貴方は人目のど下手Thrashマニアです.


甦れ!初期Wild Rags RECORDS

甦れ!初期Wild Rags RECORDS

 

Wild Rags Recordsは最近まで存在したレーベルであるが(IMPETIGOのMarkからの情報によると閉店セールまで行い,本格的に潰れたらしい),かつてThrash Metal全盛期においてドマイナーなバンドをたくさん放出していたマニアのためのレーベルであった.そもそも日の当たらないバンドにアルバムリリースのチャンスを与えるというのがこのWild Rags Recordsの設立者であるRichard C.のコンセプトであった.それで,Wild RagsはドマイナーなVinyle盤・デモテープまでもリリースし,アンダーグラウンドでは知る人ぞ知る「the wild RAG!」と銘打ったファンジンに毛の生えた程度の(いや,立派なファンジンの足元にも及ばない)metal magazineを発行していた.その殆どの作品はど下手な演奏・チープな音質でありZ級Thrash Metalの隠れ家的存在であった.反面,Thrashの命である勢いだけは持ち合わせたなかなか格好良いバンドもいたのだ.Wild Ragsに所属するバンドの殆どすべては「クラスの中の目立たない存在的バンド」であり,殆ど注目されることなくいなくなってしまった.

現在これらの作品を手に入れることは極めて困難だと思うが,運が良ければ中古盤で入手可能だと思う(ただし,どの作品もかなり数が少ないし,本当にクオリティとかを度外視するようなマニア以外はマジで手を出さないよう,注意して下さい).どの作品も良くも悪くも中途半端に独特の空気を感じることができるので是非とも多くの方に賞味して頂きたい.なお,本ページを作成するに当たり,事実関係については当時のファンジン等を参考にした.

初期Wild Rags Recordsの歴史

Wild Rags RecordsはRichard C.が1987年2月にスタートさせたレーベルである.そして,第一作目が発行されたのが同年8月.当初はローカルバンドのcassatteリリースのみを考えていたみたいだが,諸事情によりvinylを出すことになったようである.その初期作品が一部でしか知られていない「HARDCORE DEMO SERIES」である.NECROPHAGIA, BLOODCUM, RESISTANT MILITIA, PREACHERと立て続けにリリースしていった.こうしてWild Ragsの歴史はスタートする.そのシリーズの中で最も商業的に成功した(らしい)BLOODCUMに加え,新たにANIALATOR(ANNIHIALATORじゃないよ),新メンバーで再起を図るBLOODLUST,RECIPIENTS OF DEATHといった初期WRRの布陣としては最強のバンドが加わっていった.Wild Rags Records全盛期である.

初期Wild Ragsの位置づけ

Wild Rags Recordsが現れた頃にはドマイナー+ど下手バンドの代名詞的存在として既にNew Renaissance Recordsが君臨していた.Wild Rags作品のうちの酷いものも先輩格のNew Renaissance作品の酷い物までは及ばない.逆に優れたWild Rags作品はNew Renaissance作品の優れている物には勝てない.そう,平均したらNRRとWRRはほぼ互角,音質の悪さでは一歩リードといったところか.この中途半端さが故にある意味New Renaissanceほど注目されず地味な存在であった.もちろん,所属しているバンド自体,リアルタイムでも注目されていなかったし,当然のごとく跡形もなく消えてしまっている.そういった意味で真のドマイナーバンドしかいなかったレーベルであった.

音的にはNew Renaissanceよりは明らかに音質が酷い.演奏の間違いはそのまんまであり,恐らくその殆どはスタジオライブに近い状態.またトラック数が明らかに少ないというB級バンドを抱えるレーベルとしてはあまりにも素晴らしい条件を備えていたのである.

初期 Wild Rags Records作品紹介

作品番号や作品名は主にWRRが発行していたMagazineを参考にしている.貴重な資料の一部はWRR出世頭でもあるIMPETIGOのMark Sawackisの好意で頂いたものを含んでいる.まだまだ他に情報をお持ちの方はご連絡お願いします.また,本ページで欠けている初期作品のレビューも募集中.)

