「女友達」 新津 きよみ(著) 角川ホラー文庫
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プチイジワルな気分の時がある。
で、そういう気分の時に読むといいのが新津きよみ。
インテリア・コーディネーターとして美意識の高いおハイソな女性と、地味で都会慣れしていない女性という全く違うタイプの2人が出会い、友情を育む。
殺人事件を土台として、その新しい友情がやじろべえのように打算やうわっつらで右へ左と傾いでいく。
女性のちょっとした時に湧き出る意地悪が、ブランドもの、読む雑誌などの小道具で効果的にちらばっていてうっすら嫌な感じ。そこがツボ(笑)。
主人公(ハイソな女性)が、できたばかりの地味な友達に対して見下すような気持ちになるところなどリアリティがあって、女って怖いなあって改めて思う。
でもここで「女は怖いんだよね」で終わればつまらない。判で押したフツーのお話し。
この小説が面白いのは、いやいや・・・と否定しているところ。なんだけど、じゃあそんなことないのね?・・とくると、さあねえ、といった感じに言及を避けている。
いわゆる女性のイジワルになりきれていない中途半端さ加減がこういう形で染み出ているのです。
このふにゃふにゃ感は男性にはわかるのだろうか。
結末は物語のオチと女の友情のオチが重なっていて、そこが筆者の上手さを感じます。
(08/30/2003)
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