何か話しながら廊下を歩いていった。アルマたちメイドも、その二人の後にぞろぞろとついていった。

不意にアルマの目に一枚の巨大な絵が飛び込んできた。アルマは引き寄せられるようにして、ふらふらとそちらの方へ歩いていった。

「ちょっと、アルマちゃん」

エミミアーナがアルマの手を掴んで引きとめた。

「お屋敷じゃないんだから、一人でどこかへいっては駄目よ」

アルマは振り返り、それからその絵を「あれ」と指差して見せた。

それは、完全な触手だった。人間的なところはどこにもない。純粋な触手だった。ほとんど透明な肉塊から、無数の触手が生えている。あまりにも多すぎて数えることができないほどだった。

それは触手様ではなかった。触手様ならば、どこかに人間との交わりで生まれたことを示す何かがあるはずだった。それはもっと高貴な何かだった。喉元までせり上がってきた畏怖の感覚は、以前にも体験したことがあった。

「それは、お父様ですわ」

いつの間にかアルマの背後に立っていたリアン王女が、絵を見上げて誇らしげにいった。

「そのうち会えますわよ」

そして王女はシルルヴィーアに「行きましょう」といい、また歩き出した。

エミミアーナがアルマの手を引っ張り、絵から引き剥がした。それから彼女は、アルマに小さく耳打ちした。

「王様の絵よ。見とれるのは分かるけど、ひやひやさせないでね」

アルマはようやく教会で見たイヴの像を思い出した。彼女に絡みつき、犯していたのが、この絵と同じ、国王陛下だったのだ。



アルマたち、地方からやってきたメイドたちには、ほとんどやることがなかった。王宮のメイドたちがすべてを取り仕切っており、アルマたちにできることといえば、主人の後について回ることくらいだった。

午前中は王女を交えた談話会だった。シルルヴィーアの他にも、いろいろな所から大貴族が招かれていて、何か重要なことを話し合うのだ。その間アルマたちは部屋から閉め出され、他のメイドたちと一緒に別の部屋に入れられた。

エミミアーナとユーナリーナは、知り合いのメイドたちと旧交を温めていた。アルマは出された菓子や飲み物を一通りお腹に収めると、こっそり部屋を抜け出そうとした。が、すぐに襟首を掴まれて引き戻された。

食事の後は閲兵式だった。メイドたちも主人の後について、ぞろぞろと庭の見えるバルコニーへいった。それが終わると、ようやく解散となり、宿泊のために用意された部屋へと戻った。

「シルル様、エルランシアお嬢様の所へいっていいですか? さっきお部屋の場所を聞いておいたんです」

部屋へ入るなり、アルマは勢い込んでいった。

「いつの間に」

エミミアーナが呆れたようにつぶやいた。

「残念だけど」とユーナリーナが手にした書類に目を通しながら口を挟んだ。「この後、お嬢様は国王様の所へ挨拶に行かなければならないから」

「じゃあ、その後で!」

「その後は晩餐会よ」

「うぅ…」

アルマはがっくりとうなだれた。

「晩餐会の後は空いているのでしょう?」

シルルヴィーアがいった。

「はい、空いています」

「じゃあ、そのときに行きましょう」

アルマは「え?」と主人の顔を見た。「ひょっとして、シルル様もご一緒にですか?」

「エルランシア様にご挨拶しておきたいの」

ユーナリーナが続けた。「それに、契約の話はお嬢様がいなければできないですから。でも、大丈夫でしょうか。去年は晩餐会の後にリアン王女がいらっしゃいましたよ?」

「姫様には事情をお話しておくことにするわ」



王宮のメイドが呼びに来たので、一行は国王のいる神殿へと向かった。

神殿は巨大だった。触手様の神殿が密閉感を伴う息苦しさを感じさせるとすれば、国王の神殿は人間以外のものに作られたのではないかと思わせる巨大さと、圧倒的な威圧感があった。

四人は地底から吹き上げてくる風に逆らって、高い天井の階段を地下深くに向かって下りていった。太陽の光がまったく届かなくなり、壁にかけられたランプだけが唯一の心細い明かりになった。やがて大きな扉のない入り口があり、その向こうに巨大な地底の空洞があらわれた。