1987〜

WRR000   BLOODCUM / NOT US / OUTCASTS / INFAMOUS SINPHONY - Double LP 3 songs each band


WRR001   NECROPHAGIA - Necrophagia 12"EP

Wild Rags作品の歴史の第一歩を刻んだのはこのLA郊外出身のNECROPHAGIAである.4曲入りのEP(Hardcore Demo Series).当初1000部制作したようだが,好評だったらしく三日で売り切れ.追加で500部作成されている.NRRから出ていたバンドとは同名異バンド.演奏はかなりど下手であり,全パート「俺でもできるぞ」といった程度のレベル.特にドラムなんて完全に崩壊していて本来どう叩きたかったのかすらわからない部分もある.ギターはキレもへったくれもない.このバンドをして社長のRichard C.は「Their first demo had some of the best killer three songs I have ever heard」と述べている.この一言でこのレーベルのクオリティの低さは納得.とはいっても心地よい直線型Thrash(ごく初期KREATOR系)をやろうとしており,それなりに味だけはある.


WRR002   BLOODCUM - Bloodcum 12"EP

WRRの看板バンドの一つ.Joey HannemanとJohn Arayaが中心となって結成されたLAのThrash Metalバンド.もちろん,SLAYERクローン以外の何者でもない.本人らは勝手にSLAYERの弟バンドと称していたようである(名前見りゃわかるか).最初に10曲レコーディングした中から6曲だけ選んで制作したEP.Hardcore Demo Series中でもっとも好セールス(アメリカだけで5000枚)を記録したため次作へと話が進展する(WRR008).肝心の音はかなりもたつく演奏を信条とした(?)疾走型Thrashである.楽譜に表現できないような不規則なドラム(演奏する方はそういったつもりはないはずだが)は特に力量の無さを感じさせる.そんな演奏の下手さはさほど気にならないくらい勢いはある. 


WRR003    PREACHER - Trapped In Hell 12"EP Limited

これまた,4曲入りEPである.スピーディなちょっとだけHardcoreっぽいThrashをやろうとしている.Richard C.はこのバンドについてBlack Metalと述べている(当時は歌詞の内容が悪魔主義的なものをBlack Metalと呼ぶことがあった).WRRらしいすごく中途半端なバンドで,基本的にはかなり下手くそ.それなのにびしびしとキメようという意図が伺えるような,それなりに複雑な曲作り(もちろん,全部ずれているが).そんな中でDrは比較的まともだがそれでももたる.Voは声量のないZetroが無理に吐き捨て型にしようとしている感じでかなり胡散臭い.それよっかLiveじゃないんだからギターソロになった瞬間バッキングのギターがなくなるってのはあまりにもチープすぎる.力量に合ってない手数の多いギターリフそのものだけは良い.


WRR004   RESISTANT MILLITIA - Resistant Millitia 12"EP Limited

これもHardcore Demo Seriesであり,5曲入りEP.Thrashであるが,疾走型というわけではなくグイグイと力で押すタイプ.音がかなりバラバラである.個々の演奏力はWild Rags勢にしてはまともなほう(要するに平均からはほど遠い)だと思うのだが,それでもやはりまとまりなどはない.低音吐き捨て型のVoはかなり格好良い.独特の湿ったDoomyな空気を持っていて個性があるんだが,なんとなく垢抜けない.なんというか,かび臭いThrash.彼らは後に「Living By Law」というEPを出している.


