津島図書館でこんな本を借りて読みました  CDも借りてます 2012

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12/08/10 日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 水谷竹秀著 集英社 1500円
フィリピンには、ちょいと遊びに来たつもりが、金を使い果たしてしまい、観光ビザの更新もできず、1年間不法滞在状態になると、2011年の場合、約6万円の金額を入国管理局に支払わないと、出国出来なくなるなどの諸事情により、現地でホームレス生活におちいる困窮邦人が多数いるらしい。そんな困った男たちを、現地の「日刊マニラ新聞社」記者の三重県桑名市出身の水谷さんが取材したドキュメンタリー作品であります。フィリピンと日本の双方でダメンズたちを取材する過程で、経済大国の地位から凋落しつつある日本の現状が垣間見える作品っす。


12/07/26 新月譚 貫井徳郎著 文藝春秋 2100円
女性小説家が主人公のお話。別冊文藝春秋っ、つー月刊誌に連載されていた作品らしい。プロローグとエピローグを挟んで87に区切られたいかにも区切りよく進んでいく、お話。小説家が世に出て、葛藤しながら作品を生み出していくサクセスストーリーちゃあそーかもしれんけど、彼女の小説を書く原動力となるものが、女性関係が多様な男とのドロドロとした関係から生み出される負のエネルギーみたいなものでありますので、彼女の小説が認められるシーンが出てきても、読者としてはパチパチパチと主人公とともに高揚感を味わうってこともないのである。


12/07/18 帝の毒薬 永瀬隼介著 朝日新聞出版 2300円
第二次世界大戦末期の満州国にて、生体実験を繰り返した倉田部隊(石井部隊。正式名称は関東軍防疫給水部本部を連想させてくれます)で歩哨をさせられていた羽生くんが主人公のお話であります。物語は戦後の混乱期に


12/07/07 エス 鈴木光司著 角川書店 1500円
鈴木さんの大ヒット作「リング」の続編であります。プロローグの迫真な描写が恐ろしかったです。本編の方は謎解きになってます。一作目のなんだかわからないサスペンス感はいくぶん減少しているように感じられますけど、一気に読ませていただきました。
  

12/06/30 遠い勝鬨 村木嵐著 文藝春秋 1650円
徳川家光の小姓組頭を勤める松平信綱を主役にした作品。戦国時代が終わり、徳川治世が進む中で、武士の果たす役割が変わっていく過程で、幕府の高級官僚として政治にかかわる信綱の苦悩を、禁教となったキリシタン信仰を通して描いた作品っ、つーとこかな。


12/06/22 あれたちの青空 佐川光晴著 集英社 1200円
小石のように あたしのいい人 おれたちの青空、以上三作の短編小説が収録されている。それぞれが札幌の児童養護施設「ホウボウ舎」に暮らす少年少女たちや関係者を描いた作品であるので、まー、ひとつの物語として読んでも良いと思います。いろんな事情があって親元から離れて暮らす子どもたちが、たくましく生きていくとこが感動的であります。


12/06/12 虎の夢見し 津本陽著 幻冬舎 1600円
戦国時代末期、豊臣秀吉の家臣として戦場で戦った加藤清正の逸話を、経年順に雑誌連載サイズの単位で書き上げたものを一冊にまとめたのが本書であります。加藤清正ってひとは、一説によると私が住んでいる町、愛知県津島市で育ったことになっており、子どものころに母親と暮らす家に押し入った盗賊を、鬼の面をつけて脅かして撃退したっ、なんつー大活躍をしたらしい。私の家の目と鼻のさきに、そのときの事跡を記念する神社が建っており、盗賊を撃退するときの模様を描いた絵が飾ってあって、そんなんで悪者が驚いて逃げたりするもんかしらん、なんて思ったのです。この遺跡は町内の人々が代々守っておるのであります。




12/06/06 サラの柔らかな香車 橋本長道著 集英社 1200円
将棋小説であります。対戦するのは女流名人と、ブラジルから来た少女サラ。将棋のことはよく分からんけど、元棋士奨励会一級の長道さんが、盤面を面白く描写してくれております。


12/06/01 クリーピー 前川裕著 光文社 1600円
そんな奴はおらんわっ、と思うような病的な犯罪者と、事件にかかわりあいになっちゃった大学教授のお話。



12/05/22 ある一日 いしいしんじ著 新潮社 1200円
京都に暮らす、たぶんおそらく著者とその妻と思われる二人、慎二と園子の一日を描いた作品であります。43歳の妊婦園子さんが、産気づいて難産の末に出産する様子は、うちの娘が生まれたときのドタバタを思い出させてくれた。




12/05/11 春待ち海岸 カルナヴァル 木村紅美著 新潮社 1500円
海辺にある家族経営のホテルが舞台のお話。主人公は39歳独身恋人無しの柴麻さん。小説の冒頭で父親は死んじゃうし、当日に宿泊していた父親の友人のジャズトランペッターってえのも、なんだかさえない人だし、母親も体調を崩して親類のところに行きっぱなしだし、バツ一子連れの妹は出戻ってきて、モテモテ生活してるし、好きになった男はなんだかぱっとしないし、さいごには明るい兆しが出てくるのかと思って読み進んだけど、柴麻さんは最後までぱっとしなかったです。


