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〜ハードロック/プログレ <NORWAY>〜 

60年代〜80年代のノルウェイ産ハードロック/プログレのレヴューです。

お気に入り度は5段階です。("+"はおまけ!)
5  めちゃええで! EXCELLENT! MUST!
4  ええんちゃう! VERY GOOD! KILLER!
3  なかなかやん! GOOD!
2  もうちょいやな! SO-SO
1  おちょくっとんか! NOT MY TASTE

AUNT MARY/ Loaded
(NOR/ Philips/ 1972)

Bjørn Christiansen - g, vo
Svein Gundersen - b, vo
Bengt Jenssen - p, org, mini-moog
Kjetil Stensvik - ds, perc

Info:
ノルウェイのハード・ロック・グループによるセカンド・アルバム。  ポスター付オリジナル盤は超レア。 ヴォーカルは全て英語。

内容:
昔から北欧のDEEP PURPLE型HRの名盤として紹介されているアルバム。  確かにブラックモア風のプレイもあるが、もっと幅広くブリティッシュ・ハードからの 影響を感じる正統派ハード・ロックです。  オルガンとギターのコンビネーションも良く、曲も適度な展開があって、アコースティックなパートと ハードなパートのバランスも効果的に考えられている。  強烈な個性こそ無いが、曲作り・演奏・重量感などは当時の英国勢にも負けない、トップ・クラスの出来だ。  3作のうち、ハード・ロックとしては本作が最高作で、次作ではHR色が後退している。

お気に入り度=4+

AUNT MARY/ Janus
(NOR/ Vertigo/ 1973)

Bjørn Christiansen - g, vo
Svein Gundersen - b, vo
Bengt Jenssen - p, org, mini-moog
Kjetil Stensvik - ds, perc

Info:
サード・アルバムにして最終作。 80年代になってから再結成され、LIVE盤がリリースされた。

内容:
前作よりもハードなギター・パートが減ってオルガンの使用が目立ち、よりプログレ色が濃い作風となった。  しかし、やはり基本はハード・ロックであり、重量感やヘヴィーさは失われていない。  本作で聴かれるオルガンやコーラス、アコギの使い方は、URIAH HEEPからの影響を感じさせる。  全8曲のうち、最初の3曲とラストの2曲はそれぞれ、トータルで約12分と約11分の組曲形式になっていて、  前作と同様、曲の展開も良く出来ている。  特にB面ラストの組曲は、前半はオルガンの速弾きも含むEL&P風で、アコギの爪弾きによる静かな中間部を挟んで 後半でギターが哀愁たっぷりに泣きまくる、プログレッシヴな佳曲。

お気に入り度=4+

FLAX/ One
(NOR/ Vertigo/ 1976)

Hermod Falch - vo
John Hesla - g, vo
Bruce C.Rasmussen - ds, perc
Arve Sakariassen - b, vo
Lars Hesla - el. p, synth, vo

Info:
ノルウェイのハードロック・バンドによるファースト・アルバム。

内容:
Keefを思わせる不気味なジャケットから想像されるpsyche/heavy系の音とは少し違うが、 ヘヴィーでエキセントリックなハードロック。  長めの曲は無くて、いずれも3〜4分台だが、めまぐるしい変態的展開で畳みかける所は凄まじい。  ギターが前面に出て弾きまくるというタイプではなく、シンセやHEEP風のコーラスなども交えて、 シンフォニックな面もある。 例えて言えば、発狂したURIAH HEEPといった感じ?  歌詞の内容も過激そうだ。

お気に入り度=4+

HØST/ Pa Sterke Vinger
(NOR / On/ 1974)

Geir Morgen Jahren - vo
Lasse Nilsen - g
Bernt Bodahl - b
Knut R. Lie - ds, vo
Svein Ronning - g, kbd, vo

Info:
ノルウェーのハードロック・グループによる、ファースト・アルバム。 歌詞はすべてノルウェー語。  "HØST"はノルウェー語で"AUTUMN"、アルバム・タイトルは"On Strong Wings"を意味する。