WRR005   ANIALATOR - Anialator 12"EP limited

知る人ぞしるテキサスの名バンド(って殆ど知られていない).87年にRichardに直接demo tapeを送りつけたことがデビューのきっかけとなった.これも例に漏れず4曲入りEP(一時期中断していたDemo Series復活盤).もちろん,お約束でDrはよれるし,ギターも何を弾いているか解らなくなったりかなり怪しいし,Voも先走りする.要するにリズムはかなりバラバラ,SODOMのデビューEP以上に汚ねえThrash.それでも,Wild Rags自体が発掘したバンドの中ではかなり高いレベルである..基本路線はSlayerクローン系ではあるが,このバンドの場合Voの声質がなかなかダーティーで魅力的である(デモ当時のSchmierに通じる).人脈も素晴らしく「featuring ALEX DOMINGUEZ, bass, ex-Devastation」だと.一体,何人このAlex Dominguezにピンとくるのであろう?少なくともマニアじゃない私はピンとこなかった.で,音はDevastationなんかより遙かに格好良い荒削りの男臭いThrash.WRR012と共に名盤であり,ラストの「Misson Of Death」は隠れた名曲.


WRR006   BLOODLUST -Terminal Velocity 12"EP

WRRの抱えていたバンドの中で間違いなくトップクラスに位置するLos Angelsのバンド.これも例によって4曲入りEP.当時のファンジンの宣伝で「produced by ERIC MEYER」「featuring STEVE GAINES, vocals, ex-ABATTOIR」と太文字書いているのが素敵である.しっかりとした発声ができるSteveを軸にしたスピーディなThrash Metalであり,曲構成・演奏力共にそのレベルの高さはWRR作品の中ではあまりにも異色.パワーアップしてよりThrash寄りになったPARIAHって感じでマジで無茶苦茶格好良い.ギターソロなんて全盛期のAGENT STEELやFLOTSAM & JETSAMにも勝てるくらい素晴らしいし,Voは FORBIDDENのRussよりも巧い.ドラマチックな美しさと勢いとを両方兼ね備えた捨て曲無しの素晴らしい作品.歌う系Thrashの隠れたバイブルです.ただし,そこはWRR.音質までは全くと言っていいほど気が回っていない(まあ,良く言えばワイルドな音).

なお,WRRに籍を置く前にMetal Bladeから「Guilty As Sin」というEPを出しているが,こちらはがらりと音が違い,ARMORD SAINT系のMetal.まあ,Wild Ragsから出ているとはいえ,かつてはMetal Bladeに所属していたバンドなだけあって,格の違いを見せつけている.ということで,これはWRR中では例外.


1988〜

WRR007   RECIPIENTS OF DEATH - Recipients of Death

この作品はWRR作品の中では極めて優れていた一押しの作品.彼らはRichardの経営する店(単なるレコード屋らしい:SIGH, 川嶋氏による)に来ていてことがデビューのきっかけとなったようである.初期SLAYER,DARK ANGELの2ndや初期SACRIFICE系の直線的かつ破壊力満点のThrash.WRRらしからぬ演奏力の高さで,チューニングの怪しいギターを平気で弾き,たまに音を外す程度で収まっている.もたったりすることは全くない.Drなんて速い曲にも関わらずしっかりとセンスのいいオカズまで入れており,WRR作品としては奇跡である.Liveのような臨場感があり,Voも含めて実はThrash Metalの隠れたバイブル.ただし,音質は例によってチープ.ちなみに私は一曲目のイントロだけでノックアウト(これだけは良い意味で).更に言うならば,チープなジャケットが多いWRR作品の中で何故かこのバンドだけなかなか格好良いジャケ,しかもポスター付き.プロデュースはDARK ANGELのEric Meyer.この作品は見つけ次第,即購入すべし.


WRR008   BLOODCUM - Death By A... Clothes Hanger

上述のHardcore Demo Seriesの6曲に4曲追加してJohn Arayaによってリミックス・リマスターされたフルアルバム.よっぽどのマニア以外はこの作品のみ持っていれば十分.この作品だけを聴いたなら「なんでリミックス・リマスターでこんな音?」と思ってしまう音だが,当時のWRR作品にしては極めて音質が良い.WRRの中では演奏はまともなほうだが,それでもはっきり言って下手くそ.全編ばかばかしいほどに潔いスピードナンバーのオンパレードは今となっては涙モノ.まさにB級バンドの鏡である.今後,このような味のバンドは間違いなく出てこないだろう.ラストにどうでもいいような中途半端な遊び曲が入っているのもいかにもB級らしい.


