「千尋の闇」 ロバート・ゴダード(著) 幸田 敦子 (翻訳) 創元推理文庫(上・下)
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不遇の政治家にまつわる謎に元教師が引き込まれていく。
最初は大河ドラマちっくだが、どんどんミステリー要素が強くなる。
ゴダードはぐんと首根っこをつかむようにして物語へ引き込みます。
なにって伏線の張り方がすごい。
最初から怪しい言い回しがあちこちにちりばめられており、その都度どきっとしながらページをめくる。
まるで底の見えない地下へのらせん階段を1段ずつ下っているようで、これでもかこれでもかと不安をあおるあおる。
階段の底へ降りた後は上る。
サスペンス要素を入れながら不安な気持ちを引っ張りつづけながら上らせるから、はらはら気分は最後まで抜けない。
実は最後まで肝心の主人公が好きになれなかったのだが、それでも最後まで一気に読ませてしまう。
すごいなあ、ゴダード。
(10/11/2003)
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