12/05/07 骨の記憶 藤原智美著 集英社 1575円
骨をめぐる小説と、その取材のために訪れた先のルポとの二部構成になっている本であります。小説の方は、自閉症の兄の面倒を両親から押し付けられちゃってる気の毒な少年が主人公のお話。とくに母親の押し付けっぷりの描写がよく出来てると思ったっす。


12/04/18 火星の挽歌 アーサー・C・クラーク&スティーブン・バクスター著 中村融訳 早川書房 2300円
タイムオデッセイシリーズ第三弾が本作品であります。第一弾が07年7月に読んだ時の眼、第二弾は読んでないけど太陽の盾っつー作品。火星の挽歌は、地球を破壊するためにやってきた謎の飛行体を破壊するために人類が一丸となって奮戦するお話であるけど、最近になって書き換えられつつある宇宙像を盛り込んだ展開であるので、かなり難解なダークマターが充満している文字空間でありました。


03/13 東京ポロロッカ 光文社 1600円
「羽田沖の海面が突如として隆起した。東京湾の水嵩が一挙に膨れ上がり、彼方に広がる水平線が壁のごとくせり上がるや、つぎの瞬間、壁が巨大な高波となってずさずさと猛烈な勢いで押し寄せてきた。」第七話の川崎市川端町かわばたハイツは大津波を思わせる書き出しで始まっております。2011年3月11日に東北地方を襲った大津波を連想させる文章から始まる第七話は、2011年の2月に書き下したものです、と作者が本の冒頭に記していることから分かるように、物語を書き終えたころに勃発した大震災の予兆のようなものを作家は見ていたのかと思わせるような作品であります。


12/03/9 家康の子 植松 三十里著 中央公論新社 1890円
徳川家康の次男、於義丸が主役の新聞連載小説。長男の信康が信長に疑心を抱かれ家康により死に追いやられた経緯もあり、次男の於義丸に世継ぎの座が回ってくると思っていたら、家康のライバル秀吉との手打ちのために大阪に養子に出されてしまい、鬱積した日々をおくるがそんな逆境を乗り越えて成長してゆく結城秀康が主役の新聞連載小説であります。

12/03/04 野いばら 梶村啓二著 日本経済新聞出版社 1575円
ヨーロッパで、フラワービジネスの企業買収にあたる仕事をしている縣和彦がとりあえずの主役。彼が仕事の途中に訪れたイギリスのコッツォルズで偶然、幕末の日本に赴任したイギリスの海軍士官エヴァンスの手記を手にするところから、当小説の本来の主人公であるところのエヴァンスと彼が恋心をいだくこととなる日本語の私設教師を引き受けた日本人女性との物語を知ることとなるのであります。



12/02/22 震災後 福井晴敏著 小学館 1500円
東北大震災の後、多摩で家族と暮らすサラリーマン野田のあたふたした様子を軸に、超怒級の災害を乗り越える道程をリポートしたような小説って感じですか。現代の作家が、震災について書き残しておくことは意義のあることだと思う。

12/02/15 ROMES 06 まどろみの月桃 五條 瑛著 徳間書店 1900円
関西にある国際空港の、防犯カメラによる検索型感知システムが主役のお話らしい。人気のあるシリーズ物のらしく、図書館の新刊ケースに置いてあったこの本は、何人もの読者がページをめくったらしく、ちょいとくたびれております。サスペンス映画とかの原作によろしいかと思われるね。



12/02/02 王国 中村文則著 河出書房新社 1365円
社会的な名声を持つ人物を陥れる、スパイ大作戦に出てくるような罠を仕掛ける組織の依頼を受けて仕事をする女のお話であります。罠に嵌める方の側だった女が、いつのまにか相対する組織の標的になっちゃって、命が危なくなったりするのでありますが、どーなっちゃうのかっ、つーのをハードボイルドに描写していると言えばよいのでありましょうか。もーちょい組織の男たちのお話も交えてくれるともっとハードボイルドになるんだけどな。作者の立場からしたら、もともとハードボイルド小説ではなくって、文学作品かもしれんから注文をつけるのは、余計なお世話であります。


12/01/29  義浄西征伝 仁木英之著 文藝春秋 1500円 
義浄って人は、中国の僧侶で、唐時代に生きた人。高校の時の世界史の教科書にも出ていたと思う。その坊さんが、海路をたどり中国からインドを目指すお話。西遊記の三蔵法師なみに妖怪に命を狙われたりする苦難を乗り越えてゆくのでありますが、もーちょい超能力を駆使するとかの仕掛けがあってもよかったかしらん、とも思う大冒険であります。 


12/01/19 デカルコマニア 長野まゆみ著 新潮社 1500円
時間旅行のお話であります。登場人物が錯綜して登場してくるので、ぼんやり読んでるとどうなっているのかさっぱりわかりません。メモとかとりながら読みすすむと良いかも。

12/01/04 我が異邦 藤谷 治著 新潮社 1500円
我が異邦、ふける、日本私昔話より じいさんと神託、以上の短編小説三作品が掲載されている。三作品とも、主人公の私は、作者自身をイメージさせて、私小説っぽい作風であります。我が異邦は、サラリーマンがアメリカに転勤になり、二年間を過ごしたときに身の回りに起こったことっぽくて、ふける、は日本に帰って結婚してからなんとなく家出をした時の話っぽいし、じいさんと神託は、減量目的で、自転車に乗って仕事場までの往復をする私が、通り道で見かけた不思議なじいさんと、じいさんが見上げている建造物が気にかかってしょうがなくなった話っぽい、て感じの小説であります。