WRR009   INFAMOUS SINPHONY - Manipulation

サンディエゴ出身のスピーディーなThrash寄りのHardcoreバンド.16曲入りのフルアルバム.中途半端に厚みのないリフと中途半端な発声のVoがうごめく.左右のギターが同じリフを弾いているはずなのに違ってきこえる(要するにずれまくっている).まあ,Wild Rags作品にはよくあること.このバンドの凄いところはDrだけはやたらと正確なところ.多分,Wild Rags所属バンド中でDrだけは一番うまい.まともなギターとまともなVoがいたらかなり使えるバンドに化けられそうなかんじで曲もなかなか良い.しかし,そんな音の中心になるところに目を瞑ってはいられない.しかも,勢いまでも空回り.これぞB級のかゆいところに手がギリギリ届かない消化不良バンドである.マニアの腹のみ十分に満たしてくれると思う.


WRR010   OUTCASTS - Outcasts

Thrash寄りのバンドが多かったこのレーベルの中で珍しいオーソドックスなHardcoreバンド.21曲入りのフルアルバム.これが実につまらないHardcoreであり,AGNOSTIC FRONTからとげを抜いてぬるま湯につけ込んでふやけきったような音.あるいは,初期DRIから勢いを抜いてスピードを落としてぬるま湯につけ込んでふやけきったような音である.これでもか!というくらいなんのひねりもない.演奏は普通だが,この手のHardcoreってテクもなんも要らないしなぁ.ちなみに出身はイリノイ州.


WRR011   NOT US - Think What You Want

こちらもイリノイ出身のHardcoreバンド.たしか,このバンドも大したことなかったと思う.

・・・・・音源がどこかにいってしまいました.見つかり次第UPします.


WRR012   ANIALATOR - Limited Edition 12''Colored Vinyl

5000枚限定のこれまた5曲入りのEP.5曲中2曲はlive音源である.新録の3曲は何れも切れ味の良い演奏が心地よい(ずれるけど).特に「Nofuture」とかはコーラスのドスの利いた声なんて実にクール.ただし,「ありゃ?これってDESTRUCTIONのリフじゃ?」ってところがあったりするところがあったりなかったり・・・.3曲目は「Chemical Warfare」かと思わせたり.演奏は結構中途半端であるが,彼らはリフが良すぎ・曲が格好良すぎ.また,このクラスのバンドにしては珍しいlive音源が入っている点に注目すべきである.WRRのおかげで(?)聴き慣れた音質の悪さがliveだと殆ど気にならず,演奏はレコーディング以上に安定していてかなり素晴らしい出来になっている.ただし,急にVoのボリュームが大きくなったりといろんな意味で荒っぽい.下手なブートより音バランスは悪い.が,これは必聴ものだ.同番でピクチャー盤もあり.


WRR013   GOD BC - Eargasms In Eden

・・・


WRR014   BLOOD - Impulse to Destroy

RochardはインタビューでベルギーのGrindcoreバンドと述べているが,どうやらドイツのバンド.このアルバムは全23曲入り.Grindcoreといってもこの頃の音は今のGrindcoreとは随分異なる.一応,当時の(Lee在籍時くらいかな)NAPALM DEATHを目指しているような音楽性であるが,スピードはそんなに速くない.正確に言えば速く演奏することなんて技術的に不可能だと思われる.これもまた音質・演奏ともにかなり汚い.初期CARCASSなんかが好きな人にはOKだと思う.もちろん,あそこまで素晴らしくはないが.あの当時独特の憂いがあって中途半端に良いバンドだ.