アルマは呆然とした面持ちで、その奇跡的な光景を見つめた。剥き出しの岩が光ゴケで覆われ、ぼんやりした青緑色の光を放っている。足元は一面の湖で、その真ん中に一本の石造りの橋が向こう側へと伸びていた。そしてその終端にある玉座に、あの絵で見たのと同じ、巨大な触手が鎮座していた。

かすかな衣擦れの音に振り返ると、エミミアーナとユーナリーナが、シルルヴィーアの衣服を脱がせていた。全裸になるとシルルヴィーアは、まっすぐに国王の元に向かって歩き出した。

「アルマさん、私たちはこっちよ」

ユーナリーナにうながされ、アルマは入り口の手前に作られた控え部屋へと入っていった。

エミミアーナが棚を物色し、お茶とお菓子をテーブルに並べた。そのとき突然、シルルヴィーアの悲鳴のような声が響き、アルマは椅子から飛び上がった。

「シルル様!」

アルマが部屋から飛び出そうとすると、年上のメイドたちが引き止めた。

「アルマちゃん、大丈夫よ。セックスしてるだけだから。王様に子種をいただいているの。あなたも触手様に子種をいただいたことがあるでしょう?」

「子種、ですか」

アルマは再び椅子に座りなおして、目の前に置かれたお茶を少しだけ啜った。落ち着かなかった。シルルヴィーアの声がひっきりなしに聞こえてくる。アルマは何度もドアの向こうに目をやった。

「そんなに気になるなら、見にいってもいいわよ。ただし、王様の触手が届く所には近づかないこと。もし近づきすぎたら、あなたも犯されてしまうから」

アルマは部屋を出て橋を渡っていった。シルルヴィーアの声が次第に大きくなり、やがてその姿がはっきりと見えてきた。

アルマは呆然と立ちつくした。シルルヴィーアの体は無数の触手で空中に拘束され、まさぐられていた。その体は早くも粘液に覆いつくされ、べとべとに汚されていた。幼い乳房が触手に絞り上げられ、ぷるぷると震えていた。彼女自身の太股と、そこに絡みついた何本もの触手に隠れていたが、彼女の股間には明らかに触手が挿入され、淫らに蠢いていた。

「アルマ…さん…」

シルルヴィーアがアルマに気づいて振り返った。彼女の美しい顔もすでに粘液で汚されていた。

触手が位置を変え、アルマの前にシルルヴィーアの全身がさらけ出された。両脚がM字に開かれ、触手が突き刺さった秘所があらわになった。ぐじゅぐじゅと音を立てながら、触手が引き抜かれ、粘液と愛液の混合物が糸を引いて滴り落ちた。

何本もの太い男根触手が近づいた。アルマが凝視する中、一本の男根が下からシルルヴィーアの股間を突き上げた。それは割れ目に食い込み、めりめりと音を立てながら少女を貫いていった。

「あっ…ぁああああっ!!」

シルルヴィーアの小さな体が跳ね上がり、仰け反った。白い腹部が、はっきりとした男根の形に盛り上がっていた。

男根は精力的に動き始めた。ぐじゅっ、じゅぶっ、じゅぶぶっ。何度も少女を突き上げる。少女の体はその度にゆっさゆっさと揺れた。残りの男根も少女の体に群がってきた。やわらかな乳房やクリトリスに、その先端を擦りつけ始めた。

「あっ…あぁああっ…あひっ…あっ…あぁああっ」

シルルヴィーアは激しく喘ぎながら、身悶えした。閉じられた瞳からは、止め処なく涙が溢れ出していた。一本の男根が少女の口に突き込まれ、心臓を切り裂くようなよがり声を封じた。代わりに苦しそうなくぐもった声が漏れ始めた。

やがて男根触手が動きを止め、絶頂の痙攣に震えた。少女の腹部が盛り上がり、それから割れ目の隙間から、どろどろとした精液が溢れ出し、生殖茎を伝って流れ落ちた。精液は口の中にも噴出し、飲み込めなかった大量の精液が、口から溢れ出した。

わずかな間をおいて、少女の肌に擦り付けられていた男根からも、勢いよく白濁液がほとばしった。それは少女の肌を汚しただけではとどまらず、勢いよく跳ね返って飛び散り、アルマの頬にもわずかな汚れを残した。

シルルヴィーアの体は、一瞬の間に精液にまみれていた。胸に出された精液が、乳房の曲線を伝ってどろりと流れ落ちていく。銀色の美しい髪の毛さえも精液に汚され、それはシルルヴィーアのこめかみから頬を伝って流れていった。

