さて、優秀な諸君はここまでの4問は
もう解いたと思う。
また難問に挑戦していただきたい。
諸君の健闘を祈る。
問題.05
不思議なダイレクトメールによって、青森にいる俺、久瑠知久(くりゅう ともひさ)。
初めて踏み出す青森の大地。その大地は、褐色色の鮮やかな新鮮な感じのする土だった。右手に見える太平洋の上を意気揚々と飛び回るカモメたち。そしてそのカモメたちより、もっと上をゆっくりと動く雲。そして青空。そしてそれらの美しいものにひけをとらない程美しい、俺の彼女の神楽可憐(かぐら かれん)。
付き合ったばかりの俺たち二人は、すぐに同棲を始めてまだ2ヶ月と経っていない。最初に見たときに、完全に俺の目と頭、そして心を一瞬にして奪い取った彼女のその美しい容姿は、すれ違う者を9割近くの確率で振り向かせるという魔法をもっていた。
俺たちは招待された館、「煽弐獣館(せんにじゅっかん)」に着いた。カップルとして招待されたが、部屋は別に用意してあるということだった。ただ、1部屋が広いということで勿論、二人で1部屋を使い、もう1部屋は未使用の状態にしておいてもいいということだった。俺たちは勿論、2人で1つの部屋を使うことにした。俺の部屋ということで用意してあった「NO.09」という部屋は使わないことにして、その代わり彼女の部屋ということで用意されていた「NO.10」の部屋で二人使用することにした。
そのときは突然にやってきた。女性の悲鳴がしたのだ。まだここについて何分と経っていなかった俺たちとってはまさに突然だった。すぐに駆けつけようとは思ったがどこがどこだかまだ全然分かっていない俺たちは、とりあえず玄関に戻ってみた。
すると、そこには俺たちよりも先に来ていたらしいカップルたちが何組かいた。主催者らしき人物が一人立っていた。彼は、
「私が、今回この”カップル選抜”の主催をさせていただきます、加納候(かのう こう)です。さて、今みなさんは女性の悲鳴が聞こえてこちらにお集まりかとは思いますが、今の女性の悲鳴は偽物です。集まってもらうのに一番てっとり早いかと思っての私のちょっとした悪戯です。これより3日間、みなさまにはここから絶対に何があっても出ないでいただきたい。そして、ここで繰り広げられる今のような偽の殺人事件を暴いていただきます。見事、最初に暴いた方にはここからの脱出権と賞金1000万円を差し上げます。そうしてまた新たな偽の殺人事件が起こります。次の最初の正解者には脱出権と500万円と段々金額は減っていきます。正解が分かったカップルの方々は、どちらかの部屋にある電話にて”999”をダイヤルしてください。私に繋がります。また、死んでもらう役の方にはこちらから電話を差し上げます。その方には、その時点脱出件と、ランダムによって決められた金額(100万円〜1000万円)を差し上げます。やらないという方々は今おっしゃってください。今言わないと、正解しない限りは最後の3日後まで出られませんよ。」
彼は、そこまでいっきにしゃべった。彼の最後の質問に対して名乗り出る者はいなかった。つまりみながこの彼の提案したゲームにのるということになる。・・・というより、みなあっけにとられているだけなのかもしれない。事実、俺はおれに近いものがあった。後から聞いた話だが、彼女もまたそれは同じようだった。
加納氏は扉を開け、外に出、しっかりと鍵をかけた。彼の足音が段々と遠のいて行った。
部屋は全部で20部屋あった。つまり10組のカップルが来ているということになる。部屋はそれぞれ”NO.○○”というかたちで表されていた。
俺と可憐は、「NO.10」の可憐の部屋に戻った。俺は、
「なんなんだろな、さっきの。」
「うん、よく解らないね。」
当たり前だが、彼女もいろいろと疑問に思っているらしい。
事はまたしても突然にやってきた。また女性の悲鳴が聞こえたのだ。声はすぐ近くから聞こえたような気がした。どうやら、「NO.08」の部屋らしい。すでに何人かの宿泊客たちがその部屋の前にたたずんでいた。ノックをしても返事はない。男の誰かが、体当たりでドアをぶち抜いた。その部屋の中には、女性の偽の死体。そして、その偽の死体の上には「第一被害者」と書かれたメモ用紙。しかし、偽の死体にしてはよく出来ているもんだ。やがて、死体役の女性の彼氏らしき男が、偽の死体役の女性に近づいた。
「おい、香奈!香奈!」
激しく泣きながらその男は、死体役である彼女の体をゆすっている。それにしても、そこまで演技するなんて本格的だな。なんて思って見ていた。それにしても、あの主催者が見ているわけじゃないのにすごい迫真の演技だ。涙まで流しているし・・・。そんなことを思いながら見ていた。他の者も似たようなものだったであろう。しかし、その死体役の女性の彼氏は言う。
「お前ら。見てわかんねぇか!これはもうお芝居じゃないぞ。ほら、俺の彼女本当に死んでんじゃねぇか!」
一瞬にして、みなあっけにとられた。
無造作に置かれていた青いティッシュ箱と茶色いベルト。
死体のそばに、血で書かれたと思われる文字で「110」とあった。
どうしていいかわからず、みな各々の部屋へと戻って行った。電話で警察に電話しようとも考えたが、この部屋にある電話は外線はできないようだし、携帯電話は圏外だ。あの主催者とも連絡がとれないでいる。いや、もしかしたら、あの主催者こそがこの犯人なのかもしれない。
またしても、女性の悲鳴。皆その声の方へと駆けた。今度は「NO.13」の部屋だった。悲鳴の主と思われる女性の前には、彼女の彼氏と思われる男が、血だらけになって部屋で倒れていた。その死体の上にはまたしても「第二被害者」と書かれた紙が死体の上にあった。今度は何故か絵葉書に書かれていた。
無造作に置かれた、銀色の灰皿と黄色の花瓶。
また、死体のそばに、血で書かれたと思われる文字で「ライオン」とあった。
こうして、次は・・・次は・・・次は・・・どんどん殺されていった。
そうして、最後に犯人だけが残った。
さぁ、いかがかな?
これも、わりかし簡単な方だとは思う。
今回、当てていただきたいのは、
「NO.○○」の部屋の人物が犯人です。
という答え方でオッケー。
ただし、理由はきちんと答えてくれ。