WRR015   JERSEY DOGS - Don't Worry, Get Angry ! 12"EP

WRR最後の切り札(?),JERSEY DOGS.バンド名はこうだけど,音は意外なほどに格好良いThrashである.シンプルな3人編成であるが,パワーは申し分ないしかなり曲も練られている.演奏力は非常に高く無骨かつテクニカルなThrashであり,WRR中ではあまりにも毛色が違う.そう,WRRにはあまりにも似つかわしくない”テクニカル”なのである.路線的にはWARGASMに近いが,驚くことにWARGASMよりも格好良い曲もある.このバンドはそのまんま他のレコード会社と契約しておけばいい成績を残せたのではないだろうか.こんな優れたバンドが何故注目されなかったんだろう?それはWild Ragsだったから.なお,本作のMixはRob 'Wacko' Hunterが担当している.


WRR016   GAMMACIDE - Victims of Science

このアルバム自体は行方不明だがそれなりに聴けるThrash Metalだった.デモテープはなかなか良質.これも見つかり次第UPします.あるいはどなたかお願いします.


WRR017   NUCLEAR DEATH - Bride of Insect

このバンドも(後述の)Blasphemyと同じくらい何をやっているかわからない。一応グラインド/デスということになるのだろうが、ボーカルは何と女性。しかも売りは「オペラの正式な訓練を受けている」だから呆れる。こんなのやるのにオペラが何の役に立つんだよ! とにかく早いのが信条なのだろうが、せめてリフくらい聞き取れないとね。鉛筆でガキが書いたかのようなジャケも凄すぎ。

川嶋未来(SIGH)


WRR018   Nausea - Crime Against Hum


WRR019   BLASPHEMY - Fallen Angel of Doom

カナダのブラックメタルバンド、Blasphemyの1st。まだまだ世間がブラックメタルなんて言葉すら知らないころにブラジルのSarcofagoと双璧をなしていた凶悪バンドだ。確かにデモはカッコ良かった。まだ誰もBathoryに注目していなかったころにああいうスタイルをやるのは斬新だった。しかし、このアルバムは何だ! どう聞いてもただのグラインドコア。 しかも何をやっているのかまったく聞こえない。1ヶ月のツアーで一度しかギターをチューニングしなかったという武勇伝がまことしやかに伝わっているが...。とにかくこのアルバムのセールスポイントは写真だ。写真だけはカッコイイ。めちゃめちゃガタイのいい黒人がグラサンかけて墓を燃やしているのだから、それだけで2000円の価値はあるかも。CDもあるがWild Ragsのご多聞にもれず非常にレア。2ndからOsmose Productionsに移籍。

川嶋未来(SIGH)


WRR020   IMPETIGO - ULTIMO MONDO CANNIBALE

イリノイのGrindcoreバンド.恐らくWild Rags勢では一番の出世頭ではなかろうか.Grindcoreといってもごく初期のバンドであるため,最近のバンドよりも遙かにHC色が全面に出ている.この当時のGrindcoreの中では演奏は一番まともなほうであり,Wild Ragsとしては奇跡的.曲間にしばしば効果音が入っており映画のサウンドトラック的な作りになっているのもこのバンドの特徴.もちろん,全編ホラー系だがおぞましいというより寧ろ微笑ましい.なお,本作はオリジナルではVinyle LP,CDとTapeとで収録曲が異なっているが,99年にMorbid Recordより再発されたCD及びPicture盤にはそれら総てが収録されている.が,既に入手困難になっている.


