「水に眠る」 北村 薫 文春文庫
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ひそやかな、ひそやかな短編集。
非現実な世界が舞台であっても、待合室や喫茶店で誰かが話しているのを
漏れ聞くような静かな物語達。
水がキーワードになる話が多いせいか、ぷかりぷかりと丸い空気が浮かび上がる
イメージがずっと離れない。
水が人を包む時にあたえる冷たさと優しさが含まれています。
中でも標題でもある「水に眠る」がたまらない。
ウィスキー好きにはたまらない部分もあるのだけれど、この短編全体が儚くて淡くて刹那的。
たくさんの本の中で、人と出会うように、物語と出会うことに縁を感じる。
ここで私が感じたせつなさは、人が人との関わりの中で生まれるせつなさと同類だ。
なんとも言えないこの気持ちは、解説「総論−水に想う」で水星今日子氏が絶妙に述べています。
最後に答えを見出される素晴らしい解説なので、絶対物語の後に読むべしです。
(11/24/2003)
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