詩集

「麗」


身を滅ぼす情事に涙して
朝露を追う君の姿、儚く
細めた目に映る人影は
僕に似た誰か・・・

肩にもたれ委ねた手、力なく
何か囁く君の声、幽か
虫の声と重なっては消える
このまま二人で…しようか?

目を合わせ見据えた君、月を背に
迷う気も惑う気も微笑みに込めて
崩れる

黒髪を流れる殺意しなやかに
映える夜に乗せた言葉は誰の元へ
黒髪を流れる後悔せつなげに
繋いだ約束の言葉は君と共に
幽かなまま・・・


2002年03月19日 20時03分24秒 by雨響

「クロッカス」


名前の響きで君を好きになって
名前の響きで君を傍において
名前の響きで君を愛して
名前の響きで君を泣かせて
名前の響きで君を慰めて
名前の響きで君を一度だけ
名前の響きで君を突き放してみた

涙を溜めたまま走り去った君
跡に見覚えのある花を見つけた
花言葉は何だっけ?
君の影に問いかける毎日

摂氏には、ほど遠い胸の熱さ
誰とも共有できないのかな
花言葉は何だっけ?
問いかける度に涙飲む毎日

名前の響きで君を探しに出かけた
見つかるのは、ありふれた物
名前の響きで君のために泣いた
今更な自分に流した涙
名前の響きを頼りにおもいきり叫んだ
胸の奥が熱くなって、ちぎれた


2002年02月03日 04時43分29秒 by雨響

「風船」


路上の二人、繋いだ小指
赤とピンクが夕日に映えてキレイ
影を落としてサヨナラ背を向け
一つは姉 一つは妹
寄り添い辿る帰り道、寂しく

視線の先に微笑む双子
こちらに手を振り、なかよしこよし
今にも何か吐き出しそうな妹を
優しくなだめてなだめて優しく

背中に頬寄せ、やがて吐き出す
姉は動かず頬を寄せては
今にも泣き出しそうな妹を
優しく接吻くちづけ甘く

動かない影と沈まない夕日
相違えなければ沈まないのか
一つは女 一つは少女
路上に傾く影は一つ
一つは女 一つは少女
路上に落ちる影は二つ


2002年02月01日 03時13分29秒 by雨響

「狂整」


生えずの羽 蚊帳の外
朽ちる 踏まれる 還る 開眼
生まれ変われ 目の見えない誰かに
生まれ変われ 耳の聞こえない誰かに
二つの嘘 備えの嘘

咲かずの花 蚊帳の外
朽ちる 踏まれる 還る 閉眼
生まれ変われ 誰かに脅えないように
生まれ変われ 誰かに好かれるように
二つの嘘 備えの嘘

遠く置き忘れていた 変拍子
奏でるよ 規則正しく おぼろ気に
曖昧な視線で弾く音 相関の渦
さぁ、お一ついかがでしょう?


2002年01月23日 by雨響

「無邪気」


皆が寝静まると、僕は夢を抜け出す
冷たい廊下をヒタヒタと
冷たい素足でヒタヒタと
僕の唯一の楽しみは
月明かりの下、駆られる焦燥
共に熱くなる右手

僕が寝たフリをすると、あの二人は夢に溺れ
冷えた空気をギシギシと
冷えた身体でギシギシと
僕の唯一の楽しみは
部屋の片隅、駆られる焦燥
共に熱くなる右手

娼婦なんて言葉の響きに捕らわれてから
夢は買えるモノだと気づいていた
僕も貴方も貴女も貴様も
夜が来れば目覚め、おどける
性の域をハミ出すだろう明日の晩
"子供の僕"を連れ去ってくれ


