「銀の皿に金の林檎を」 大道 珠貴 双葉社
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さつまいもが名産の、東京近郊にもかかわらず廃れた地方都市育った16歳夏海。
彼女がホステスになり東京、大阪へと出ていく21歳・26歳・31歳。そのつぶやきを追う物語。
うー・・・ん。なんていうのかな。
非常に彼女は孤立しているのだ。人に期待もしていない分、愛想もよくない。
読者の私でさえも、主人公からつっぱねられてるような感覚になってくる。
主人公の乾ききった台詞から、かえって孤独感や欲望が立ち上ります。
しかし胸にせまるというよりは薄い感じがしてしまった。
ひとつは、かわいい装丁のせいでしょう。
女の子とやぎの写真、それを留める赤いピン、章ごとの目次のデザインなどが、「かわいらしい」のだ。
なんか洒落ている分、現実感がない。
もうひとつは、つっぱねられている寂しさというんでしょうか(笑)。
乾いた感じは伝わる分、胸にせまるというよりは、目の前をお話が通りすぎているような気がするのです。
(12/02/2003)
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