あ じ さ い
-紫陽花-


今年もまたここに来た

校庭の片隅で紫陽花が輝く花壇

君とはじめて出会った場所


じっと紫陽花を見つめる君に

僕はそっと声をかけた


六月生まれだから 紫陽花が好きなの

それから雨も 嫌いじゃないわ


ちょっとずつ仲良くなって ときどき一緒に帰ったね

カップルだと思われて うわさも流れたね


雨が降る日は毎日来ていた君が

あの日は何故か来なかった

君のほうも僕のこと好いてると思ってたから

胸がえぐられたようだったよ


あの子はもうこないよ 亡くなったから

紫陽花の前で佇む僕は

そっと声をかけられた

雨上がりの空がやけに澄んだ六月の日

太陽に反射して輝く紫陽花が 君の笑顔みたいで


君の好きな季節は あれから何度めぐっただろうか

でも

来年もまたここにくるだろう

君とはじめて出会った場所

そして

君と
は な
別離れた場所