2002年01月16日 by雨響

「コピー」


生への執着 ゆえの傷跡
胸に何かを突き立てられると
私の奥でカタカタと音が鳴る
危険信号? 歓喜の震え? ゆえの涙

死への執着 ゆえの今在
誰かに背中をソッと押されると
私の奥でヒソヒソと声が響く
現実逃避? 裏切りの予兆? ゆえの笑顔

一つを選べと言われた私
命令するなと強く睨んだ
瞬きもせず悩んでいるのに
周りは私の邪魔ばかり

被害妄想 自意識過剰 ゆえの私
廃棄願望 意識的存在 ゆえの私
ゆえの私 ゆえの私 ゆえの私


2002年01月07日 by雨響

「静かな人」


見上げた空に涙目の月
視界を独占しようと咲く
幾度も見てきたはずの見事な月夜に
気がふれてしまう軟弱な僕

冷たい輝きに免疫のない僕だから
彼女が僕を縛ることはない

飛ぶ鳥を落とす勢いで堕ちて行く僕
いつも、月の反対側に想いを募らせる

無情な輝きに情を見出すほどに
たった一度の夜に深みを覚え
“ないものねだり”な日々に紛れて
失った輝きから目をそらす僕


2001年12月30日 by雨響

「ラブレター」


私の大好きな人は、大義名分で人を殺す
かけ離れすぎた二面性を知ってから
私の気を引くには、それだけで十分だった
私は大好きな人の前でだけ、笑える

私の大好きな人は、胸を痛めない日はない
残したいモノを残せる喜びを知ってから
私の方を向いて、大粒の涙を流す
私は大好きな人の前でだけ、笑える

目眩がするほど、寒い日のことだった
私は隅っこで、大好きな人を見てた
何気なく見上げた空には星一つなくて
今までで一番、泣けた

私の大好きな人は、淡い空しか知らない
目を見開いて、二人の空が見れるように
私は、大好きな人からナイフを奪った

私の大好きな人は、もう私しか見えない


2001年12月18日 by雨響

「winter solstice」


外は夜
僕は誰
瞼の裏
針の束

心の中
僕の答
君は誰
外は夜

銀色の深海でもがく、不器用な僕等
光を忘れた発光体につかまって泳ぐ
全てを失いそうな聖夜に映える
ゴミ共の美学

別れを誘う死音は遠く響いてる


君と僕
白と黒
滴の赤
君の中

僕の中
宙の青
針と刺
僕と君

銀色の深海でしか生きられない、下等な僕等
泳ぎを忘れては一人また一人消えていく
全てを失いそうな聖夜に映える
ゴミ共の美学

死音を耳にした誰かが絶えず悲鳴を上げる


2001年11月23日 by雨響

「くるみ割り人形」


僕は今日も路頭に迷うんだろう
所詮、借り物のカラダなんだから
手探りで不確かなジブンの輪郭を辿る僕を
遠くから恨めしい目で見つめる本物の僕

四方を棘だらけのバラに囲まれて
永い永い惰眠を貪っていた
時間は流れ、本物の僕は大人になったけど
偽物の僕は積木を組み立ては崩している

ただ単にジブンを失いたくなくて
ただ単に貴方に愛されたくて
貴方と触れ合えば本物になれる気がして
本物の僕を内側から破壊してゆく

動かないメリーゴーランド、水を得た魚
心を許すと相反する感情が生まれる

偽物だけが目にするの?幸せな人々の群れ
作り笑顔で消化しながら
明日も路頭に迷うんだろう


2001年11月21日 by雨響

『狂哀』


11月25日から開いたままのドア
僕は一人見つめながら
彼女の目につかない場所で笑い泣きしてた

11月25日を迎えるまでに僕は
どれだけ別人格を殺さなければいけないの?
彼女の笑顔の再生を描く度に僕は
消えない罪悪感と消えそうにない欲望を
かじかんだ右手で慰めた

目の前を泳ぐ金魚のしなやかな動作
幻覚なら…いっそ彼女の笑顔を見せて欲しい

美しいモノを見ると吐き気がする
彼女が一番美しいから

日々は深まり僕は深みにハマって行く

11月25日から開いたままのドア
僕は両手を見つめながら
彼女の影を抱いたり辱めたり殺したりしてた

11月25日を迎えた朝に僕は
笑顔の彼女と、このドアを閉められるの?
もう出て行かないように彼女を縛った僕は
消えかけた欲望と涙の枯れ果てた笑顔で
最愛の彼女に白濁液を注ぎ込む

日々は深まり僕は深みにハマって行く


彼女の涙も枯れればいいのに…


2001年11月19日 by雨響

『オブラート』


二人が共にした時は決して綺麗じゃなかった
溺愛の馴れの果てに待っていたものは
わざとらしく造られた別々の道

キレイに片付けられた部屋の隅で
理由がないフリをしながら涙を飲んでいた
言葉では語れない時間ばかりが包み込む

君がいない間どれほど寂しい思いをしたか…
君が嘘をつくから信じられなくなった…
君が求めることを禁じた…
君の曖昧な態度で気持ちが見えなかったの…
君はまた離れていってしまうの…?
君の本心が知りたいだけなの…

わかってよ…ごめん…何もわかってないね…

君は君と君の半身、君と君は二人で一つ
君は涙を流しながら笑い
君は笑いながら涙を流し
そうして同じくした時は君と君を一つにした
君だけが望んだのかもしれない時

行かないで…ごめん…行ってほしくない…

二人が同じくした時は
二人にとっては綺麗だった
また君と君が結ばれたことが
嬉しくて涙を飲み続けるの


2001年11月18日 by雨響

「おかえり」


夜通し窓にそっと手をあてている
そこから波紋は静かに広がっていく

どうして赤く降り積もらないの?
彼女は思い出だけに生きていられるのに
冷たくなった彼女の破片じゃないの?
覚えた罪悪感が芽生えようと必死なのに

左隣が凄く寒いよ
在り続けようとする想いが僕を潰しにかかる
目を伏せれば浮かぶ涙も冷たい
あるはずのない過去に隔離されたみたい
あって欲しくなかった過去

薄暗い寒空を見上げていた
今すぐ誰か片手をひいて逃げて欲しかった
季節が変わる昨日までの切実な願望

いつまで僕に降り積もるんだろう?
白くなることのない過去を連れて
嘘のつけない場所にだけ冷たく溶け込む

全ては季節と共に変わる
変われないものは
その素振りすら見せずに

左隣を支配していた彼女がくれた想いたち
明日からでも
無償のままで届き募れ赤く


2001年11月06日 by雨響

「真昼」


窓を少しだけ開けて
乾いた空気と戯れてた

おかしな色の向日葵に水をあげたら
僕は死んだように明日まで眠る

僕を取り巻く仮想現実から目を背けて
曇り空に祈っていたい
「どうか明日が来ますように」とか
「今日の不安を忘れたいから」とかね

曖昧すぎる考えを持った僕の傍には
おかしな色の向日葵が咲いてる

『枯らすことのできない僕』は
臆病じゃなくて優しいの?
それって買い被りすぎじゃない?

目を閉じれば見えてくる景色
あからさまに複雑な意図の集合体
耳を澄ませば聞こえてくる音
日の当たらない思惑雑草の愚痴

目と耳を塞いで眠りにつく僕
これでもまだ買い被る気?