ぼたぼたと音を立てて白濁液が床に落下し、たちまちあたり一面は精液の水溜りと化した。じゅぶり。音を立ててシルルヴィーアの女性器から男根が引き抜かれた。割れ目から驚くほど大量の精液が零れ落ち、水溜りにさらなる白濁液を追加した。

あたりはたちまちむせるような精液の匂いに包まれた。甘ったるく、そして吐き気のするような強烈な匂いだった。アルマの頭は朦朧とし始めた。

「あっ…あっ…ああっ…ひっ…あぁ…あっ…あぁああっ」

再びシルルヴィーアの喘ぎ声が聞こえ始めた。空中で四つん這いのような格好にさせられたシルルヴィーアが、後ろから犯されているのだ。

アルマたちにとって絶対的な主人であるシルルヴィーアが、ここでは犯されるだけの玩具でしかなかった。精液と粘液にまみれた肉人形でしかないのだ。少女はもはや圧倒的な快楽に支配され、それに反応するだけの存在と化していた。紫色の瞳はもはや何も見てはいず、その体は男根の動きにあわせて、いやらしく腰を蠢かせ始めていた。

アルマはふらふらと触手王に近づき始めた。

そのとき、誰かがアルマの体を抱きとめたので、アルマははっと我に返った。

「エミさん…ユーナさん…」

「これ以上は駄目よ。我慢して」

ユーナリーナが噛んで含めるようにしていった。

「でも…」

「代わりに私たちが気持ちよくしてあげるから」

エミミアーナがいい、スカートの中へ手を差し込んだ。体に力が入らず、抵抗することができない。エミミアーナの手はアルマの股間をまさぐった。

「すごくべとべとよ」

「あっ」

「お嬢様が犯されるのを見て興奮したのね。初めて見た人は、みんなこうなってしまうんだわ」

「あっ…ああっ!」

手はパンティーの上からクリトリスを撫で回し始めた。固くなった肉芽から、電流のように快感が走る。

「だっ、だめっ…やっ…あぁああっ」

たちまち絶頂に達したアルマは、くたりと崩れ落ちた。

気がつくと、アルマは床に座らされ、半裸にされていた。エミミアーナが背後から手を伸ばして、胸元をはだけ、乳房をまさぐりながら、首筋に舌を這わせていた。ユーナリーナがスカートの中に手を差し入れ、パンティーをずり下ろす。

「あら、びしょびしょね」

ユーナリーナが手にしたパンティを見て、エミミアーナがいった。

「ええ。アルマさん、もうちょっと待っていてね。すぐ準備するから」

ユーナリーナはいうと、自分もスカートとパンティを脱ぎ捨て、双頭の張形を装着した。彼女の秘所からは、アルマと同じく、愛液が溢れ出して太腿まで濡らしていた。

準備ができると、ユーナリーナはアルマの太腿を持ち上げて股間を露出させ、中心目掛けて腰を押し出した。ぐじゅり。音を立てて張形はアルマの中へ潜り込んでいった。

「あっ…うぅ…」

アルマはびくびくと体を震わせた。また逝ってしまったのだ。全身が敏感になっていた。

じゅぶっ、ぐじゅっ、じゅぶるっ。音を立てて張形がアルマを貫いた。そのたびにアルマの全身が背後のエミミアーナの方へ押し込まれる。

「あっ…あひっ…ぐっ…やっ…あっ…あぁあああ」

アルマの瞳は急速に虚ろになっていった。喘いでいる口元から涎が流れ落ち、腰はユーナリーナの動きに合わせていやらしく蠢いた。

「はっ…はあっ…あっ…ああっ…アルマさんっ…あっ…うっ…あぁあああっ」

ユーナリーナ自身も激しく喘いでいた。次第に腰の動きが速くなり、勢いよく男根が突き入れられるたびに、二人の愛液が飛び散った。やがてユーナリーナは絶頂に達し、アルマの上に倒れこんだ。

次はエミミアーナの番だった。ユーナリーナから張形を奪い取って装着すると、アルマを押し倒して犯し始めた。アルマの腰を抱え上げ、激しく腰を打ちつけた。男根はアルマの奥深くまで貫き、そのたびにアルマの背筋から脳天まで、電流のように快感が突き抜けた。やがて犯されているアルマの上にユーナリーナが覆いかぶさってきて、乳房を揉みしだき、乳首をしゃぶった。