内容:
曲は割とプログレッシブで凝っているのに、ギター中心のハードなノリを失わない所が素晴らしい。  更に、グイグイと引っ張るベース・ラインと複雑なリズムもこなす切れの良いドラムがドライブ感溢れる サウンドを支えている。  一方、スローな曲ではWISHBONE ASHを思わせる哀愁のギターを聴かせる。  ノルウェー語のボーカルがちょっと違和感を感じるが、上手いボーカルなので慣れれば問題ないでしょう。  派手さは無いが、グレートなアルバム。

お気に入り度=4+

HØST/ Hardt Mot Hardt
(NOR / On/ 1976)

Geir Jahren - vo, g
Fezza Ellingsen - g, flute
Bernt Bodahl - b
Halvdan Nedrejord - kbd
Willy Bendiksen - ds

Info:
セカンド・アルバム。 前作からヴォーカルとベース以外のメンバーが替わっている。  ギターのFezza Ellingsenは伝説的ハードロック・バンドST.HELENAのメンバーで、 本作の殆どの曲を書いている。 また、ドラムのWilly Bendiksenも元ST.HELENAで、 後にFLAXのセカンド("Monster Tapes")にも参加している。 今回も歌詞はノルウェー語。  この後、1stと2ndからの曲に3曲の新曲(英語詞)を加えたアルバム"Extra, Extra"を'77年に リリースして海外進出を計るが、敢え無く解散してしまう。

内容:
前作からメンバーが大幅に変わったが、基本的な音楽性は変わっていない。  敢えて言えば、キーボード・パートと曲の複雑さが増して、ギターの哀愁度が減少したくらい。  また、ストリングスとオーボエを大胆に導入したクラシカルな小曲も有り、プログレ度も高い。  一方、新任ドラマーのWilly Bendiksen(当時、若干18歳)は、前任者以上に複雑な曲をパワフルに こなしているし、Fezza Ellingsenのギターもカッコ良くて、ハードさにおいても前作と甲乙付けがたい出来。

お気に入り度=4+

POPOL VUH / Popol Vuh
(NOR/ Polydor/ 1972)

Arne Schulze - g
Pete Knutsen - g, kbd
Thor Andreassen - ds
Pjokken Eide - Trombone, flute
Terje Methi - b
Jahn Teigen - vo

Info:
「ノルウェーのPOPOL VUH」によるファースト・アルバム。 もっと有名な同名のグループがドイツに有るが、 勿論無関係。 後に"POPOL ACE"と改名。

内容:
個人的には最高に好きな作品なのだが、一般的には何故かあまり評価の高くない作品。  その理由を検証してみると、まずは名前が良くない。 "POPOL VUH"と言うと、どうしても「あっちの」 グループが有名であるため、あの様な音を連想してしまう。(実際は音楽性はまるで違う。)  次にそのサウンドは、メロトロンを含む各種キーボードや美しいフルートも活躍するものの、 プログレ然とした感じよりも、どちらかと言えばストレートなロックといった印象が強い。  また、Jahn Teigenのボーカルは非常にパワフルで上手いのだが、プログレ向きと言うよりは ハードロック向きだ。(ちなみに、歌詞は全て英語。) かといって、ハードロックなのかと言えば、 それほどハードではない。 そういった中途半端さがプログレ・ファンまたはハードロック・ファンにとって、 物足りない思いを抱かせている原因なのかもしれない。 確かに、A-2やA-4はちょっとファンキーで軽いタッチの ハードロック・ナンバーなので、全体の印象を悪くしているかも知れない。 しかし、A-1やA-3のような メロトロンとフルートを大々的にフューチャーしたドラマチックでスケールの大きい曲や、 B面ラストのハードなギターとメロトロンを使った8分に及ぶプログレッシブなナンバーなど、素晴らしい出来だ。

お気に入り度=5 (個人的には最高!)