窓を少しだけ開けて
湿った土の匂いに溺れていたい

おかしな色の向日葵は今日も
僕の方を向いて咲いている

2001年11月03日 by雨響

「水面下の空」


名も無い空間を僕は漂っている
胸の内を覗かれた数時間前から

不信感を扇るキメ細かい裏切り
触れてほしくなかった場所に
君は焼きごてを押しつけて笑った

苛立ちを浮遊に託して僕は漂う
無気力なheartsick-swimmerクラゲの様
真っ黒な空の下真っ青な地面の上
不思議と手の冷たさが違う

さながら海の響きにも惑わされず
僕は目標を失いました
それは何を意味します
幼い記憶を叩き起こして無邪気に漂う僕

睡眠薬よりも効果のある昔話を
無理矢理に自分に言い聞かせて
全て忘れようと思った
お金も時間もかからないし
誰も傷つかない

名も無い空白にとどまり漂い続け
過去と未来の間から目を背ける僕
今日だけ…ううん…今だけ
泳がせてよ…ねぇ
月並みでもいいから優しい言葉をかけて


2001年11月01日 by雨響

「瞬過終灯」


四季は貴方の感覚を脅かすだけ
弄ぶだけ弄んで…やがて戸惑いを残す
口のきけない貴方を見ていると
ひと思いに私は…

咲きみだれ
生い茂り
色を変え
降り積もる

些細な変化も感じとれない貴方
死期の末の快眠を待つ
はかない命を惜しみもせず散らし
指折り時を数えるのは私

もういくつ寝ると貴方を見なくて済むだろう

散り急ぎ
干え上がり
枯れ落ち
溶けだす

四季は死期を見て見ぬフリ
やがて迎える「絶」の時まで
私が貴方を見守ろう


2001年10月30日 by雨響

2001年10月26日 by雨響
「cristalline eyes」


両の目で見ていて
恐れは錯覚だから
ちぎれそうな羽を無理に動かさないで

飛べないあなたは
カゴの鳥 伏せた瞳
目を落とした世界、全てだと信じた
信じるしかなかった

流れを超えた日常に潜み
夢見た空と灼けた胸の狭間で
もがこうともしない優しい抜け殻

愛とわりきって耐え続けた日々は
あなたの空を塞いで
休ませすぎた羽を今も蝕んでいく

やがて重い雲は消えて失せた
錆び落ちた足かせを残して
空は広がった、無意味に青すぎる空
あなたは夢と違う空に迷った

それでもあなたは羽を信じて
はばたいた、意味など求めずに
眼下には忘れられない日々が広がった
あなたは想いを持て余して上を向きながら
素敵な過去とわりきって飛び立った
翼を失った半身を抱いて



「howl of the ghost」


ゆっくりと導かれて行く
心象風景、想いが捨てられる場所

巡り疲れた少年と彼女は
微笑むことなく手を取り合い冷たくなる

薄く開いた瞳と、かすかな息と鼓動と…

ゆっくりと切り取られてく
心象風景、過ぎた日々を取り戻せる場所

視界が遮られようとした
少年と彼女は取り囲む全てに別れを告げる

悲しげに咲いた花と、かすかな命と面影と…

絡めた指で熱を感じることもなく
別離を拒む心だけが音もなく揺れる
これは正しい決断なの?
声を亡くした 悲哀に満ち始めた

朽ち果てそうな魂が共鳴を繰り返す
高く届かない悲鳴をあげて
きしむ心の代わりを探すかの様に
朽ち果てそうな魂の共鳴の果ては
気高く届かない悲鳴が虚しく
存在を誇示した水面に飲み込まれて行くだけ


2001年10月26日 by雨響

「in my delirium…」


夕暮れの丘に一人手持ちぶさたで
動けずに空をひたすら見ようと決めた
星はいずれ落ちる
虹を知らない瞳めがけて

空想・無邪気な僕の主張
どうか受け入れてください

夜は寂しいものなんです
少なくとも僕にとっては、そうです

星は瞳をつらぬいた
同時に願いを聞き入れてくれた
乾いた日々・昼下がりの憂鬱を
遠ざけてくれました

星は流れない輝かない
瞬きを秘めた完全なモノ
一瞬、僕の目の前に現れて
本性をさらけだしてくれました

夜は一人で楽しむものなんです
少なくとも僕にとっては、そうです
暗がりで微妙な詩を書いて
朝がくるのを嫌うんです


2001年10月24日 by雨響

「不純性行為中」


甘く素敵な二人の時間は
一夜のコカイン・パーティーから始まる
不思議な領域で落ち合おうか
意識の枠をはみ出した不認交際
寝る間も惜しまず求め合おうか
淫乱じみた笑顔に溺れる二人

目が醒めたら君は逃げ出すだろう
解り合えないのは百も承知
だからよけいに君が欲しいんだ
騙されたと思って死んでみなよ

クスリは溶け込んでいく
研ぎ澄まされた神経と
冷めきったノーマルな二人に

注射を打つ仕草がキマってる
「きひひはひは」なんて不気味な笑い方

僕は背中に痛みを感じ
振り向けば額に激痛を感じ
裏切りを愛して止まない僕は
君の手にかかって消えていく

毒…毒…毒っ毒…
毒……毒っ毒っ毒…毒…毒っ…
意識が溶けだす7日目の朝


2001年10月19日 by雨響

「被害妄想 mode-i」


排水口から溢れ出る感情に
押し潰されそうになる
この狭い空間で僕は
なんて、ちっぽけなんだろう

言葉の詰まった胸めがけて
勢いよく君を突き立てたら
奥のほうでハジケタ音がして
使い物にならなくなった

排水口に吸い込まれそうになる
想いのシッポを握り締めて
僕は泣いていたの?
摂氏のシャワーに溶かされながら?

