最近まで、ペットに対して、使われる原材料はまさに、何でもありでした。
それが、ペットフード安全法で明らかに犬や猫に影響を与える有害物質は規制されたと序説で私は述べました。
では、具体的にペットフード安全法で規制された成分規格を見てみましょう。
| 分類 | 物質等 | 定める量(ppm) |
|---|---|---|
| かび毒 | アフラトキシンB1 | 0.02 |
| 農薬 | クロルピリホスメチル | 10 |
| ピリミホスメチル | 2 | |
| マラチオン | 10 | |
| メタミドホス | 0.2 | |
| グリホサート | 15 | |
| 添加物 | エトキシン※ BHA BHT | 150(合計量) |
これらの物質は多量に摂取すると生体に影響を及ぼすとして、人の食料では当たり前に規制されているものです。
例えば、アフラトキシンB1。これは自然界のなかで最も強い発がん性物質であり、その毒性は、ダイオキシンの10倍です。日本では食品衛生法 第六条二にて「食品から検出されてはならないもの」とされています。
動物実験では、0.001pmを104週与えて肝がんを発生、0.015ppb以上の飼料では68週で肝がんを起こしています。お気づきでしょうか?
つまり、ペットフード安全法ではアフラトキシンB1は動物実験で生体への影響が確認された量の20倍までは使用可能ということです。
他の物質についてはどうでしょう?1つ1つ説明してもよいのですが、長々書くより、表にしたほうがわかりやすいと思いますので、まず、表にまとめてみたく思います。
ペットフード安全法の現実| 物質等 | 定める量(ppm) | 人の場合(ppm)※1 | 説明 |
|---|---|---|---|
| アフラトキシンB1 | 0.02 | 禁止 | ダイオキシンの10倍の毒性 |
| クロルピリホスメチル | 10 | 0.03~0.05 | 野菜、イネなどの害虫に対する農薬 |
| ピリミホスメチル | 2 | 0.01~1 | 有機リン系の農薬 |
| マラチオン | 10 | 0.1~8.0 | 有機リン系の殺虫剤 |
| メタミドホス | 0.2 | 0.01〜0.03 (残留基準) | 日本では毒性が高いと判断され、農薬や殺虫剤として使用禁止 |
| グリホサート | 15 | 0.2 | 発がん性の疑いがある除草剤 |
| エトキシン※2 | 150 (合計量) | 0.05〜3 (残留基準) | 添加物や農薬としての使用は禁止。ダイオキシン系の薬剤で発がん性があり。枯葉剤の成分 |
| BHA | 0.02〜0.5 | 元々、ガソリン酸化防止剤。一般食品に使用禁止、発がん性あり。繁殖不能などを起こす。 | |
| BHT | 0.02〜0.5 | 元々は石油酸化防止剤。膀胱ガン甲状腺ガンを誘発する可能性あり。遺伝毒性も指摘されている。 |
こうやって、見てみるとペットフード安全法は規制と呼べるのか疑問に思えてきますね。
特にエトキシンとBHA、BHTの食品添加物は規制してないも同然です。
何故、人間と同じ基準にできないのか?
答えは簡単です。日本で売っているペットフードは殆ど外国産(特にアメリカ産)です。
もし、日本が設けた基準に海外のドッグフードが準拠していなければ、そのドッグフードを輸入できなくなります。
だから、日本のドッグフードは栄養バランスはAAFCO基準(米国飼料検査官協会)だし、ペットフードへの制限物質の量もアメリカ基準なのです。
まず、エトキシンとBHA、BHTが成分として記載されているドッグフードはもってのほかです。
いくらなんでも、それは書いていないと思われている方、念のためドッグフードの成分を確認ください。
意外と記載されているドッグフードは多いです。
私の友人が「うちの犬が病気になって、獣医にすすめられたドッグフードを使っている。・・・少し高いんだけど」と言って、見せてくれたドッグフードの成分にはばっちり"BHA"と記載されていました。
もし、記載されていなくても安心はできません。
ペットフード安全法では「原材料は原則全て表示すること」とありますが、原材料に含まれる添加物の表示までは義務付けていません。例えば「小麦粉」をペットフードに配合する場合、「小麦粉」を原材料名として表示する必要はありますが、小麦粉に散布した農薬は表示する必要はありません。
先ほどからあまり意味がないように言っているペットフード安全法ですが、全く意味がないわけではありません。
この法律が施行されるにあたり、各ペットフードメーカーは自社のドッグフードがペットフード安全法の基準を満たしているか検査したはずで、その結果には検出された農薬と具体的な検出値が書かれているのではないかと思います。
できれば、これらの情報を公開しているドッグフードを選びたいところです。
もし、公開していない場合は電話やメールにて詳細を尋ねてもよいと思います。(できれば、人に用いられる基準値以下であることも確認したい)
メーカーも「いつも食べさせているドッグフードがペットフード安全法を遵守しているか、確認したい」と尋ねれば「それは企業秘密です」とは答えないと思います。ペットフード安全法のおかげで秘密にしてはいけない部分になったのですから。