二人は交互にアルマを犯し続けた。アルマは何度も逝き、陵辱はいつ果てるとも知れなかった。激しい快感に身を仰け反らせるたびに、逆さまになった視界に、無数の触手に犯され続けるシルルヴィーアの姿が映っていた。



最初に意識を取り戻したのはアルマだった。最初に思ったのは、自分の衣服はどこかということだった。いつの間にか全裸にされていたのだ。だが、倒れているシルルヴィーアの姿を見た途端、そんなことは吹き飛んでしまった。

「シルル様!」

アルマは反射的に主人の側に駆け寄った。その後で、王の触手が届く範囲へ近づいてはいけないと言われていたことを思い出して、「あっ」と声を漏らした。顔を上げると、巨大な触手は玉座に鎮座したままかすかに触手を蠢かせているだけで、アルマを犯そうという様子は見られなかった。

シルルヴィーアの姿は、無残に犯された少女の姿そのものだった。全身が精液に覆いつくされていた。腹部がふくらんでいるのは注入された精液のためだろう。

「大丈夫ですか」

上半身を抱き上げると、割れ目からじゅぶじゅぶと音を立てて白濁液が溢れ出してきた。口の中にも溜まっていたらしく、「けほっ」と咳をしたかと思うと、大量の精液を吐き出した。

アルマは用意されていたタオルを取ってくると、丁寧に少女の体を拭っていった。やがてシルルヴィーアは目を覚まし、アルマの姿を認めると弱々しくいった。

「…ありがとう、アルマさん」



国王への挨拶が終わると、もう晩餐会の時間になっていた。シルルヴィーアは晩餐会に出かけ、アルマたちはメイドのために用意された食堂で夕食をとった。

食事が終わって部屋に戻ったものの、シルルヴィーアはなかなか帰ってこなかった。アルマはそわそわし、それから意味もなく部屋の中を歩き回った。ようやくシルルヴィーアが帰ってくると、アルマは「シルル様!」と喜色満面で駆け寄った。

シルルヴィーアはアルマを見ると、いつもどおりの無表情でいった。

「晩餐会でエルランシア様にお会いしたわ。休憩室で話し合いをすることにしたから。すぐ出かけましょう」

「はい!」

二人は王宮のメイドに案内させて、広く長い廊下を歩いていった。壁には同じ間隔ごとに明かりが灯されていたが、その周辺以外では廊下は闇の中に沈みこんでいた。

アルマは走り出したくてたまらなかったが、何とか抑えて、歩幅の小さなシルルヴィーアの傍らを歩いていた。愛想のいい王宮のメイドは、扉の前を通り過ぎるたびに、ここは何の部屋であるという説明を繰り返し、シルルヴィーアはそれに適当に相槌を打っていた。

「あそこに見えるのが貴賓用の休憩室です」

案内のメイドがいい、アルマがそちらに視線を向けると、向こう側からやってくる人影が見えた。

「あ…」

アルマは金縛りにあったように立ちすくんだ。背筋に電流が走りぬけ、まるで逝ったときのように一瞬だけ視界が真っ暗になった。

アルマは相手を凝視した。まぎれもないエルランシアお嬢様だった。豪奢だった栗色の巻き毛は、短く切られて肩までしかなかったが、それで見間違えるということはありえなかった。青い瞳がおびえたようにアルマを見つめていた。

「お嬢様…」

アルマが一歩踏み出すと、エルランシアは胸に手を当てて、震える声で言った。

「アルマなの…?」

「はい、お嬢様…アルマレーナです」

もう一歩近づくと、エルランシアはよろめくようにして一歩後ずさりした。それから彼女は両手で顔を覆うと、搾り出すように言った。

「…だめ、やっぱりだめよ」

次の瞬間、エルランシアはアルマに背を向けて、廊下の向こうへと駆け去っていった。

「お嬢様!」とお付のメイド…後から思い出すとそれはベルルリースの声だった…が、エルランシアの後を追ったが、アルマはその場に突っ立ったまま、闇の中に消えていくエルランシアの後姿を眺めていることしかできなかった。

「なん…で…」

アルマは呆然とした様子でつぶやいた。

涙が溢れ出した。何が起こったのか分からなかった。いつの間にか床にへたり込んで泣いていた。

やがてシルルヴィーアがアルマのほほにそっと触れ、静かに言った。

「部屋に戻りましょう」


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