熱くなる体が邪魔で
君を想いながら慰めていた
押し寄せる罪悪感に戸惑いながら
君の笑顔を思い出そうとしたけど
僕は君の顔を知らない
何も教えてもらってない

いつか二人のコウモリ傘で
摂氏のシャワーから逃れたいね
いつの間にか植え付けた脅迫観念で
2回程イタズラを正当化したい

忍び寄る僕に脅える君
引きつった顔が可愛らしいね
白馬の王子になりきるのも
結構疲れるんだよ?

お楽しみ会は加速して行く
涙と唾液とクロロホルムの調和


2001年10月14日 by雨響

「DV」


未確認不条理理不尽的束縛者
母に貼られたレッテルを増やそう
僕の内面を暴いてくれるまで
高笑いはオアズケです

最弱体臭性欲偽善者的束縛者
父に貼られたレッテルを増やそう
僕の外面を認めてくれるまで
援助交際はオアズケです

仮面に斧を降り下ろして
腐りきった縁を切りましょう
母の○○○と父の○○○
斧で切り開いて見てみましょう
僕が産まれた理由がわかってきました

過激な言葉は聞き飽きたよ
能書きはいいから今すぐ目の前で
僕をもう一人造れ…
そして僕と全く同じに教育して
自分らのバカさ加減を思い知れ


2001年10月13日 by雨響

「返り血簾」


雨音に打たれ
禁を侵す鼓動
押し殺してきた宵を解放…
眼前に女が独り
灯越しに手を招く
おいで…おいで…
快楽の紐を解いて
身そぎ急げば命はかなく…
伏せてきた日々は恨めしく
闇夜を照らす蛍と共に
すきま風に脅されながら
のたうちまわり
消えていく…
ああ…覚えのある疼き
ああ…覚えのある気色
静かな間の後
絡み哀
酒を酌み交わす
夜露の映える…女肌よ
白く柔らかな…満月よ
欠け行く運命
月並みな仲には…
淫らな節が似合う
夜が明けるまで
夜を求める者は
明けない夜を
求めない者


2001年10月09日 by雨響

「第6人格」


僕は君に想いを伝える
マスメディアを通した催眠術で

黒い猫の目が赤だなんて錯覚した日に
ブラウン管が呻き声を上げた
赤白紫緑黄青黒黒黒黒って

頭のネジが外れて
理性のタカが外れて
インプットされた破滅を
君にぶちまけた

冷たい水槽の中で抱き合おう
微妙な模様の魚になって

衛生的なブルーは白く濁って冷めて行く

クリアな画面の向こうは
汚れた欲のプールがあるだけで

不衛生なグリーンが調和を無視して熱くなる

頭のネジを外して(妄想)
理性のタカを外して(妄想)
神経を引きずり出して(現実)
君のアソコに結びつけた(妄想)


2001年10月07日 by雨響

「裏と表と裏と裏」


無視できない重力にまかせて
アナタの胸に沈み込んでいくの

七色に変色するアタシの癖を
アナタだけは許してくれたから

通い合う繋がり合う解り合う
心エトセトラが求めてるの

疲れさせてゴメンネ
ふわりふわふわ漂うアナタ亡骸
抱き締め飛んで行きたいな
好気と狂気の狭間へ

不思議なCry喉が乾いて
アナタとアナタとアナタに抱かれた
正気の沙汰では表現しきれない程
アタシはアタシとアタシが好きなの

夢見て死ねるなら素敵ね

夢に抱かれるなら本望でしょ

夢の餌食になっちゃえば?

夢はアナタを裏切らない

夢が見たいね夢だけが見たい

夢見てキレてイッちゃいたいわ


2001年10月03日 by雨響

「幾年月」


夜は凍えるから、僕の隣にいてよ

月が欠けるからとか
夜風が冷たいからとかじゃなくて
ただ、凍えて寂しくなるから
だから…

今夜は涙も弱さも全部見せるから
体を無に還して、心向き合わせよう

白い肌に落ちる蒼は綺麗だけど
照らされて見えるもんなんていらない
目をつぶって、軽く口づけてみよう
無駄に価値づけてきた過去が朽ち果てる

透き通れ黒く
目に見えない幕が閉じて
二人が暗黙にお互いを見つけた夜
透き通れ黒く
カタチが永久に決まらない
二人が暗黙にお互いを許した夜

冷めた体に触れた
指も凍りつく夜
心を透かして、二人は眠りについた
一つになる瞬間に
二人はお互いを知った

解け合う心、僕の隣で消えた夜


2001年10月02日 by雨響

「忍」


息を潜めることはしない
錯覚されたことは否定する
「心配ない」と言い聞かせてはいるけど
裏を返せばそれしか吐けないだけ
それでもいいなら一夜つき合おう
眠らずに見れる夢もある

