R&Rまんが道vol.3

ロール・オーバー・つげ義春?

モゴモゴ書店(原作は早川義夫!)の世界

↑マナーのない立ち読み客に怒る早川義夫らしき主人公

「マンガ家にロックがわかってたまるか!」とマンガ家不信に陥っているR&Rマニアのみなさん、たまにはロックミュージシャンの発表したマンガ作品を読んでみましょう。今回ご紹介する『モゴモゴ書店』はガロ1983年7月号に掲載された13Pの短編マンガで、原作者は日本語ロックファンの間でカリスマ的人気を誇るジャックスの中心人物、早川義夫さんです。彼はつげ義春フリークとしても有名で、“つげ春乱”と名乗ったり、『紅い花』のラストシーンを御自身の経営なさっていた早川書店のブックカバーに使用したりしていました。ちなみにジャックスにはつのだじろう先生の弟(もちろん、つのだ☆ひろ!)が在籍していた時期があります。ジャックスは『恐怖新聞』以上にヤバイので、まんがファンのみなさんも是非聞いてみて下さいませ。

本屋のおやじさんである主人公は「堂々とした立ち読み」に対して「僕が、最も許せないこと」だと怒っている・・・このマンガはそんだけの話です。 作画を担当しているのは長戸 雅之という早川書店の常連さんで、つげ義春にも通じる味のある絵を描いています(誉めすぎたかな・・・)。「立ち読みしている人のうしろ姿がなぜ気持ち悪いのかというと、あれはオナニーをしている姿に似ているからだ」という早川義夫のユーモアあふれる主張はよくわかんないけどすごい!でもそんな言葉のうしろには「気弱なものが遠慮して、図々しいものだけが得をするような、そんな世界は、できることなら作りたくない」(『ぼくは本屋のおやじさん』P101)という気持ちがあるので油断できません。立ち読みしてしまえば、買うまでもないようなマンガや雑誌が多いのが一番の問題なんだろうけど。

ちなみに早川 義夫は晶文社から『ぼくは本屋のおやじさん』(就職しないで生きるにはシリーズ@!!)という書店論の著作も出しています。「本なんていうのは、読まなくてすむのなら、読まないにこしたことはない。読まずにいられないから読むのであって、なによりもそばに置いておきたいから買うのであって、読んでいるから、えらいわけでも、知っているから、えらいわけでもないのだ」(P78)などというナイスな文章が載っていますが、これはロックにも言えることですね。聞かずにいられないから、聞くロックってどんな音楽だろう?と考えた時にまっさきに浮かんできたのは、自分の場合はジャックスでした(早川義夫の本を読んでたんだから当たり前かー)。

知らないでしょ♪

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