WRR021   TOXODETH - Mysteries About Life & Death

メキシコのデスメタバンドだが、このバンドは変わっている。クラシックからの影響だとかを売りにしているのだが、とにかくギターが弾きまくり。しかもド下手。半端じゃなく下手。無理すんなよ、というが感想だが、ある意味これもオリジナリティか? 当然のことながらこの一枚で消息不明に。

川嶋未来(SIGH)


WRR022   SADISTIC INTENT - Impending Doom


WRR023   DORSAL ATLANTICA - Searching For The Light


WRR024   HEXX - Quest for Sanity

5曲入りのEP.手数の多いギターリフの直線型Thrash Metal.結構格好良いことをやろうとしている.そう,やろうとしている.WRR中ではかなり巧い方である.ギターがチリチリの音でよくわからないが一生懸命聴けばわかる.Drは妙に単調かつ,やっぱりお約束でたまにもたる.Voはなかなか格好良い吐き捨て型である.この作品はMusic For Nations(傘下のUnder One Flag?)からも出ている(確か,曲順が異なる)ので入手は比較的容易だと思う.後にCentury Mediaから「Morbid Reality」というアルバムを出している.


WRR 025 HEXX   Watery Graves  12"EP
WRR 026 HELLWITCH    Syzgial Miscreancy  LP
WRR 027 ARCANE   Destination Unknown  LP

WRR028   RECIPIENTS OF DEATH - Final Flight 12"EP

5曲入り(実質は4曲入り)のEP.基本線はデビュー作と同様で非常に質の高い攻撃的なThrash Metalである.演奏力は更にアップ,全体に洗練された感じである.今回はチューニング等は問題なくちゃんと実力を発揮している.とにかく荒っぽく疾走するサウンドは激かっちょいい.これまたThrashのバイブルと言えそうな作品.こいつらは本当に凄いよ.なお,裏ジャケにはRecorded in 4 daysと書いている.4日で制作しただけあって荒っぽい臨場感があり,貧乏が功を奏した一枚.なお,全作に引き続いてプロデューサーにはEric Meyerを迎えており,ギターソロでも一曲だけ参加している.

 

WRR 029 NUCLEAR DEATH Carrion For Worm LP WRR 030 ORDER FROM CHAOS Stillbirth Machine LP WRR 031 DEATH COURIER The Demise WRR 032 IMPETIGO Faceless 7"EP WRR 033 HELLWITCH 7"EP WRR 034 NUCLEAR DEATH For Our Dead 7"EP

WRR035   IMPETIGO - Horror of the Zombies

彼らの2ndフルレンスアルバム.元々WRRの中ではレベルの高い事をやっていた彼らだが,更に楽曲のセンスがアップした.小気味良いドラムとユニゾンで攻めるベース,ギターは非常にノリが良く初期MORGOTHの様な雰囲気がある.前回同様曲・リフ自体はシンプルだが,かなり良い.また曲間にしゃべりや効果音が挟まれており,またもムービー仕様といった感じである.なお,本作はCDも出ているがこれまた非常にレア.ちなみに私はバンドの中心人物であるMarkが持っていた最後の一枚をサイン付きで譲って貰った.


WRR 036 MIASMA Changes " " "

編集後記(?):正直言って初期Wild Rags Records作品は音質・演奏とも酷いモノが殆どである.そのため,WRRばかりを聴いていると耳が麻痺してちょっとでもまともな演奏をしていると「巧い」と表現してしまっている部分も多々ある.よほどの汚物Thrashマニア以外はこの評から30〜50点さっ引いておかないと大やけど.

謝辞:本ページ作成に当たって,WRRからデモとEPを出した経歴もあるSIGHの川嶋未来氏にはWild Rags Recordに関する情報を提供していただいたほか,いくつかの作品において切れ味鋭いレビューを寄せていただいた.また,Wild Rags Record所属バンドであったIMPETIGOのGrであるMark Sawackis氏にもWild Rags Recordに関する情報のほか音源の収集にも協力していただいた.これらの方々に感謝する次第である.Wild Ragsと並びど下手Thrashの宝庫でもある川嶋氏の「New Renaissance伝説」のページにも行ってみよう.そうすればあなたもど下手スラッシュ通になれるかも.

Thanks for your important information & suggestion, Mark Sawackis (ex. IMPETIGO).

 

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