角の生えたリアルな痛みが
涙を赤く赤く染めていくけど
鬼の目に浮かばない事実がある
不安を食い潰せる時は来た
無にした心を開いてみな

雑魚が好む臭いをまき散らすのを止めて
不自然な笑いを浮かべても
首をかっ切るよりはマシだろう
咲き乱れて狂い咲ききった花の実を
潰して痕に朱く塗ろう

鬼の宴に酔いしれたなら
腹をよじって笑いだそうか
逃げ出す暇があるなら今夜
ウサを晴らして頭ぶっ潰せ


2001年09月28日 by雨響

「P−TYPE少女」


片目をつぶり真っ赤な舌を出して
木偶の体で貴方に抱かれる

動かない首を無理矢理ふって
素直に貴方の言う事を聞くの

高級オイルで愛を満たす
『私』を誰にも見せられない

きしむ体がバラバラになる今夜
剥がれた痕が痛々しい…

虚ろな瞳は、まだ二重だから
無限の愛が生まれる予感

顔 胸 手足 ××× を取り払った
ワ…たシ…をアイシてク…れマス…か?

犠牲を出して我に返るなら
いっそオイルに溺れていよう


2001年09月27日 by雨響

「バランス」


月は破片を惜しみもなく崩して
必然的に空を汚すの
見兼ねた星々は やがて やがて
無情な光を遮って輝く

寂しい光を放ちながら
夜を跳び越えて行く
優しい牙を剥き出したままで

崩れ行く体を抱き止めて誰か
闇を纏う存在にも「冷たい夜風」は凍みる
孤独な月は赤く染まって
眠れない静かな夜が苦痛になった

明け行く空に落とし続けた
涙は蒼い螺旋を描く
涙は異常な蒼さを武器に
無情な波紋を広げてく
月は過ちの吐き溜を照らし
蒼い蒼い海と呼んだ

『始』はいつも『終』を兼ねる
『終』はいつも『始』を妬む


2001年09月27日 by雨響

「二人の滴」


曇り空は落ち着けるから
雨はまだ降らないでいてね
雨音はずむ街は
私を傷つけるの

肩ぶつかっても
私は走り抜けるだけ
9月の空の様な彼が
追いかけてきてくれるまで

立ち止まれない理由は
それだけじゃないの
冷たく感じてるのは
涙かもしれないから

わたし、きっと乾いてるのね
口元には落とせない裏切りの赤
助けて、目がかすんでいくわ
このまま倒れこんだなら
9月の空の様な彼が
優しく抱きとめてくれるかしら

口元を透き通らせるだけの
強い自信もないくせに…わたし
夢中で走り抜いたのね
9月の空の様な彼に
振り回されたくなかったのよ

しゃくだけど
彼のことが離れないの
雨がいつも降り続いてた胸
忘れられない、気づいたわ今
彼の胸の中、眠っていたのね


2001年09月19日 by雨響

「霹靂」


幕は降りた 裏方は夢うつつ

華やかな舞台に嫉妬さえ覚えず

冷たい指を絡め懐かしい音楽をかけて

痛いくらいに爪をたてて

接吻ていよう

主役は死に行く運命なのさ

だからせめて二人だけは

恥ずかしいくらい求めあおう

目を見れないなら辱めようか

死期を迎えた朝に
抱き締め眠らせて
生温いワインを飲ませようか

29回目の
さりげないbirthday
29回目の
盛大なburyday


2001年09月18日 by雨響

「10月28日、海の底」


ただ乾きを癒すためだけの深海は
碧く 青く 蒼く それだけの場所
沈んでくね光素が群れなして
まるで星に刻んだ痕みたいに
一つ一つに想いでも込められてるのかな…?

届け続けたはずの願いが
粉々に打ち砕かれた夜
むしょうに泣きたくて寂しくて
傍にいない君、恨んだの
一人二人また私から去って行くのね…?

水面越しの空は綺麗ね
あんなにも静かで物悲しそうな空
傍にいてくれない君にも見えてるかな?

君が私から奪ったもの
私が君から奪ったもの
静かすぎる深海で見つかるといいよね
月の光も届かないからね
誰にも邪魔されないよ、きっと
ずっと二人で目を閉じたまま
お互いを感じていたいのに…

君はもう…見つけたんだね


2001年09月17日 by雨響

「月下微塵」


真っ暗な部屋の中 真っ赤な目を見開いて
枕もと不自然に黒光りする
鎖で夢つなごう

確信犯も理想犯も 回路は正常、素直な獣
一度だけ魅せられて後には退けず
頭を打ち抜くの

1+1=2であるように
理不尽に産み落とされる鬼の子
物心つけば心汚れて
やがて消え行く月並みな理想へ

冴えた狂気を放し飼いにして
喉笛にそっと口付けを
目まぐるしい日々に置き去りの
華は枯れ、紫の蝶が羽化するの


2001年09月16日 by雨響

「百鬼夜行」


明日は今日と違う化け方できる
本性隠して息を殺すの
君には『弱くて臆病な私』
君には『強くて狡猾な私』
反吐が出そう

大好き愛してる嫌い殺せ
心は有って無い様な偽り
苦しめ踊り疲れ果て消えよう
ねぇ聞いてよ深い夜の鳴き声
反吐が出そう

手錠をかけて放置済みの
血溜まりが真実を映す
恨めしそうに
灼ける空の下髪を振り乱すの


2001年09月15日 by雨響

「BEEHIVE OF DREAM」


甘すぎる夢はほどほどに
棘の有る無しで見極めましょう
騙されやすい貴女の眼には
可愛い刺しか映りません

嘘は嘘でも重くはない
軽く笑って流しましょう
騙されやすい貴女の心には
可愛い傷しか残りません

甘美な一時を運ぶ蜜蜂の群れに告ぐ
アメ色の女王蜂 彼女に巣喰え

貴女は赤く染まっていく
多面の私に堕ちながら
私が一つ嘘をつけば
夜がまた一つ深まっていく
棘だらけの夢を従えて
貴女に卵を産みつける


2001年09月14日 by雨響

「宵の絆」


誰を頼ればいいの、僕には何が必要なの
暗い部屋の中、枕を濡らして寝る
気持ち悪い母親の声、子守歌に

早く明けてよ…
夢も見れない、頭が割れる、胸が痛む
半狂乱の理性枕に夜を恨む

明日になれば、母は隠れる
明るい皆と一緒に遊べる
父はいない、母は隠れる
僕は父を恨み始める

でも夜は、明けてくれない
母の足音、背筋が凍る
凍てつく笑顔、熱い吐息で、僕に囁く


「死んでしまえ…」


決して寒くない夜
まだ暖かい僕の体、息は荒くて、喉が焼ける
心ない言葉、傷を深める
慣れてるはずの、胸の激痛
今夜も凍みる

愛に飢えてる、卑屈な自分
自意識過剰な夜が過ぎる

母が好きです、愛しています
好かれたいです、愛をちょうだい

目覚めた僕、涙は枯れて
母の姿はいつもと変わらず
優しく綺麗
僕を見送る母が笑う
振り替える母は泣いていた


2001年09月13日 by雨響

「秋茜」


うっとおしいくらいの
止んでるはずの雨音

作り笑顔の君を前に
僕は涙を飲んだ

何一つ、綺麗じゃない日々を求めるから
一人じゃない、二人で一つ
約束したよね…

戻れない二人だけれど
夢見るならいいよね

過ぎた日にサヨナラ
君の影落としたままで

夕暮れの赤にも
  染まらない君の後ろ姿

ずっと眺めていた
誰かと寄り添うまで

何一つ、飾ることのない日々を求めるから
二人なら、一人のままで
想い続けるよ…

深く沈む夕日
切り取られた景色

僕は残っている
無情な月を抱いて


2001年09月12日 by雨響

「バージン・アクター」


目を凝らして暗闇を見てみな
狂気の開花 秒速の鼓動
見えなかったんじゃない
見れなかっただけさ

とりあえず壊れてみせて
手でもたたいて
一つ…二つ…三つ…四つ…さぁ

  とりあえず壊してみせて
そっと忍び寄って
一つ…規律…破滅…自殺…さぁ

破る予定のない鼓膜なんか必要ない
人格崩壊への秒読み開始…

必要十分条件三ヶ条
カミソリ
手首
ヤワな勇気


2001年09月11日 by雨響

「夢の中から」


命を削りながら 狂い咲け甘い唄
響かせては 消えて 消えてゆけ

目を閉じながら 落ちてゆくその胸に
優しく包んでは 息の根を止めてゆけ

しじまをきって 夢から覚めておいで
夢に焦がれて夢に心殺される前に
できたとしたら…ね

弱さをさらけ出して 手にいれた理想
蜜の味でもするんだろうね

まるで別人だね…


2001年09月10日 by雨響

「ルセプカ」


生まれた事実を歪められた
声がアナタに届く前に

割り切った僕は偉いよね
委ねるはずの腕はどこ?

焼き付いた映像に
感嘆の声を漏らすアナタ

モニター越しに笑ってみせた
アナタの期待を崩したくて
砕けちったのは
…ボクノミライ

一言だけ伝えたいの
アナタに想いを、ナイフと共に

モニター越しに約束をした
アナタの不安を消したくて
破れさったのは
…アナタノリセイ


2001年09月09日 by雨響

「死してなお君を求む」

愛を召喚して
愛に魅せられて
愛の虜になって
愛は君を傷つけて
愛は僕を裏切って
愛にまみれた二人は
愛ゆえに殺し合った
愛を失うのが恐くて
君は笑い続けた
愛することしかできない僕は
巧みに君を堕としていった
愛を亡くした二人は
亡くせないものに気づき始めた
ありったけの愛を使い果たして手に入れた
愛など霞む「永遠」を


2001年09月08日 by雨響

「unclaimed」


喉の奥が凍りついたので
想いを書き留めた手紙を送ります

今でも愛している人への想いを
もう愛することのない貴方に送ります

赤い百合を一輪添えて…
なかなかお似合いだと思います


2001年09月07日 by雨響

「tempting murderess」


想い歪めて押し売りする日々
この疲れた躯 撃ち抜く者を隣に感じながら

何かを大切にしていた気がするけど
捕まえられない場所にいるから
冷えきった今は…もう
手も伸ばせない 眼も開けられない

倒れ込むのは演技じゃない
何も残すことなく消えてしまいそう
戸惑いは失せ
恐怖もない
ただ冷たい海の底にいる様で…

誰かの手が頬に触れて
そしたら涙が溢れてきた

溢れては止み また溢れては止み

精一杯…拭いきれない過去を流すかの様に


2001年09月06日 by雨響

「焔」


塞ぎ込まないで 冷たい眼で見据えて
照らし出された口元に冷笑を浮かべて…

束縛を緩めないで 嫉妬に悶え狂えばいい
破ぜた想いの破片で痕を残す程に

重なる躯が脆すぎて 伝わる術を亡くした想い
還る場所もわからぬまま静かに雫となり果て
ゆらりゆらめいて灰塵と化す
記憶一つ残さぬ様

巡り 巡って 横たわる心焼き尽くす炎
飽き足らず また淫らに魅せる淡く刹那く
巡り 巡って 闇に飲まれる還らずの炎
忘れられず また君の面影を照らし出す

歪めた夜にだけ 君を見出せたけど
目覚めは全てを凌駕していた


2001年09月05日 by雨響

「粉雪」


いつからだろう
君を遠くに感じるようになったのは

いつからだろう
僕の想いが君に届かなくなったのは

もう君の瞳に僕は映らない

もう僕の腕に君はいない

あの日誓った永遠も

あの日交した接吻も

真っ白な粉雪に掻き消されて

どうしてだろう
君を傷つけることしかできなくて

どうしてだろう
僕は苦しむことしかできなくて

もう君と僕はすれ違い

もう僕と君は戻れない

あの時感じた激痛も

あの時流した涙も

真っ赤な粉雪に掻き消されて

狂った僕は…

壊れた君を…

そっと抱き締め…

白い雪を赤く染める…


by月闇

「琴」


もう決して貴方を苦しめぬよう
夜露と共に そう 一夜の夢の如く
はかない最後で包んで差し上げましょう

一時の戯れは永久の裏切りということ
夢々お忘れになられぬよう
残月いたく冷ややかに
貴方を見定めておられますゆえ

貴方は今宵 手向けの華の様に
虫けらの如きその心 真紅に飛び散らせ
礎の硲より無様に咲き誇るでしょう

杯が映す鬼の形相
瞬きと共に貴方を記憶の錆に変え…


2001年09月04日 by雨響

「Day Dream Die」


私が終日来るこの場所は
時間の概念を無視している

息つく暇もなく流れ行く日常を
私はここから見据えている

全てから隔離された世界
少なくとも私にとっては…そう

時の流れと共に虚ろい行く記憶を
忘れぬよう 私はここに来ている

暗示…
錯覚…
錯乱…
虚像…
幻影…

違う
ここは時の流れが早すぎるだけ
私は夢を見ていた
永い永い夢を

貴方を消した…その日から


2001年09月03日 by雨響

「束の間」


AM7:00ー覚醒

AM8:00ー辞書で「出会い」をひく

A M9:00ー空調が壊れていることに気づく

AM10:00ー辞書で「愛」をひく

AM11:00ー窓を開けて外を眺める

PM12:00ー辞書で「女」をひく

PM13:00ーマニキュアを塗りなおす

PM14:00ー辞書で「男」をひく

PM15:00ー鏡の前に立ち尽くす

PM16:00ー辞書で「秘密」をひく

PM17:00ー音楽を聴く

PM18:00ー辞書で「不安」をひく

PM19:00ー猫と遊ぶ

PM20:00ー辞書で「裏切り」をひく

PM21:00ー夜風にあたる

PM22:00ー辞書で「涙・不信」をひく

PM23:00ーベランダに出てワインを飲む

AM24:00ー辞書で「虚無」をひく

AM1:00ー彼のことを考える

AM2:00ー辞書で「絶望」をひく

AM3:00ー野良猫と目が合う

AM4:00ー辞書で「殺意」をひく

AM5:00ー空を見上げ笑う

AM6:00ー辞書で「優しさ」をひく

AM6:10ーベランダから落ちる

AM6:10ー地面に散らばる

AM6:20ー…

AM6:30ー…

AM6:40ー…

AM6:50ー彼と目が合う

AM7:00ー彼が泣き崩れる


2001年09月02日 by雨響

「虐待」


草木は眠り 灯は音もなく消え
星の瞬きより確かな深い傷が
僕の躯に刻まれる今夜

闇に紛れて迷いゆらめく貴方の鼓動
されるがままの僕だけれど
今夜は何故か落ち着いている

何故 貴方は僕を造ったのか
何故 貴方に僕は創られたのか
今夜は答が見つかりそうな気がして…

貴方は僕を傷つける
僕が必要だから傷つける
貴方にとって僕は生き甲斐
僕は貴方の存在理由

貴方はまだ気づいていない
傷ついているのは貴方のほうだと
貴方は今 涙を流しているのだと
そして今夜 全てが終わるのだと


2001年09月01日 by雨響

「桜」


桜花狂い咲き 散り急ぐ頃

あの日目にした貴方の姿が

わたしの日常に渇きを与えました

意識は頼りなく 目は霞み

ただあの時の景色が浮かぶだけ…

貴方の姿が理性を蝕んでゆく

貴方が欲しいわけじゃない


ただ あの時の景色
貴方の姿が忘れられない


両目に焼き付いた遠い過ち

この手で繰り返してみせましょうか

望まれなくとも わたしはもう…


桜の木の下 鬼の宴


2001年08月31日 by雨響

「自殺願望」


右手のカミソリ

手首に当ててみた

ほんの少し力を込めて

滑らせればいい

痛みは一瞬

すぐに楽になれる

苦しみからの永遠の解放


高鳴る鼓動

頭をよぎる恐怖心

死への恐怖か

生への恐怖か

ずっと左腕とカミソリを眺めていた

弱虫な自分

また浅い傷痕が増える

今度はもう少しだけ力を込めてみて


by月闇

あてつけ「文」


君に感情遣うのやめる。

謝られても困る。

君なんてどうでもいいや

僕には彼女しか必要ないから。


2001年08月30日 by雨響

「宙」


緋い鳥は海に溶けた

金色の羊は影を落とす

寡黙な獅子の奏でる不協和音が
幕開けを告げる

階段を上る欲望と陵辱の旋律

快楽は虚構

苦痛は真実

無慈悲な双頭の蛇が奏でる協和音が
終幕を告げる

罪の重さを量る天秤

右に山羊 【推定無罪】
 
左に蠍  【確定有罪】

欲深き山羊は雫を落とす

罪深き蠍は瓶詰めにされた

螺旋状に続く刹那な夢と永劫の現

永久に裏切りの円舞曲が繰り返される…


by月闇

「光素」


あまりにも希薄だ 僕の存在
太陽に透けて 鮮やかな虹色模様

頭に浮かぶ言葉はないから
目隠ししたまま 木漏れ日読書

喉を流れる 可愛い思想は
僕の肺に穴を開ける

狭い視界に広がるパレットに
黒を落とせない 弱虫な僕

身動きとれないまま遊ぶから
ふと気づけば 涙に沈澱

消えて行くよ 焦げた胸が
多分いつも見てたはずの夢と一緒に


2001年08月29日 by雨響

「ミルク」


オモチャの世界で膨らむ野望
ボクはママが殺したいほど好きさ♪

意識の外だけボクは大人で
ママ好みの黒髪紳士♪

ピカピカのナイフ片手に
ミルクを一気に飲み干そう♪

凄く綺麗なママの後ろ姿
コップに透かして想い呟いてた

でも…

白い狂気を飲みほしてママごと♪
白い狂気を注いでママに♪
白い狂気がママから溢れる♪
白く濁ったママの瞳♪


オモチャの世界で膨らむ野望 後片付けして

bye-bye♪


2001年08月28日 by雨響

「chocolate」


隙を見てはそっと溶け
抱いた腕をすり抜ける

必死な僕を君は眺め
冷笑浮かべ 舌なめずり

口紅を滑らせ
スリットの深さで僕を試す

期待に満ちた胸が灼ける
一口だけでもいい
お願い…
君を食べさせて

ダァメ♪
………
……


108回目の夢精で目覚める
必死にナメ取る君を笑う


2001年08月27日 by雨響

「右眼」


僕はそう 唯一無二のコレで
ただ飛び込んでくる真実のみを
必死で捕らえている

真っ赤な月

蒼い太陽

誰一人見ようとしない
美しい虚像の走馬灯
潜在意識が生み出すヴィジョン
やがて生じる歪みに戸惑う

でも僕にはコレしか…
コノやり方しかないから…
放っといてよ…

閉じる術を忘れたコレ
潜在意識は制御しきれず

静かに 静かに 幕を降ろす
限界が魅せた最終手段


2001年08月26日 by雨響

「見慣れた悪夢」


操られて 喜怒哀楽
震える肩は 貴女に従順な本性

手錠 目隠し 首輪

心壊して恋焦がれる仮面
裏も表もどうでもよくなり始め…(発狂)

貴女が散々垂れ流した命令
痛みだけに素直な僕

このまま暫く夢の中で飼って下さい
艶やかな声を響かせて

やがて良心は砕け散らばり
暗黙なまま夜は更けて

穴だらけの人形

満足気に微笑む貴女

予測不能な恋


2001年08月25日 by雨響

「再会」


彼女は再び姿を現した

道化の僕を嘲笑いに

束縛された純白の翼
わざとらしく爛れた翼

痕から広がる腐敗が止まる
八つ裂き済の神経がきしむ
脳髄が悲鳴を上げた 彼女が欲しいと

綺麗な悪魔
今度は逃がさない
何もかも浄化してあげる

羽をもぎ
回路を切断

地面でもがき苦しめばいいさ
君を憎めないから…せめて…ね


2001年08月24日 by雨響

「蛇」


反抗の意志も示さず
差し出された主人を貪る

淀む空気 汗ばむ肢体 
貪欲な舌を絡め
中で蠢く妄想に喘ぐ

快楽の紐を解き
右へ習え 醜い玩具奴隷たち

終幕を拒む永久の陵辱
過ちの代償はCageの虜

景を見据えたその瞬間から
すり替えられた不埒な契り


2001年08月22日 by雨響

「坂道」


いつも穏やかな風が抜ける
二人の間をそっと

歩き慣れた 緩い坂道
暖かい季節に誘われて

憂鬱なほどに暑い季節
山吹色に焦がれた季節
寒空に負けそうな季節

いつも隣を歩いてくれたね
いつも僕を導いてくれたね

繋いだ手は離れないまま
今でもこうして重なってる

歩き慣れた 緩い坂道
足音すらさらわれて

あるのは葉桜、二人のカタチ


2001年08月21日 by雨響


「蒼花」


目覚めた横に見慣れた寝顔
冷たい指で頬をなぞる

機械的な夜伽 応答式の接吻
繰り返される自然な業は
半死の自分を潤す道具

日没に期待を乗せ
夜明けを睨む
そしたまた独り 鏡の前
罪悪感に顔を埋め呟く

僕が愛した綺麗な貴女…
一夜限りの肉の塊


2001年08月20日 by雨響

「雫」


月の光は水面を汚し
静寂に見方する冷たい眼差し

始まりの場所、今はもう無く
二人の明日も闇に飲まれたまま

僕は取り残され
君は逃れたんだね

いっそ…快楽のみを求めていれば
君も僕も救われていたかもね

堕ちきれず涙する僕には
月の光さえ眩しくて


2001年08月17日 by雨響


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